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【はじめての贈与税】贈与税を払ったら税務署から連絡が来た話

昨年、両親からお金をもらいました。

110万円を超えているため残念ながら当然ながら贈与税の対象です。

 

私は個人事業主として既に何度か確定申告の経験もあり、しかもe-Taxを利用していたため贈与税の申告はとても簡単なものでした。

贈与税の申告は初めての経験でしたが、特に問題ないだろうと非常に楽観的でした。

 

この記事を始める前にまず一つ言えることとして、もし貴方が会社員で贈与税の申告をするのであればe-Taxを使わず税務署に直接行った方が良いということです。

贈与税の申告のためだけにe-Taxを使い始めるのはちょっと面倒くさいです。

マイナンバーカードが必要だし、マイナンバーカードに電子証明書を付与しなければいけません。e-Taxのシステムもお世辞にも使いやすいとは言えず、むしろわかりにくい部類です。

 

大抵の場合、税務署に直接行った方が手っ取り早くて時間もかかりません。

両親からもらったお金は要注意!

さて、贈与税の納税や手続きは他サイトでいくらでも解説が見つかる上、税務署に行って聞けば手っ取り早いので解説を飛ばします。

 

早速ですが、納税後に税務署から連絡があった私の実体験を交えながら注意点を解説していきます。

一般的に、贈与税の課税対象となるほどの金銭(110万円以上)を授受する場合「親からもらう」というケースが大半でしょう。

今回の私のケースも親から銀行振込でお金をもらいました。

 

また、確定申告や納税において「添付書類」が必要になるケースがあります。

特別な減税措置を受ける場合などがこれにあたり、一般的なのは住宅を購入する資金として親からお金をもらう場合には減税を受けられます。

 

てっきり贈与税は主たる対象を「両親からの授受」に設定されているものとばかり思い、親からお金をもらったのだから添付書類はいらないのだろうとばかり思っていました。

 

しかし、これが間違いでした。

細かな解説はここでは避けますが親からの贈与には特例税率がかけられます。

こちらのサイトがわかりやすく解説しています。

www.tr.mufg.jp

 

簡単に説明すると、他人からお金をもらうより親からお金をもらう方が税金が安いのです。

つまり、親からお金をもらった場合にはその親子関係を証明しなくてはなりません。

戸籍謄本が必要

親子関係を証明するには「戸籍謄本」が必要です。

人生で1度くらいは交付してもらったことがあるかもしれませんが、あんまり馴染みのない資料ですよね。

かくいう私も過去に交付してもらった記憶はあるものの、記憶はあやふやでした。

 

戸籍謄本を取得するには本籍地の市町村役場に交付を依頼する必要があります。

つまり現住所のある市町村や住民票に記載された住所の市町村役場では交付してもらえません。

 

本籍地を知る最も簡単な方法は住民票を取得することです。

市町村役場やその支所等で手軽に発行してもらえます。

住民票を取得する際に、本籍の欄にチェックを入れれば本籍地が確認できます。

生まれて一度も転居したことがないようなケースを除けば基本的に今の住所とは違うはずで、おそらく出生時の住所になっている方が多いのではないでしょうか。

 

ちなみにこの本籍地を変更すると免許証の変更手続きなどが発生して余計に面倒くさいことになるのでオススメはしません。

 

ちなみに運転免許証にも本籍地のデータが保存されており、ICカードリーダー系のスマートフォンアプリ(iOSもAndroidもあります)をダウンロードすれば免許証上の本籍地が確認できます。

ただし、運転免許証の取得以降に本籍地を変更し、運転免許証の本籍地の変更手続きをしていない場合には当然正しい本籍地が確認できません。

 

本籍地が確認出来たら戸籍謄本を請求しましょう。

本籍地と実際の居住地が異なるのは当たり前のこと。ということで郵送による戸籍謄本の請求が可能です。

インターネット上で手続きすることが可能な市町村もありますが、かなり数が限られます。

 

戸籍謄本を請求する場合には以下の5つの準備が必要です。

  • 戸籍謄本の交付請求書
  • 身分証明書のコピー
  • 封筒(送信用と返信用に2枚
  • 定額小為替(市町村により金額が異なる)
  • 切手(送信用と返信用に2枚)

戸籍謄本の交付請求書は市町村のホームページからダウンロードすることが出来ます。

場所がわからない場合には市町村の市民課に問い合わせてみましょう。

 

身分証明書のコピーは運転免許証やマイナンバーカードでOK。

切手や封筒はコンビニで手に入るとして、定額小為替は郵便局でないと発行してもらえません。

これらをすべて封筒に入れて本籍地の市町村役場に送ればOK。

大体10日前後かかりますが、戸籍謄本が送られてきます。

親から贈与を受けたら戸籍謄本の準備を忘れずに!

e-Taxを利用したインターネット上の納税手続きは気軽な反面、添付書類を忘れると本来受けられる減税措置を受けられない場合もあります。

贈与税の場合には、両親等からの贈与には特例税率がかかりますが、戸籍謄本を別途送付しなくては一般税率で課税されてしまいます。

 

贈与税の一般税率と特例税率では、例えば1000万円で10%以上の課税額の差があります。

 

戸籍謄本自体、発行に時間がかかることが多いため期限までに提出できなかった場合には追加で課税されるケースもあるでしょう。

 

親からお金をもらったら戸籍謄本を準備する

これをくれぐれも忘れないようにしてください。

【ロストアーク】「アルテミス」の最も効率が良い収集品集めポイント

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ロストアークにおける苦行のひとつ「収集品集め」。

手っ取り早くお金で解決することもできますが、集中してモンスターを倒すことで比較的簡単に終わらせることが出来ます。

 

今回は「アