ドリリウム

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オイルを使ったハケは専用うすめ液で洗わないとダメ?

家具のメンテナンスやDIYをされる方で、オイル塗装・オイル仕上げにこだわりのある方であれば、以下のようなメーカーのオイル製品を使用・検討されたことがあるでしょう。

  • リボス
  • オスモ
  • ESHA
  • プラネットカラー
  • ワトコ
  • Bona

こうした自然由来の木材仕上げ用オイルには、必ずと言って良いほど各メーカーから専用のオイルうすめ液(※)あるいは道具洗浄用の溶剤が販売されています。

※うすめ液=シンナーは、有機溶剤全般を指します。

リボス社の場合は「スバロス」という専用品が販売されています。

オスモからは「専用刷毛洗浄液」、ESHAからは「専用うすめ液」、プラネットカラーからは「テレピンオイル」(リボス社が使用をやめたもののひとつ)などなど各メーカーに大抵ひとつは存在します。

各メーカーのなかでもリボス社はとにかく健康や安全、自然志向が強く、過去にはうすめ液としてレモン油などの天然溶剤を使用していました。

しかし、天然由来の溶剤ではアレルギー反応を起こすケースが確認されたため、その後方向転換して安全性が極めて高い天然ではない溶剤を採用するようになりました。

「スバロス」には、その安全性が高い溶剤に加えてオレンジピールオイル(オレンジ油などと呼ばれる、柑橘系の果物の皮から作られる油)を加えることでオレンジの香りを付加しています。

専用品なんて使わなくてもいい

さて、ここまでの説明でお分かりの通り、リボス・スバロスは安全性が高く、良い香りがする以外の点においてはただの溶剤です。

その他のメーカーも同様で、プラネットカラーについてはただの油(天然由来)、ESHAはリボス社同様極めて安全性の高い溶剤を採用しています。

 

つまり、ハケを洗ううすめ液にまで高い安全性を求めなければ普通のペイントうすめ液を使っても何ら問題ありません。

ホームセンターにいけば、400mlで400円ほどで購入できるはずです。

溶剤はトルエンであることが多いです。木工仕上げ用オイルには過剰なほどの溶解力があります。

うすめ液の節約方法 - うすめ液はいくらあっても足りない

うすめ液を使ったハケの洗い方はとても簡単です。

うすめ液を容器に取り、ハケを揉むように洗います。

そうすると透明なうすめ液にオイルが溶けた色が出てきます。この色がなくなるまで洗浄を繰り返します。

 

しかし、家具作りでは当たり前に使われる70mmのハケ(下図)をこの方法で綺麗にしようとすると400mlの缶を1本使い切ってしまいます。

 

私はオイルとしてリボス社のアルドボスあるいはクノスを使用していますが、これが非常にしつこいです。

何度も何度も洗うのですが、なかなかオイルが落としきれません。

もちろん、洗う前に紙などでハケについたオイルを強くこすり落としています。

 

うすめ液を1本使い切るくらいならハケを買い替えた方が安いのですが、私の場合は以下のような方法でうすめ液をかなりケチっています。

  1. ハケが乾かないうちに、紙やウェスなどでハケのオイルをこすり取る
  2. 容器にうすめ液を入れ、ハケをよく洗う
  3. 流水でよくすすぐ

もちろんこの方法ではオイルは完全には取れません。

しかし、一度うすめ液で洗って、後は水でよくすすぐだけでもハケがカチカチに固まらない程度にはオイルを綺麗に洗い落とすことが出来ます。

私としてはハケがカチカチに固まらなければ十分だと思っているので、この方法を続けています。

灯油が安価で使い勝手が良いそうですが、我が家には灯油を買う文化がないので採用していません。

 

この方法であれば、400mlのうすめ液(400円)で10回ほど洗浄することができます。

300円のハケを10回使うよりは、400円のうすめ液と1本のハケで済むのであれば安いものです。

 

本当は、水性塗料がラクチンで良いのですが、やっぱり無垢の木にはオイルを使いたくなるものです。

身近な溶剤の種類

プラネットカラー社などが採用する溶剤は天然由来の油でオレンジピールオイル(柑橘類の皮から取れる)とテレピンオイル(松やにから取れる)が販売されています。

ベニバナ油やアマニ油なども溶剤として機能するそうです。

とにかく安全性が高い反面、ハケ洗い用の溶剤として使用するには高価です。

 

また、安全性が高いというのも実は正しくはありません。

事実、リボス社は天然由来成分は必ずしも健康に良いわけではなくアレルギー反応を起こすことがあるとして、オレンジピールオイルやテレピンオイルの使用をやめました。

 

次に木工仕上げ用のオイルで使われることは少ないですが「灯油」は代表的な溶剤のひとつです。

自動車整備においては、部品について油汚れを綺麗に落とすために使われます。

 

リボス社やESHA社が採用しているイソパラフィンは、灯油と同じように原油を精製したものから作られます。

「天然」ではないものの、その安全性の高さは天然由来の溶剤を上回るとされています。

 

最後に、どこでも手に入るペイントうすめ液ことシンナーです。

シンナーとは、英語でThinnerと表記されます。

Thinとは「薄める」という意味があり、Thinnerを直訳すると「薄めるもの」ということになります。

 

シンナーというと、トルエンを溶剤する商品をイメージする人が多いですが、実際には溶剤全般を指す言葉です。

一般的に流通しているペイントうすめ液はトルエンを溶剤としており、これまで紹介したあらゆる溶剤のなかで最も強力な溶解力を持っています。

安価なのに強力、その反面臭気は強く、揮発する成分を吸うことで中毒を引き起こすなど体には良いとはいえません。

 

 

 

繁殖の難しい淡水熱帯魚を繁殖させる6つのポイント

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ペットショップで販売される多くの熱帯魚は特殊な方法により繁殖を促しています。

このお陰で、従来では繁殖が難しかった魚種であっても安定して低価格で供給することが可能になりました。

 

アクアリウムを趣味にする者にとっては、魚の選択肢が広がりお財布にも優しいと良いことづくめです。

しかし、唯一の難点としてこうした魚種は自家繁殖が大変難しいです。

気が付いたら繁殖していたという事例は稀に聞かれるものの、一般的な設備と道具で安定して繁殖に成功している事例は非常に珍しいです。

例えば飼育の簡単なコイ科のラスボラエスペイ、多くの人に愛されるオトシンクルスなども繁殖の難しい代表的な魚です。

 

ここではそうした繁殖の難しい淡水熱帯魚全般について、よく言われる繁殖のポイントをまとめて紹介します。

元はオトシンクルスの繁殖に特化した記事を製作する予定でしたが、調べていけば調べていくほど魚種に特化した繁殖方法など存在せず、いくつかの手法はほぼすべての魚種に適用可能な方法であろうと判断しました。

雌雄の判別

まずはじめに、繁殖のために最低限必要な雌雄の判別方法を紹介します。

雌雄の判別方法が容易で情報も豊富な魚種もたくさんある反面で、雌雄の判別が難しい魚種もおおくあります。

ポイント1 メスはオスより大きい

代表的な雌雄の判別方法です。

稀にこの判別方法が通用しない魚もいますが、一般的にはメスがオスより体が大きいです。

体全体が大きいケースや、幅が広いケース、お腹が大きいケースなどがあります。

特にお腹が大きいケースでは、繁殖前のみお腹が大きくなる場合もあります。

冒頭で挙げたオトシンクルスもメスがオスよりも体が大きい魚です。

なお、オスがメスや縄張りを守ろうとする習性がある一部の魚種ではオスの方が体が大きいことがあります。

ポイント2 メスはオスより地味

基本的に、メスはオスより地味な色彩をしていることが多いです。

魚種によっては逆の場合や、差異がほとんどない場合もあります。

冒頭で挙げたラスボラエスペイはメスがオスより地味な魚です。

ポイント3 オスには外部生殖器がある

オスに見てわかるような外部生殖器がある魚種も多く存在します。

場所は腹びれ付近であることが多く、外部生殖器の有無で雌雄を判別することが可能です。

繁殖のポイント

繁殖の難しい魚種全般に通用する、繁殖のポイントを紹介します。

①雌雄を隔離する

以降で紹介する繁殖のポイントは、通常の飼育水槽で行うことが難しいものが多いです。

そのため、まずはじめに繁殖させたい魚種を隔離しましょう。

魚種によってオスとメスが1対1が良い場合や、複数のオスと1匹のメスが良い場合などが存在します。

まずはオスとメスを1対1で隔離し、繁殖する様子がない場合にはオスを1~2匹追加してください。

②繁殖に適した環境の構築

雌雄を隔離した水槽の環境を、繁殖に適した環境へ仕上げます。

フィルターはどのようなものでも構いませんが、一時的な隔離ですので安価でエアレーション効果も見込め、緩やかな流れを生み出すことができるスポンジフィルターがオススメです。

魚の卵は常に新鮮な水を必要とします。

そのため最低限水の動きがなくては産卵場所として適していないと判断する魚種も多く存在します。

魚種によって水草や壁面、岩など様々な物に産卵します。

魚種ごとに繁殖行動を調べ、わかる場合には適したものを入れてください。

わからない場合には以下の2点を入れることで多くのパターンを網羅することができます。

  • 岩に活着させたアヌビアス系の水草
  • マツモなどの強く背の高い水草

底材は基本的に不要です。

ベアタンクで構いません。

③高タンパクな餌を与える

繁殖行動を誘発させるために、高タンパクな栄養豊富な餌をたっぷりと与えます。

冷凍アカムシやブラインシュリンプなどの生き餌系は魚の食いつきも良いため最適な餌です。水の汚れはこまめに水替え・掃除することで対応しつつ、こうした栄養豊富な餌をたっぷりと与えてください。

④週1回の50%程度の大量換水

魚は環境の変化を敏感に感じ取り、時にそれが繁殖行動の引き金になります。

そのため週に1回、50%程度の大量の水替えを行います。

もちろんphは飼育水と新しいカルキ抜きした水が同一であることを確認し、温度も十分にあわせてから行います。

もし飼育している魚種が特殊なphを要求する魚の場合には、新しいカルキ抜きした水のphを調整してください。

phを下げるには「テトラ PH/KHマイナス」、phを上げるには「テトラ PH/KHプラス」が有効です。

 

もし飼育水と新しいカルキ抜きした水のphが異なる場合には、20%程度の換水を行い徐々に近づけていってください。

⑤水温を調整する 

例えば熱帯魚の場合、多くの魚種は26度付近が適温です。

しかし、一般的に水温が上がれば代謝が活発になり、活動が盛んになります。

水温を調整可能なヒーターを使用している場合には、水温を27度~28度まで上げてしばらく飼育してみてください。高水温に弱い魚の場合には避けてください。

また、水温の変化により繁殖行動が誘発される場合があります。

ヒーターの設定温度自体を変えるというよりは、水替えの際に温度の低い/高い水を入れて水槽内の水温を一時的に2~3度変化させてみてください。

ただし、環境変化に弱い魚を弱らせる可能性があるため魚種ごとの特徴を鑑みて実施してください。

⑥phを変化させる

魚種ごとに適切なphが存在します。

大抵の場合幅があり、適切なphを越えた場合でも元気に飼育できることも珍しくありません。

まずは魚にあったphで様子をみて、繁殖行動が観察できない場合にはphを上下させて更に様子を見てください。

phを下げるには「テトラ PH/KHマイナス」、phを上げるには「テトラ PH/KHプラス」が有効です。

最後に:様子を見ながら変化を与える

特に繁殖の難しい魚種では、一定の手順により繁殖を促すことができません。

個体ごと、環境ごとの差があります。

そのためここで紹介した6つのポイントを守り、2~3週間様子を見て変化がない場合には以下のような点を変化させ、更に2~3週間様子を見るという流れを繰り返しましょう。

  • 水温の上げ下げ
  • phの上げ下げ
  • 水槽内の水草や岩の追加/撤去
  • エアレーションの追加/撤去
  • 水流の調整(フィルターを変更したり、流量・向きを調整する)

DIYにおける無垢材の「割れ」対策まとめ【無垢材 × DIY】

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DIYや趣味の木工では、丈夫で扱いやすい集成材や合板が使用されることが多いです。

一方で無垢材には多くの魅力が詰まっている反面、欠点も多い素材です。

そのため無垢材は一般的に扱いが難しいとされており、趣味の世界では敬遠される傾向にあります。

無垢材を扱った経験の少ない方が「扱いが難しい」と情報を発信しているケースも多く、経験に基づいた 無垢材 × DIY の情報が少ないのが現状です。

 

こうした無垢材の欠点、敷居の高さや不安を解消し、もっとDIYに無垢材という選択肢を増やすために【無垢材 × DIY】と題して不定期で情報を発信しています。

 

さて、今回取り上げるのは無垢材の数ある欠点のなかで代表的な「割れ」です。

ネットで「割れ」対策を調べても、プロの技術を紹介する程度の情報が多く、DIY目線での無垢材の割れ対策は情報が豊富とは言えません。

この記事では、私のDIY経験をもとにした無垢材の割れ対策や予防策をまとめています。

【無垢材 × DIYDIYにおける無垢材の使用について

無垢材は扱いが難しく高価であると言われています。

この「扱いの難しさ」と「高価」という2点の誤解について、DIYあるいは趣味の観点から解説したいと思います。

扱いの難しさ

扱いが難しい、その最大の理由は「反り」でしょう。

しかし、実際に無垢材を使ってみると「反り」が無垢材の使用を諦めるほどの問題ではないことをお分かりいただけるはずです。

 

そもそも「反り」が発生したといって見た目が著しく損なわれたり、家具などが破損したりするような大きな問題は起きないのです。反りとは集成材であっても発生しますし、プロが選び抜いた上等な無垢材であっても発生します。

せいぜいがテーブルの天板の水平が僅かに狂う程度のものです。

 

また、反りへの根本的な対策は存在せず、一般的に行われる対策も決して難しいものではないのです。

こちらの記事で「反り」についてもっと詳しく解説しています。

diy-kagu.hatenablog.com

 

無垢材は決して高くない 

続いて無垢材の価格です。

 

「無垢材は高い」と一様に考えられる方が多いのですが、それは違います。

「良い無垢材は高い」というのが正確なところで、「悪い無垢材」は集成材や合板より安いことも珍しくないほどです。

「悪い無垢材」というと言い方が悪いのですが、市場価値が下がるような難点がある無垢材を指します。

しかし、素人目にはわからないものや、難点というより「味がある」と言った方が良いものなど多種多様です。

 

詳しくは無垢材の選び方や買い方とあわせて以下の記事で解説しています。

diy-kagu.hatenablog.com

 

割れの対策:割れを埋めて塞ぐ

木屎で埋める

「木屎」とは、おがくずと炊いたお米を混ぜたものです。

おがくずと炊いたお米を混ぜたものを割れに詰め込んで使います。昔から使われてきた方法で、現在でも十分通用する方法です。

しかし、現在ではお米の代わりに接着剤を使う方法が主流のようです。

 

こちらが私が過去実際に使った木屎です。

ブラックチェリーを削った時に出たおがくずを使っています。

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小さな葉節の穴を埋めるために使用しました。

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埋めた跡はこんな感じ。更に研磨してオイル仕上げなどをするともっと目立たなくなります。

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詳しくはこちらの記事をご覧ください。

 木屎による木の補修(葉節をちょっと埋める)

おがくずで埋める

木屎の現代版です。

「おがくずで埋める」と言った場合には、おがくずと接着剤を混ぜたもので割れや穴を埋めることを意味しています。

接着剤には専用の銘木用アロンアルファもありますが、これは市販されておらず入手性が悪いです。

そのため、ごく普通の木工用ボンドシリコンシーラントを使う方もいるようです。

 

私の場合には木工用ボンドを使用しています。

このように、木工用ボンドとおがくずを混ぜます。

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おがくずは細かなものを使うと綺麗に埋めることができます。

逆にあえて粗いものを使うとそれはそれで見た目のアクセントを作ることができます。分量としてはおがくずとボンドを1:1程度入れて混ぜていき、後は適当に調整します。

 

これくらいになればOK。

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難点がてんこ盛りの格安1枚板を購入した時の実例です。

節と大きな割れがありますので、これを埋めていきます。

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板は樟で、おがくずは桜です。

同程度の色の木を使えば目立たなくなりますし、違う色の木を使ってアクセントにすることもできます。

 

こんな風に大雑把に、割れの奥までしっかりと届かせるように押し付けるように刷り込んでいきます。

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乾燥後、仕上げをすると綺麗に割れを塞ぐことができます。

 

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

 

おがくずで埋める2

おがくずで埋める方法の2つ目の方法です。

こちらの方が簡単かもしれませんが、仕上がりの強度や、しっかりとおがくずを詰め込むことが出来るという点では先ほどの方法が勝ります。

 

まずは、そのままのおがくずを隙間に詰め込みます。どちらかというと隙間に注ぎ入れるイメージです。

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隙間に詰めたおがくずに、液状の接着剤を垂らします。

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スタンダードなアロンアルファが適していますが、液状の瞬間接着剤であればなんでも構いません。

アロンアルファには、この用途に特化した「銘木用アロンアルファ」が存在するのですがあまり流通しておらず手に入りにくいです。普通のアロンアルファでOKです。

 

このようにアロンアルファを垂らして、おがくずに染み込ませます。

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乾燥後にやすりで削って仕上げれば完成です。

蜜蝋で埋める

木材の表面仕上げにも使われる蜜蝋を使って割れや穴を埋める方法もあります。

蜜蝋は、こちらの商品のように粒状のものが使いやすいです。

 

蜜蝋を金属容器に入れ、火にかざすとすぐに溶けて液状になります。

これを割れに入れて塞ぎます。また、蜜蝋は溶かしてもすぐに固まり始めます。完全に固まりきる前の蜜蝋は適度に柔らかいため、へらなどで割れに押し込むようにして使うと綺麗に割れを埋めることができます。

最後に余分な蜜蝋をこそぎとれば完成です。

強度や作業性、見た目では(個人的に)おがくずの方が良いように感じます。また、おがくずを使う方法と比べて蜜蝋を消費するため割高です。

蜜蝋大好き!という方やこだわりがある方には良いと思います。

割れの予防策:割れの進行を止める

割れの先端に穴をあける

これは仕上げと言うより保管時の割れの進行を防ぐ目的で行われます。

▼割れが木口側(右)から左に向けて進行しています。

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この割れの先っぽに穴をあけます。

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これにより、割れようとする力が逃げるお陰でこれ以上割れが進行しづらくなります。

保管時にこれ以上割れを進行させたくない!という場合に採用すると良いでしょう。

穴は小さなもので構いません。10mm程度のドリルで穴をあけておくだけでも効果が見込めます。

 

もちろん穴が開いたまま仕上げるわけにもいきませんから、仕上げる場合には以下の対策に進みます。

割れの先端に穴をあけて丸棒で塞ぐ

割れの先端に穴を開けることで、割れの進行を抑えることが出来ると説明しました。

この穴を塞ぐように、丸棒を入れるとどのような効果が見込めるでしょうか?

 

丸棒では次に説明するチギリのように、割れを抑える力が働きません。

また、叩き込む必要があるほどの太い丸棒を入れれば割れを進行させてしまいます。

しかし、すっぽりと軽い力で収まる程度の丸棒を入れて、隙間を「割れの対策:割れを埋めて塞ぐ」の項目で説明したようなおがくず等で埋めてあげると、割れようとする力を逃がしつつ穴を塞ぐことができます。

▼仕上げ前の写真ですが、丸穴を埋め込んだ例。仕上げによりぐっと綺麗になります。

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チギリほど効果は見込めないものの、ドリルだけあれば良いので、とても簡単に割れ対策をすることができます。

以下の記事で紹介している反り対策とセットで行うことで、十分な割れ対策になり得ます。

  DIYにおける無垢材の「反り」対策まとめ【無垢材 × DIY】

チギリを入れる

割れ対策として最も一般的な方法である「チギリ」です。

形状はリボンのような形が一般的ですが、割れを抑えることができれば良いのでひょうたん型や円形など、多種多様な形が存在します。

当記事末尾でも言及しますが、反りの対策さえできていれば割れの対策は必ずしも必要ではありません。

そのため、チギリは割れ対策と言うよりはデザイン上のアクセントのために採用されることも多いです。

 

▼一般的なチギリの例

出典:https://maccuruya.ti-da.net/e4042103.html

▼特殊形状のチギリの例

出典:https://hamamatsu-project.jp/article/171/

▼特殊形状のチギリの例

出典:https://news.maturiya.co.jp/news/%E3%81%8B%E3%82%8F%E3%81%84%E3%81%84%E5%A5%91%E3%82%8A%E5%85%A5%E3%82%8A%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%82%AD%E3%83%BC%E3%83%9D%E3%83%83%E3%83%88%E6%9D%90%E4%B8%80%E6%9E%9A%E6%9D%BF/

反り止めを入れる

割れの主たる原因は、木の反りです。

木が反ることで割れが広がったり、閉じたりします。

そこで、反り止めを入れることで割れを抑えることができます。

 

反りの対策を説明すると長くなるため、以下の記事で詳しく解説しています。

  DIYにおける無垢材の「反り」対策まとめ【無垢材 × DIY】

木口を塞ぐ

木の割れは木口から発生することが多いです。

木口とは、木を横方向に切断した時の断面です。

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木口は他の面に比べてかなり多く水を吸ったり吐いたりします。

つまり、木口は含水率の変化が激しい部分と言うことが出来ます。

木が乾燥する時は、主に木口から水が抜けていきます。

そのため、木材を保管する時は割れ対策として木口にボンドなどを塗ってフタをしてしまいます。

これにより、含水率の変化を防ぐことができるというわけです。

 

もちろん家具として使う木材にボンドを塗ったままというわけにはいきません。

そこで、木口だけ木の呼吸を妨げる=塗膜を形成する塗料(ウレタンニスなど)を使うことで、簡単に割れ対策とすることができます。

もちろん木全体をウレタンニスなどの塗膜を形成する塗料で塗装すれば、より一層効果が見込めます。

木口にオイルを良く吸わせる

木口の呼吸を妨げることで割れを予防することができると説明しました。

しかし、せっかく無垢の木を使うのだから塗膜を形成する塗料を使いたくない!という方もおられるでしょう。かくいう私も無垢の木にはオイルしか使わない主義です。

 

そこで、苦肉の策として木口にオイルを良く吸わせるという方法があります。

これはオイル塗装やオイル仕上げをする上で当たり前に行われることなのですが、DIYにおいては疎かにされることがあります。

 

先述の通り、木口は水を吸いやすいです。

つまり、オイルもよく吸います。

オイルを塗る際に気を付けて見てみてください。

表面や耳のある側面などと同じ感覚で木口にオイルを塗っていると、すぐに木口だけ乾いてしまうはずです。乾いてしまうということは、オイルを吸っているということです。

 

オイルは1度塗布して乾燥してしまうと、2度目以降は吸いが悪くなります。

そこで、1度目の塗布が最も重要です。

木口は1度オイルを塗った後もしばらく観察し、オイルを吸って乾いた場合にはすぐ重ね塗りして限界までオイルを吸わせてください。

まめにオイルを塗布する

多くの場合、木の割れの原因は乾燥です。

オイルを塗布することで、極端な乾燥を防ぎ、割れを予防することができます。

湿度が低い時期に限らず、定期的にメンテナンスとして軽い研磨とオイル塗布をしてやることで無垢の家具はぐっと長持ちします。

湿度の変化・直接風を避ける

最後に、使用環境に関するポイントです。

木の割れの原因は乾燥や湿度の変化です。

とはいえ、家具のために生活の快適性を失っては意味がありません。

 

そこで最低限以下の2点だけ気を付けてください。

ポイント1 冷暖房の風を直接当てない

1点目は、冷暖房の風を無垢の木に直接当てないことです。

ありがちなのは、ファンヒーターなど暖房の風が無垢のテーブルの脚に常にあたっているようなケースです。

エアコンの風も同様に注意が必要ですが、常に風があたらなければ問題ありません。風向きを「自動」などに設定して上下させるようにすれば十分です。

ポイント2 常に水に触れる場合はウレタンニスなど防水性の高い塗料を使用する

例えばキッチン周りの収納で、シンクに横付けして使用するような家具の場合には素直に防水性の高い塗料を使用しましょう。

私がよく使うのがこちらです。

水性でサラサラとしており作業性が極めて良いのですが、常に水に濡れているような環境でもへっちゃらです。

 

 

さいごに:割れは対策しなくても良い

さいごに、 反り対策の記事でも説明したように割れや反り対策は必ずしも必要ではありません。

 

無垢の木に対する敷居の高さの一因である反りや割れ対策ですが、実は何もしなくてもどうということはないのです。

一般的に私たちが購入できる木材は乾燥済みの木材です。

一度乾燥が済んだ木材の含水率は、あまり大きく変化しません。

つまり、割れが発生したとしてもある一定のところで割れの進行は止まります。

そして、季節が変わると割れが戻り始めます。また同じ季節がくると割れが広がります。

こうして季節によって割れた広がったり戻ったりを繰り返すわけです。

無垢の木の買い方の記事で説明したように、乾燥後の木材を選びさえすればそれほど割れや反り対策に神経質になる必要はありません。

 

もちろん割れ対策をすることによって、割れの程度が軽減されます。

プロが作る高価な一生ものの家具であれば、そう簡単に割れが発生しては許されぬのかもしれません。

しかし、無垢の木をよく理解し、趣味で作る家具にそれを求めるでしょうか。

割れも味として考え、季節ごとの変化を楽しむくらいの心持ちで良いのではないかと私は考えます。

【レビュー】E-Value ランダムサンダー(EWS-220R)の切削力と騒音は?

 

木工用のランダムサンダーとして最安値と言っていい「E-Value ランダムサンダー(EWS-220R)」を購入しましたので紹介します。

 E-Valueとは?

通販サイトなどでよく見かけるE-Valueは、「SK-11」などのブランドで知られる藤原産業の1ブランドです。

SK-11は藤原産業におけるスタンダードブランドとされており、E-Valueはその下に位置するベーシックブランドと言う扱いです。

ホームセンターでもマキタや日立と並んでSK-11の販売コーナーを見かけますが、E-Valueはそれほど露出が多くなく、通販を通じて購入する方が多いのではないでしょうか。

 

もちろんMade in Japanというわけではなく、中国生産の工具が大半です。

名も知らぬ中国メーカーから直接買うよりは、それなりの規模の日本の会社が販売しているという点で優位性があるのではないでしょうか。

なにより、安いです。

E-Value ランダムサンダーの切削力や使い勝手は?

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E-Value ランダムサンダー(EWS-220R)はランダムサンダーとしてはごく普通の125mmのパッドを採用しています。

2019年4月2日時点で 3,646円というとんでもない格安ランダムサンダーです。

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内容物はランダムサンダー本体と、サンドペーパー、取扱説明書、保証書です。

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サイズ感は想像以上にコンパクトで、手で握るとこんな感じです。

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横から見て手のひらと比べるとこんな感じ。

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操作はオン・オフスイッチだけです。

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動作は一般的な複数の円運動で、レビューにも見られる通りトルクは弱いです。

木に強く押し付けると回転運動が止まってしまいます。

強く押し付けて使うものではないですし、ランダムサンダーと言う時点で切削力は十分ですから木の研磨であれば不足はないと思います。

 

吸塵も十分で、粉が舞うことはありません。

残念ながら吸塵袋の接続口は四角い形で、吸塵機や掃除機を容易に接続できません。

E-Value ランダムサンダーの騒音は?

このブログでは「静かなDIY」というカテゴリーを用意し、DIY用に自作の防音室まで製作しています。

 

早速騒音をチェックしてみましょう。

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計測はランダムサンダーから直線距離で50cmほどとかなり近いです。

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スイッチをオンに入れると、やや大きめの掃除機に近い音が聞こえます。

サンダーの動作音というよりは吸塵の音のような気がします。音量はそれほど大きくなく、直に耳で聞く限りでは掃除機の「強」や「ターボ」モードと同じ程度の音量です。

 

計測結果は以下の通りです。

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やはり掃除機と同程度の音量です。

音質も高音寄りで、最近の遮音性が高い家であればそれほど音が漏れることはないでしょう。むしろ室内で反射して、実際の音以上に耳障りに感じるかもしれません。

レビューではかなりうるさいと言われているものの、それほどうるさくない印象です。

 

過去にマキタのオービタルサンダーを購入しましたが、それよりは静かです。

低音や振動音がないため、むしろ静かに感じます。

私のように防音室があるのであれば、音漏れもほとんどなく、ジグソーのようなうるさい切断系工具と比べればかなり静かです。

 

実際に木材に当てると、僅かに振動がありますが、オービタルサンダーほどではありません。音量はやや上がります。

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総評

良い所

  • 安い
  • ランダムサンダーとして普通に使える
  • コンパクト

悪い所

  • トルクが弱いため、強く押し付けてゴリゴリ削る使い方はできない(※)
  • 吸塵機と接続したい場合には工夫が必要

※木の磨きでは、強く押し付けてゴリゴリ削るような使い方はしません。形をガッツリ変えるほどの研磨をしない限り不要ですし、そもそもランダムサンダーでそんな研磨はしません。

【SPFの棚】シンプルでオシャレ、汎用性の高い棚を作ろう

家具作りと言えば無垢の木ばかりを使ってきましたが、久しぶりにSPF(ツーバイ材)を使って家具を作ります。

 

SPFを使った家具の魅力は、丈夫で安く簡単に作ることが出来る点です。

反面、無個性でそっけない見た目になってしまいますが、今回はそれが狙いです。

 

我が家では、将来的に一生住む家を見つけるまではちゃんとした家具は買わないようにしようと決めています。

そのため、家具の大半はニトリやイケアの安価な家具です。

これまで自作してきた家具はどうなんだ?と言われそうですが、これは家を変えても使えるものに限って製作しています。

だからダイニングテーブルや作業机などは作ってきましたが、部屋の間取りや寸法に大きく依存する棚などの収納類は製作してきませんでした。

 

しかし、流石に収納が少なくて不便になってきました。

そこで、家を変えてもうまく埋没してくれるデザインと汎用性のあるサイズ感で棚を製作することにしました。

もちろん最終的にはメインの家具は気に入った樹種で統一したいと思っているので、今回作る棚は作業部屋なり仕事部屋なりでひっそりと使うことになる見込みです。

設計

構造は非常にシンプルです。

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2x4材を四角く組んで左右の脚を作ります。

 

その左右の脚の間に、1x12材を棚板としてダボで固定します。

ダボにするかネジにするかは作りつつ考えたいと思っています。

 

高さは2m、幅は80cm、奥行きは30cmです。

これを2つ作りたいと思います。

製作

今回も材料調達はオカモク楽天市場店さんにお世話になりました。

通販で集成材や合板を購入する場合、送料や加工賃を考えると一番安く商品も豊富だと思います。また、塗料も少ないながら扱っており、実はAmazonなどより安価です。

今回は棚板をやや濃く色付けしたいと思い、アサヒペンの水性ステイン(オーク)を購入しました。

今回、設計を見てもわかる通りあんまりやることがないです。

まずは左右の脚になる2x4材にダボ穴をあけていきます。

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今回、前々から気になっていたツーバイフォー定規を買ってみました。

SPFを扱ったことがある人にはわかると思いますが、これが非常に便利です。

ツーバイ材だけでなく、ワンバイ材にも中心線や適切な穴あけ位置をマークすることができます。SPFをメインに使わないまで、たまに使うのであれば買っておいて損はないです。

作業効率が段違いに上がります。

 

続いて、左右の脚を四角く組むための「とめ加工」を施します。

額縁のように45度に両端を切った木材を接合する方法です。

 

オカモク楽天市場店さんでは、とめ加工(45度カット)も対応していただけますが、今回は手鋸でカットしてみようと思います。

手鋸は、ソーガイドを使っても苦手意識が消えません。

今回作る家具は冒頭でも説明した通りあんまり大事ではない家具なので、練習台にすることにします。

 

ソーガイドは、ゼットソーのライフソーに付属してきたものです。

こちらのZソーガイド鋸セットという商品です。

替え刃式の鋸であるライフソーとソーガイド、更に家具の設計ができる「もでりん」が付属して3000円台ですからDIYを始める人にはオススメできるセットです。

 

早速切ってみました。

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思いのほか綺麗に切れてちょっと感動です。

▼切断面も綺麗だし、良い感じ。

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カットが済んだら、まずはボンドで接着していきます。

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45度カットしたお陰で接着面が広いですから、ボンド接着だけでも十分そうですね。

ただ、見ての通り微妙に隙間が空いています。

ソーガイドの45度が完璧な45度ではないっぽいです。

 

接着を待つ間、棚板の1x12材を仕上げていきます。

ホームセンターのSPF材と違って、オカモク楽天市場店さんのSPF材の質は超高いです。今回の1x12材はカンナ仕上げをした直後のように艶々としていて、仕上げもいらないほどでした。

 

ということで、ダボ穴をあけて塗装に入ります。

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アサヒペンの水性ステイン(オーク)を使っています。

しっかり塗ると濃くなりますが、さっと塗って早めに拭き取ることで薄めの仕上げにしてみました。

左に見えるのが塗装前です。

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乾燥を待って、脚も塗装していきます。

同じアサヒペンの水性ステイン(ホワイト)を使用します。

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こちらも薄塗りしてさっさと拭き取って、あまり濃い白にならないようにします。

 

乾燥を待って、320番で軽く仕上げて手触りをサラサラにしておきます。

あとは組み立てるだけです。

ダボは一見面倒臭いように見えて、穴あけだけ済ませてしまえば後が簡単です。棚板をネジでとめようとすると、慎重に垂直を出しながら止めていかないとネジの先っぽが棚板から飛び出す恐れもあります。

慣れてしまえばほぼ垂直に穴あけやネジ止めが出来るのですが、特にDIYに不慣れなうちはダボを活用すると良いと個人的には思います。

 

ダボで棚板と脚を接続すれば、完成。

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もう1つにはコレを塗ります。

カンペハピオの木部保護塗料です。

キッチンで使うため、水に濡れても良いように防水・防腐・防カビ塗装を施します。

この塗料はとても気に入っていて、水性で扱いやすく、サラサラしていて広く塗りやすいし、何より水に非常に強いです。

 

過去に、シンク横に食器洗い乾燥機を置くために作った棚にもこの塗料を塗っていたのですが、数年間水にさらされ続けてもなんともないです。

 

ということで、キッチン側に置く棚も完成しました。

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こちらは食器洗い乾燥機やホームベーカリーがある関係で、棚板の位置が変則的です。

 

DIYにおける無垢材の「反り」対策まとめ【無垢材 × DIY】

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DIYや趣味の木工では、丈夫で扱いやすい「集成材」や「合板」が多く使用されます。

一方で「無垢材」は多くの魅力が詰まっている反面、欠点が多く敬遠されることが多いです。

無垢材を扱った経験の少ない方が「扱いが難しい」と情報を発信しているケースも多く、経験に基づいた 無垢材 × DIY の情報が少ないのが現状です。

 

こうした無垢材の欠点、敷居の高さや不安を解消し、もっとDIYに無垢材という選択肢を増やすために【無垢材 × DIY】と題して不定期で情報を発信しています。

【無垢材 × DIY】のすべての記事はこちらからご覧いただけます。

 

さて、今回取り上げるのは無垢材の数ある欠点のなかで代表的な「反り」です。

この記事では、私のDIY経験をもとにした無垢材の反りの基礎知識から対策や予防策をまとめています。

2つの「反り」

はじめに、単に木の「反り」と言っても2つの段階に分けることが出来ます。

 

1つ目は、木を伐採して製材し、乾燥する間に生じる「乾燥時の反り」です。

2つ目は、乾燥後に周囲の湿度に応じて生じる「乾燥後の反り」です。

 

それぞれ解説していきます。

乾燥時の反り

木材は、伐採されて「丸太」になり、製材されて「角材」や「板材」へと姿を変えます。

「角材」や「板材」には多量の水分が含まれており、この水分量は「含水率」という言葉で表されます。

 

伐採・製材したばかりの木材は100%以上の含水率があります。

一方で、ホームセンターや材木屋さんで販売される乾燥済みの木材の含水率は20%以下です。

一度乾燥しきった木材の含水率は10%台で推移し、湿度の高い時期は上がり、湿度の低い時期は下がるという、いわゆる「木の呼吸」を繰り返します。

 

この100%以上の含水率が20%以下まで低下する間にはどのような変化が起こるでしょうか?

水分が抜けるに従って、果物がドライフルーツになるように、生魚が干物になるように、木も形を変えていきます。(果物や魚ほど目に見えて大きく形が変わることはありませんが)

 

ここで木の「反り」が発生します。

これが「乾燥時の反り」です。

 

100%以上の含水率が20%以下まで下がるわけですから、大きな反りが発生します。

逆に言えば、乾燥時に大きな反りが発生するからこそ、木は乾燥した後に販売されるわけです。

 

なお、乾燥時に生じた大きな反りはカンナ掛けをして削り取って平面を出します。

昔は手作業でカンナ掛けを行っていたのでしょうが、今では自動カンナ盤という機械で一気に削って平面を出します。

 

余談ですが、乾燥は屋外で数か月~数年かけて行う「自然乾燥」と、機械で短時間に行う「人工乾燥」の2種類があります。

2種類の乾燥方式は、趣味で扱う時に気にするほどのものではありません。

「自然乾燥」は「天然乾燥」や「AD」などと呼ばれることもあります。

「人工乾燥」は「強制乾燥」や「KD」などと呼ばれることもあります。

乾燥後の反り

木材は製材後の乾燥が済み、店頭に並んでいる時や家具や建築材として使用された後も呼吸を繰り返します。

周囲の空気中の水分を吸いこんだり、吐き出したりするわけです。

 

そのため、乾燥時ほど大きな変化はしませんが常に含水率が変動し僅かな形の変化が続いています。これは木が朽ち果てるまで続きます。

この変化は木の「反り」という形であらわれます。

 

今回の反り対策や、無垢材を扱う上での「反り」と言えばこの「乾燥後の反り」を指すことが多いです。

「反り」の根本的な対策は存在しない

無垢の家具作りにおいて施される「反り」対策とは反りをなくすことではありません。

プロであっても、反りを一切発生させない対策を施しているわけではないのです。

 

どんなに高価な無垢の家具を購入しても、反りは絶対に避けられません。

これは無垢材の家具を持つ上で避けては通れないポイントです。

 

それでは反り対策とは一体何をしているのでしょうか?

ポイントは以下の2点です。

  1. 反りを妨げない
  2. 行き過ぎた反りを抑える

要するにちょっとの反りは許容して、大きな反りは抑えてやろうというわけです。

実は簡単な反り対策

反りを妨げず、行き過ぎた反りは抑える。

難しそうだと感じるかもしれませんが、実は超簡単です。難易度は低く、素人DIYでも全く問題なく行うことが出来ます。

反りの力が強く、反りが目立つ大きなテーブルの天板を例に考えてみましょう。

▼こちらは私が過去に制作した作業机です(制作時の記事はこちら

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この机を例にとって解説していきます。

長穴加工

反り止め加工で最もベーシックな対策が、この「長穴加工」です。

この作業机では、脚にコの字型に組み合わせた角材を使っています。

▼脚と天板の接合部

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金具はアクセントのために使っただけなので無視してください。

ポイントは天板と脚と固定しているこの2つのボルトです。

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デザインによって、脚と天板の接合方法は多種多様ですが、これは最もシンプルな固定方法のひとつでしょう。天板には鬼目ナットが埋め込んであります。

 

幅広のワッシャーを使っているため隠れて見えませんが、この脚側のボルト穴はこのように長穴になっています。

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天板が反った場合、この長穴の分だけ天板が自由に反ることができるわけです。

また、長穴のサイズを超えて大きく反ろうとした場合には反りを抑えてくれます。

 

長穴加工は、ドリルで2つ穴をあけ雪だるまのような形を作ります。これをノミなどでつなげて長穴を作ることで簡単に長穴が完成します。

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反り止め

続けて天板の反り止めとしてよく採用される方法です。

適当な角材を用意し、先ほどと同じように長穴をあけます。

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好みのデザインで仕上げます。

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これをボルトや木ネジで天板裏に固定します。

木ネジを使う場合にはタッピングネジを選択し、ローゼットワッシャーと組み合わせて使うと良いでしょう。

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このような反り止めを2~3本も追加すればOKです。

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 参考:樟と槐のデスクに反り止めを追加

▼こちらは樟の1枚板で制作したダイニングテーブルの反り止めで、同じ方法です。

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 参考:自作したダイニングテーブルに反り止めを追加しました

理屈としては、先ほど言ったように「反りを妨げず、行き過ぎた反りは抑える。」だけです。

ですから、反り止めの方法は多種多様です。

溝を彫って木組みする場合、木の代わりに金属を使う場合。アイディア次第で様々なデザインの反り止めが可能になります。

 

ちなみにこうした反り止めの木材は市販されており、ホームセンターのDIYコーナーに置かれていることもあります。

また、この反り止めの金属版とも言える商品もあります。

 

天板止金具

ここまで紹介した方法では、「長穴加工」が必要でした。

手順は先述の通りドリルとノミを使えば簡単に実現できますが、もし難しい場合には専用の金具が販売されています。

脚や幕板と天板を、このような金具で固定すれば長穴加工をせずとも反り止めを行うことができます。

L字になっているものや、平らなもの、縦穴や横穴といくつかのバリエーションがあります。

ニス塗装

私は好んでオイルを使っていますが、ニスなどの塗膜を形成する塗料を使用することで、木の呼吸を封じ込めて反りの発生を抑制することができます。

無垢材を使うからといって、必ずしもオイル仕上げを選ぶ必要はありません。

ウレタンニスなどの塗膜を形成する塗料を使うことで、木の含水率変化を抑え、結果的に反りの発生を抑えることができます。

余談:完全な反り止め

反り止めのなかでも効果が高い反面、難易度が高く手間がかかる「蟻溝吸いつき桟」と呼ばれる手法があります。

詳しくは以下の外部リンクを参考にしてみてください。

この方法は、当記事で説明するような「反りを妨げず」という点に反しています。

もちろん反り止めが木材ですから、多少の柔軟性はあるものの木と木を互い違いに硬く固定しています。つまり、木と木がお互いを反らせまいと力を掛け合っている状態であり、反りを殺しています。

もちろんこれもひとつの反り対策です。

しかし、難易度が高くしっかりとした固定方法や素材選定をしなければ破損につながるためDIY向けという形でオススメはしません。

 

「蟻溝吸いつき桟」で反りを殺すのであれば、板を互い違いに貼り合わせたり、角材や板材をボンドでしっかりと貼り合わせた方が難易度が低く近い効果を得られます。

合板のなかでも、木を複数枚貼り合わせた積層合板と理屈だけ見れば同じです。

実はやらなくてもいい反り対策

そもそも、反りや反りによって生じる割れは大して実害がない場合が多いです。

趣味のレベルでは反り対策を施さずとも、大して問題がないことが多いです。

反りの影響が大きい板材であっても、影響は割れが生じやすいだけです。割れも味と言える無垢材であれば、実はそれほど害はないのです。

 

また、乾燥が無十分な木材や板材を除けば、無垢材と言っても反りの影響は軽微です。乾燥状態が確認できない木材は購入しない点だけ注意すれば、板材以外の反り対策はあまり考える必要はありません。

多少反ったところで、家具がその瞬間崩壊することはありません。

 

例えば、私が樟の無垢材でダイニングテーブルを制作した時、反りの知識が不十分で2つの異なった無垢材を、異なった方向に、以下のように木ネジでガッチリと極めて強固に固定しました。

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10個の穴が見えると思いますが、これは木ネジの頭を隠すためにあけた下穴です。

隠れる部分だからと、ガチガチに木ネジで固定してしまったわけです。
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このようなめちゃくちゃな、反りを考慮していない固定方法で制作した脚も、全く問題なく機能しています。

 参考:樟のダイニングテーブル その8 - 脚の制作

ただし、反りが発生した際に無理な力がかかるので「割れ」が発生する可能性が高まります。

「反り」を悪化させる木の使い方

ここまでの説明で、「反り」対策はそれほど難しく考える必要がないことがわかっていただけたと思います。

それ以上に重要なのは、無垢材の使い方です。

完成した家具を良い環境で使用することが重要です。

プロが選び抜いた木材で仕上げた高価な家具であっても、使用者が無垢材を理解していなければ良い状態を保つことはできません。

エアコンや暖房器具の風を直接当てる

「反り」の原因は含水率の変化であることは既に説明しました。

含水率が変化するということは、木に空気中の水分が取り込まれたり、逆に木の水分が空気中に逃げ出すということです。

風のある日に洗濯ものがよく乾くように、空調器具の風を直接受け続けるとお肌が乾燥するように、木も直接風を受けると乾燥します。

特に暖房の暖かい風を直接受け続けると、通常ではありえないほど含水率が低下します。

しかも、風が直接当たる一部だけの含水率が極端に低下し、一部だけ反りが生じ始めます。

全体の含水率が低下すれば、木全体が緩やかに反るだけで済みます。

しかし、一部だけが反ろうとすれば無理な力がかかることは誰しも想像ができるでしょう。

もちろんしばらくは持ちこたえてくれますが、長く同じ環境に置かれれば「割れ」といった形で症状があらわれてしまいます。

水に付ける

無垢材が水に弱いとはよく言われることです。

しかし、実際にはあまり敏感になる必要はありません。

例えば食べこぼしや少々の水がこぼれて、それを放置したところでさしたる影響はありません。

それでも日常的に水が滴るような場所で使い続ければ、含水率の変化はもとよりカビや変色などを生じる可能性があります。

ムラのある仕上げやメンテナンス

木は大抵の場合、オイルやニスなどの塗装を施して使用されます。

オイルを含め、塗料の種類は多種多様です。塗膜を形成するものもあれば、木に浸透するものもあります。

塗膜を形成するものは木の呼吸を妨げ、含水率の変化を極めて緩やかにします。

一方で木に浸透するものは木の呼吸を妨げず、含水率の変化に影響を与えません。

 

このように、含水率の変化スピードに差がある複数の塗料を1枚の板に使用した場合、一部は含水率の変化が早く、一部は含水率の変化が遅いという差が生じます。

これは「エアコンや暖房器具の風を直接当てる」の項で説明したように、一部だけ反ろうとする力が生じて、割れを発生させる原因になります。

 

1枚の板に複数の塗料を使うケースは少ないですが、塗装にムラがあって、一部は塗膜が形成されていて、一部は塗膜が剥げているケースでも同じことが言えます。

木に浸透するオイルの場合には、木の部位によってオイルの吸収具合が変化しますから、きちんとムラなくオイルを吸わせていなければやはり同じことが言えます。

さいごに

【無垢材 × DIY】シリーズでは、趣味において必要十分と思われる程度の情報を可能な限りわかりやすく解説しています。

細かな言葉や意味合いの違いや誤りがある可能性があることをご了承ください。

【モーター軸直結】モーター軸に直結した場合の振動対策とベアリング保護手順

DIYでモーターを使う場合、ベルト駆動せずにモーター軸に道具を直結する場合があります。むしろ場所や手間の都合で、モーター軸直結で使う場合が多いでしょう。

 

モーター軸は横方向の力に弱いです。

また、「モーター軸直結」という使い方は、モーター軸の延長線上に重量物がつきます。この重量物に僅かな重心のずれや芯のずれがあれば振動やベアリングの劣化を招きます。

私自身、モーター軸にドリルチャックを付けたり木の棒を付けてドラムサンダーもどきにしたり、木の円盤を付けてディスクサンダーにしたりしています。

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比較的横方向の力がかからない道具が多いです。

 

▼ドラムサンダー?(制作時の記事

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▼ドリルチャックに自作したスポンジサンディングパッドをつけたやつ(制作時の記事

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「モーター軸直結」諸問題への対策

 それでは実際に対策していきます。

今回は先ほど紹介したモーター軸にドリルチャックを取り付けた道具を例にとって対策をしたいと思います。

 

こちらが実際にモーター軸にドリルチャックを取り付けたものの全体図です。

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構造は非常に単純で、モーター軸にカップリングを取り付け、ドリルチャックに元からあるネジ溝を使って連結しています。(制作時の記事はこちら

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こうしたモーター軸直結の問題は、モーター軸がモーター内の2つのベアリングで保持されているという点です。

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今回のケースではドリルチャックにスポンジサンディングパッド(ただのヤスリ付きのスポンジ)を取り付けます。木材等をスポンジサンディングパッドに押し付けるわけです。

そうすると、ドリルチャックより先で横方向の負荷がかかります。

これがモーター内の2つのベアリングに負荷を与えます。

 

つまり、対策は簡単です。

モーター軸の延長線上にもうひとつベアリングを追加すればいいわけです。

 

取付位置は先端に近ければ近いほど良いです。

今回はドリルチャックの先は着脱可能であり、ドリルチャックより先にベアリングを入れることはできません。

そこで最も先端に近い場所として、このようにベアリングを追加することにしました。

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今回のケースでは、このようにモーターを机の天板裏に固定し、その先だけが机の上に飛び出す構造です。

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つまり、ここにベアリングを追加するわけです。

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ベアリングにも色々な形状がありますが、今回はフランジ付きのベアリングを選択しました。

ドリルチャックに接続されているのは1/2-20UNFボルトですが、カップリングと連結するために12mmまで削っているので内径12mmのベアリングを選択しました。

 

特に難しいことはなくベアリングを軸に取り付けるだけで対策は完了です。

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カップリングの飛び出し分を天板から浮かせる必要があったので、適当な木の欠片を挟んでネジ止めしています。

 

この対策、必要?

この対策は簡単で効果的ですが、そもそもモーターのベアリングなんて数百円のものです。対策せずそのまま使い続けるという選択もありでしょう。

 

何故この対策を行ったかというと、ベアリングの保護以上に振動対策の意味があります。

 

先端に横方向の力がかかると、モーターを固定している天板ごと振動してしまうのです。

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たぶん中心がずれて振動してしまっているんだと思います。

モーターを固定している机自体にそれほど重量がなく、更にモーターと天板の固定も簡単なものです。

 

これを追加したベアリングで無理矢理抑えつけることで解消しているわけです。

 

【ハンドルーター】もっと安く便利に!サンディングバンドを自作しよう

ドレメル社製のハンドルーター「ハイスピードロータリーツール4000」を使用しています。

木工を中心に幅広く使用できる「サンディングバンド」(下図)は大変便利ですが、比較的消耗が早く頻繁に使う場合は経済的ではありません。

また、やすりの粒度も#60の408、#120の432、#240の445しか用意されていません。

せめて使い切った後にやすりを張り替えることができれば良いのですが、やすりはしっかりと接着されていて剥がしにくいです。やすりの上から新しいやすりを貼り付けようとすると、やすりの面は接着剤や両面テープが効きづらく、しっかり接着しようとすると厚手の両面テープが必要になります。

今回は、再利用可能なサンディングバンドを自作したいと思います。

自作することでやすりの番手も自由に変更でき、利便性と経済性がぐっと向上します。

 

なお、Amazonでは6個入りで295円(2019年2月19日時点)で販売されています。

 

サンディングバンドとマンドレルの寸法

ドレメルのサンディングバンドと、サンディングバンドを取り付けるマンドレルの構造を見てみましょう。

 

サンディングバンドは紙製の円筒(ラップの芯みたいなもの)の表面にやすりを貼り付けた構造をしています。やすり部を含めて外径12.7mmで、内径は12mmちょいです。

つまり、内径12~13mmほどの筒を用意し、表面にやすりを貼り付ければ良いわけです。

筒は樹脂や金属製とすることで、再利用しやすくします。

 

マンドレルは、サンディングバンドをはめる青いゴム部分がスライドする構造です。スライドすると中の樹脂がすぼんで径が小さくなることでサンディングバンドをはめられるようになります。元に戻すと中の樹脂が張り出して径が大きくなることでサンディングバンドが動かなくなります。

自作の材料と寸法 

さて、構造を確認してわかった通り「内径12mm~13mmの筒にやすりを貼る」ことでサンディングバンドを自作することが出来ます。

筒を樹脂や金属にすることで再利用が容易になります。

 

最も手軽な材料はアクリルパイプです。

加工性に優れ切断しやすく安いです。また、内径が表示されている製品が多いのも特徴です。よく見かけるものとしては内径12mm・外径16mmのアクリルパイプがあります。

 

 

繰り返しになりますが12mmだときつく、13mmだと緩いです。

 

マンドレルの青いゴムは繰り返し使用すると少し潰れて径が小さくなります。

サンディングバンドを使いこんでいる人は12mm、まだあまり使ったことがない人や新しいマンドレルを使う人は13mmを選択すると良いでしょう。

もし緩い場合には適当にテープを貼って径を調整すれば良いので、最初から13mmを選んでおくのが無難かもしれません。

 

なお、内径13mmのパイプはなかなか探しても見つかりません。

アクリルパイプは内径を表示している場合が多いですが、アルミパイプなどは内径を表示していないケースが多いからです。

しかし、ホームセンターに売られている工作用のアルミパイプは大抵厚さ1mmほどです。外径15mmのアルミパイプが売られているはずなので、そちらを選択すれば内径はほぼ13mmのはずです。

 

私はまだマンドレルのゴムが新しく、後から調整も容易なことから15mmのアルミパイプ(内径13mm)を購入しました。 

 

私が購入したアルミパイプは長さが1mあるため、ドレメルの純正品と同程度の長さ(15mm)で自作する場合は65個ほど作ることができます。1個当たり10円以下です。

純正品が1個当たり50円ほどなのでかなりコストパフォーマンスが良いです。

加えて以下のような利点があります。

  • 簡単に貼り替えて再利用可能
  • やすりの番手は自由に変更可能
  • 筒にスポンジを巻き付けて上からやすりを貼り付けると曲面に対応できるスポンジサンダーになる

作成手順

作成手順はとても簡単です。

まずはアルミパイプやアクリルパイプを切断します。

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アルミパイプを切断する場合には、安価な弓鋸があれば十分です。

もし切断用の電動工具をお持ちの場合には、木材用の刃でもアルミなら切断可能な場合があります。

 

サンディングバンドは純正で15mmありますが、お好みで長めに作っても良いでしょう。

 

今回は同じ15mmでカットしてみました。

アルミパイプを使った場合にはバリを取っておきましょう。

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マンドレルにはめてみると、前もってわかっていたように少し緩いです。ビニールテープを1巻きすると丁度良くなりましたが、微妙な個体差はあると思うので各自調整してみてください。

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最後にアルミパイプにお好みのやすりを貼り付ければ完成です。

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貼り付けには再利用のことを考えて、薄い両面テープを使うと良いでしょう。
私はホームセンターに売られていた安価な「強力」の表記がある両面テープを使っていますが、やすりの継ぎ目から剥がれたりすぐこともなく十分使えています。

15mm幅の両面テープだとサイズもピッタリで使いやすいでしょう。

また、あえて厚手の両面テープを使うことで僅かに柔軟性が生まれます。

簡易的なスポンジサンダーのような機能を果たし、曲面にも優しく対応できるサンディングバンドが出来上がります。

 

もし同じやすりでたくさんのサンディングバンドを自作する場合には、パイプを切断する前にやすりを貼り付け、その後切断すると良いでしょう。

 

両面テープは「はがせる」タイプでなくても簡単にはがすことが出来ます。

やすりが目詰まりした時はぺりぺりと剥がして貼り替えてやれば何度でも使うことができます。

【レビュー】ドレメル・ハイスピードロータリーツール4000(プレミアムセット 4000-8/64JP)

 

ドレメル社のハンドルーターである「ハイスピードロータリーツール4000」を含む多数の付属品・消耗品を含むプレミアムセット(4000-8/64JP)を購入しましたので紹介します。

ドレメル製品のラインナップと選び方

まず始めに、ドレメル社から販売されているルーター(ドレメル社では「ロータリーツール」と呼ぶ)にはいくつかのバリエーションがあります。

最も大きな分類は、コードレスかそうでないかです。

コードレスのメリットはコードがないため取り回しが容易で、持ち運びや狭所作業も得意とします。一方でパワー不足や充電が必要と言った、ルーターとしての基本性能がやや劣り、価格もやや高価になります。

持ち運びや狭所作業がないのであれば、基本的にコード式のルーターを選択すると良いでしょう。

 

コードレスルーターとしては高性能な「8200」とコンパクトさを重視した「8050 MICRO」があります。

 

コード式ルーターとしては、コンパクトな「フィーノ」、ベーシックな性能で最も人気のある「3000」、高性能な「4000」、4000を更にパワーアップさせた「4300」の4つのバリエーションがあります。

 

ルーターの性能の指標として回転数がよくあげられますが、一覧にすると以下の通りです。

製品名 最低回転数 最高回転数
ドレメル 8050 MICRO 5000 28000
ドレメル 8200 5000 30000
ドレメル 2050 フィーノ 5000 22000
ドレメル 3000 10000 28000
ドレメル 4000 5000 35000
ドレメル 4300 5000 35000

また、パワーを決めるワット数は以下の通りです。

製品名 W数
ドレメル 8050 MICRO  ?
ドレメル 8200  ?
ドレメル 2050 フィーノ  ?
ドレメル 3000 100
ドレメル 4000 135
ドレメル 4300 175

 

次に、ドレメルのルーター製品を通販サイトなどで確認すると

ハイスピードロータリーツール 4000-3/36

のような表記がされています。

 

ハイスピードロータリーツールは先述の通り「ルーター」を意味しています。

そこから続く数字がどういう意味かというと、以下のような意味合いになっています。

4000 → ルーターの品番

3 → 付属品の数

36 → アクセサリーの数

例えば「ハイスピードロータリーツール 4300-5/50」であれば、ハイスピードロータリーツール4300に5個の付属品と50個のアクセサリーが付属しているという意味です。

 

付属品とは、ルーター自体の機能を拡張できるもののことです。

例えば、ルーター本体をより握りやすくして細かな作業を助けてくれる「ディテーラーズグリップ」(下図)は代表的な付属品のひとつです。

その他にも本体から回転部だけを延長できる「フレックスシャフト」(下図)もよく使われる付属品です。

アクセサリーとは、ルーターの先端に取り付ける先端工具のことです。

例えば、金属などの硬い部材を切削するための「超硬カッター」(下図)は代表的なアクセサリーのひとつです。

 

同じくロール状のやすりの「サンディングバンド」(下図)もよく使われるアクセサリーのひとつです。

 

木材を切削・研磨を主目的とするルーターの選び方

私は「ハイスピードロータリーツール プレミアムセット(4000-8/64JP)」を木材の切削・研磨のために購入しました。

ルーターを初めて購入しましたが、購入してみてわかった選び方のポイントがふたつあったので紹介します。

ポイント1 回転数は重要じゃない

それは回転数はさほど重要ではないということです。

特に木材を切削するようなケースでは、2万回転を越えてくるとドレメル純正品の高価なハイスピードカッターを使っても木材がすぐに焦げてしまい切削できません。

先端工具には適切な回転数があり、回転数は高ければガンガン削れるというわけではないのです。

特に木材や柔らかい金属を切削・研磨するようなケースでは2万回転以下で使うことが大半です。

粗く削る場合などは1万回転以下と言うことも多いです。

 

そのため回転数は金属の研磨や切断のような、高回転を要する場合には重要ですが、木材などの柔らかいものへの使用がメインであれば全く重要ではありません。

 

それ以上に重要なのは、ワット数です。

ワット数が高いということは、回転に対する負荷が高まった場合でも、回転スピードを維持することができます。実際にはワット数以外にも影響する要素はあるのですが、最もわかりやすい指標がワット数です。

なお、回転に対する負荷が高まる状況とは、主に切削や切断のためにルーターの先端を対象物に強く押し付けるようなケースです。

もし軽く触れるような使い方がメインであればワット数はさほど重要ではありません。

 

とはいえ、100Wを越えていれば不足を感じることはないでしょう。

100Wを越えているのにパワーが足りないと感じる場合、無理のある間違った使い方をしている可能性があります。

ポイント2 拡張性を考える

特にドレメル製品においては、ルーターを拡張させる様々なアタッチメントが存在します。

例えばボール盤のような使い方ができる「ワークステーション」(下図・上)や、ルーターのような使い方ができる「ルーターアタッチメント」(下図・下)など様々なアタッチメントが存在します。

将来的にこうしたアタッチメントが使いたい場合には、適合する製品を選ぶ必要があります。

ドレメル ハイスピードロータリーツール プレミアムセット(4000-8/64JP)の開封

それでは専用ケースが付属し、8つの付属品と64個のアクセサリーが付属するてんこ盛りの「ハイスピードロータリーツール プレミアムセット(4000-8/64JP)」を開封していきます。

▼「JP」とある通り日本専用のパッケージのようですが、外箱には「PLATINUM EDITION」の文字が。

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▼付属品とアクセサリーがずらりと記載されています。

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▼説明書は複数言語がまとめて記載されています。説明はほぼ図解のみでわかりやすいようなわかりにくいような・・・?

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▼専用ケースをあけるとこんな感じ。

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▼下段はこんな感じ。

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ドレメル4000の本体は、想像よりずっと大きかったです。

▼もちろんペンのような握り方は可能ですが、大柄で手がでかいと自負する私でもこんなサイズ感です。

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▼ペンのように握るとこんな感じ。

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十分安定感はありしっかりと握ることはできますが、女性や手の小さい方には扱いづらいかもしれません。

もし購入される場合には現物を手に取ってみると良いでしょう。

手の小さな方であればコンパクトな「8050 MICRO」や「フィーノ」が適しているかもしれません。

良かった点

早速購入から数か月ほど使い込んでみました。

最初は気を使っていましたが、今では木くずを浴びてこんな様子です。

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135Wのパワー

1点目は135Wのパワーです。

もちろんこのパワーの裏にはW数だけでなく高性能モーターの採用や電子制御、ボールベアリングなどが活躍しているはずです。

とにかく木材を相手にする分にはこのパワーは十分以上と言えます。

おそらく、木材相手であればパワーが劣る3000やフィーノでも十分なのでしょう。

低騒音

私は静かなDIYというカテゴリーで記事を書くほどに作業時の低騒音性を重視しています。

本製品は、回転数を3万回転以上に設定すると騒がしいものの、現実的に木材相手に使用する5000~15000回転あたりではとても静かです。

ドリルドライバーよりも静かで、音も比較的高音寄りですから近年の遮音性の高い住宅であれば外や隣家に音が漏れることも少ないでしょう。

ディテーラーズグリップが使いやすい

購入前は必要性を感じていませんでしたが、「ハイスピードロータリーツール プレミアムセット(4000-8/64JP)」に付属するたくさんの付属品等のなかでも最も便利だと感じたのが「ディテーラーズグリップ」(下図)です。

▼実際に取り付けて握ってみた様子がこちら。

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ディテーラーズグリップ」は、その名の通り細かな作業を助けてくれる付属品です。

本体をより握りやすくすることで、緻密な作業に対応できるようになります。

私の場合は木材の切削・研磨が主ということで、緻密な作業とは無縁です。しかし、それでもこの「ディテーラーズグリップ」を取り付けることでグッと握りやすくなって作業が快適になります。

悪かった点

大柄な本体

先述の通りですが、本体がでかいです。

本製品をドレメルのサイトでチェックすると、「負荷時に一定速度を維持するための電子式フィードバック」という記載があります。

この電子式フィードバックが、いわゆる電気丸のこと電子丸のこの違いに相当すると考えるとモーターの小型化に関しては努力していると考えるべきです。

この性能・信頼性・耐久性・拡張性・メンテナンス性を得るためには、大柄な本体が必要だったのかもしれません。

そう考えると「悪かった点」として挙げるのは不適当かもしれません。

何より私は手が大きいためすごく困っているというほどではないのです。

もうちょっと小さいか握りやすい形状だったらよかったなぁといったところです。

柔軟性に乏しいフレックスシャフト

購入前に絶対に使いたいと思っていた付属品が「フレックスシャフト」です。

本体に取り付けることで、回転部を伸ばすことができます。

とても大きな「4000」本体と違って、ちょっと太いペン程度のサイズです。

しかし、これが意外と曲者でした。

本体からフレックスシャフトの握りまでの間は柔軟性があるものの、長さは1mで曲げにも弱いです。

そのため作業場所を固定し、本体を作業場所の上1mほどの位置に固定して使う必要があります。都合よくこうしたセッティングができるのであれば構いませんが、私の場合にはうまく運用することができませんでした。

定価5,800円の品ですが、今では完全にお蔵入りです。

総評

総評としては満足しているものの価格なりの製品かなといったところです。

期待通りの活躍をしてくれますが、期待を上回るほどではありませんでした。

また、実際に使い始めると専用のケースは完全にお荷物です。

もしかすると本体だけ購入し、必要にあわせて付属品を吟味しながら買い足す方が良かったかなぁとちょっとだけ考えてしまうことがあります。

 

【車やアウトドアに最適】コンパクトな充電式の空気入れが超便利!(電動コードレスエアコンプレッサー)

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車やバイクの空気圧調整のために、充電式のコードレス空気入れ(エアコンプレッサー)を購入しました。

最近通販サイトなどを中心に出回り始めた、ガンタイプのバッテリー式小型エアコンプレッサーです。安いものでは6000円程度、高いものでも20000円程度で、あまり有名なメーカーからは発売していません。

使ってわかる有用性

普段、自身で車やバイクの空気圧を調整する方がどれだけ居られるでしょうか?

おそらくこの記事をご覧になる方は、この類の空気入れに興味があって辿り着いていると思います。

車やバイクの空気圧は季節や経年で大きく変動し、大きく変動する割にはその影響は甚大です。数か月空気圧調整をサボれば空気圧は想像以上に変化しています。調整後にあまりの変化の大きさに驚くことも珍しくありません。

 

さて、空気圧を調整する手段はいくつか挙げることができます。

  • カーショップやディーラーに依頼する
  • ガソリンスタンドの空気入れを使用する
  • 自宅のエアコンプレッサーを使用する
  • 小型のエアコンプレッサーを使用する

自身でこまめに空気圧を調整される方の場合、ガソリンスタンドを利用するケースが多いと思います。

DIY好きの方であれば自宅にコンプレッサーが設置されているケースも珍しくないでしょう。

いずれも面倒くさいという場合には、小型の手持ちできるエアコンプレッサーを使用しているかもしれません。

 

実際に、私はこれまでこちらの小型コンプレッサーを使用していました。

購入当時のレビュー記事はこちら:レビュー:Meltec ML-260 エアーコンプレッサー

 

手に収まる程度のコンパクトボディで気に入っていました。

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しかし、面倒なことに長いコードが付属したシガーソケット給電方式だったのです。

車の場合には、以下のような手順の繰り返しです。

①シガーソケットにプラグを差し込む

②タイヤに近い窓を開ける

③その窓からコードを引いてタイヤまでもっていく

④空気を入れる

⑤次のタイヤに近い窓を開ける

タイヤ4本の空気を入れるために、いちいち窓を開閉してコードを引き回さなければいけませんでした。

購入当初は仕方がないと思っており、特に不便とは感じていませんでした。

事実、ガソリンスタンドへ行くよりはよっぽど手軽に空気圧調整ができます。

 

長らく我慢をしながら使っていましたが、バイクを購入すると更に面倒です。

わざわざバイクを車のギリギリ近くまで持っていき、そこで車のエンジンをかけてシガープラグを接続する必要があります。

 

そんな時に見つけたのが今回購入したガンタイプのコードレス空気入れです。

コードレス空気入れは小さければ小さいほど良い

そうしてガンタイプのコードレス空気入れを探し始めました。

まず始めに、このタイプはダメです。

 

おそらく安価な電動工具の電源部を流用しているものと思われます。

バッテリーが着脱可能で、その分サイズも大きくかさ張る形状になっています。

 

この類の商品を選ぶときの最重要項目は「小ささ」です。

バッテリー容量は気にするだけ無駄です。車やバイクの空気圧を調整する程度では、バッテリーはほとんど減りません。

 

車やバイクのタイヤに収まる空気の量はそれほど多いものではありません。しかも、空気圧調整の場合には不足分を補うだけです。

それこそ車を10台以上所有しているとか、大きな浮き輪やバランスボールなどを大量に膨らませるとか、なにか特殊な事情がない限りは出来るだけ小型の商品を選ぶのが正解でしょう。

もしそうした特殊事情がある場合には小型空気入れはオススメできません。

なぜなら、空気入れ(エアコンプレッサー)という機械の構造上の問題で、小型化すればするだけ空気の充填するスピードが落ちてしまうからです。

 

そうして発見した最小のコードレス空気入れがこちらです。

 

暗所でも使用できるバックライト付き液晶、空気圧を指定して調整可能と必要十分な機能を有しており、とにかくコンパクトです。

 

価格は5,999円(Amazon.co.jpにて2019年3月17日時点)ですが、こうした中国製品は同じ見た目の製品が色々な販売元から販売されており、価格に違いがあるものです。最安値を探してみることにしました。

最安値の空気入れをGearBest.comで発見

そうして探し回って結果、最も安かったのがGearbestにあるこちらの商品です。

コードレスハンディミニ電動車の空気ポンプ 

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価格は4,678円と、2019年3月17日時点でAmazonで販売されている商品と比べると1000円以上安いです。

 

 Gearbestについてご存知ない方も多いと思うので簡単に説明しておきます。

 Gearbestとは、最近Amazonなどの国内の通販サイトでも目立ち始めた安価な中国製品を世界中に販売する通販サイトです。

Amazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングなどで販売される中国製品は、国内の代理店を経由するため価格が上がってしまいます。

その点Gearbestでは、価格の上昇が抑えられ、安価に商品を購入することができます。

国内で販売されていない商品もあるため、一度自分が興味あるジャンルの商品を調べてみると、思いがけない掘り出し物が見つかるかもしれません。

 

残念ながらWebサイト自体は英語で、日本語に切り替えることはできますがGoogle翻訳を使用した簡易的なものです。近く正式な日本語版サイトも開設予定とのことで、日本語版が提供されると一気に利用者が増大しそうですね。

日本への発送は既に対応しており、更に日本への発送であっても送料無料商品が大部分を占めています。

 

Amazonなどの通販サイトと同様、商品へのレビュー機能もあります。

紹介するにあたり確認したところ、日本国内の利用者は40万人を超えており、日本向けの物流ラインも確保し1週間程度の納期で商品を届けることが出来るようになっているそうです。

 

まだ国内にない魅力的な商品をいち早く、安く手に入れるチャンスがあります。

私は車やバイク以外にもガジェットが好きなので、こうした海外の通販サイトもよくチェックしています。

 

追記

ようやく日本語対応が決まり、日本語化記念キャンペーンが開催されています。

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開封&レビュー

商品は1週間程度で到着しました。

私の元へは佐川急便さんが届けてくれました。

思ったよりしっかりした箱で到着です。

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開けると、内容物は非常にシンプル。

本体、説明書、チューブ、電源ケーブル、アタッチメントです。

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充電は本体の持ち手下にあるこちらに付属のUSBケーブルを差し込みます。

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説明があれこれ書かれていますが、シンプルな機械なので読むまでもありません。

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チューブは必要最小限の長さです。

長いと便利ではありますが、普段の持ち運びや収納を考えると必要最小限のこの長さがありがたいです。

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早速使って見ましょう。

「R」ボタンを押すと液晶が点灯します。

「R」ボタンを押すたびに空気圧の単位がkpaやPSI、BAR、kg/cm3など切り替わります。

「+」「-」ボタンを使って調整したい空気圧に設定します。

 

▼バイクの前輪用に1.8kg/cm3に設定しました。

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チューブの先端をタイヤのエアバルブにセットして、スイッチを押せば指定空気圧まで自動的に充填が始まります。

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拳銃で言う引き金にあたるトリガー状のスイッチは、空気を入れている間押し続ける必要はありません。

一度引き絞るとカチッと音がなって、そのまま空気を充填し続けます。

 

調整後、手持ちのエーモンのエアゲージで計測してみましたがきちんと1.8kg/cm3まで空気がいれられました。

 

なお、エーモンのエアゲージを含めて数百円・数千円で手に入るようなエアゲージは大して精度が良くありません。ガソリンスタンドの空気入れも同じです。

もし正しく計測したい場合にはこちらのブリジストン製のエアゲージなど、最低でも実売1万円以上する製品を購入する必要があります。

しかし、日頃の空気圧調整でそれほど神経質になる必要はありません。目安がわかれば良いのであまり心配し過ぎる必要はないでしょう。

 

次に付属のアタッチメントを先端に取り付けて、バランスボールを膨らませたいと思います。

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「R」ボタンで液晶を点灯させ、空気圧は指定せず0.00表示のままトリガーを引きます。

そうすると連続稼働時間まで動き続けます。

連続稼働時間は30~40秒ほどのようで、バランスボールの場合には6回繰り返す必要がありました。空気の吐出量は25L/分とのことです。

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なお、バイクのタイヤ前後と車のタイヤ4本、バランスボール1個を膨らませてもバッテリー残量のインジケータは満タンのままでした。

コードレスハンディミニ電動車の空気ポンプの商品ページを開く 

とにかくコンパクト!林道走行や遠出の携行にも最適

これだけ小型だと、バイクでツーリングに行く際にリアボックスやサイドバッグ等の収納に気兼ねなく詰めていくことが出来るでしょう。

車の場合はトランクや座席の足元などはもちろんのこと、グローブボックスに収まるほどコンパクトです。

 

特にバイクでの遠出や、ツーリング先でちょっと林道に立ち寄る可能性がある場合などにはベストな選択になるでしょう。

 

本体の主要部は500mlのペットボトルより小さく、握りは更に小さいです。

チューブは90度捻るだけでロックできる親切設計で、出先で使用する際にも非常に便利です。

 

久々の満足度の高い買い物でした。

ブログを書いている人

カタミチ

ご意見・お問い合わせ等:syufukc@gmail.com

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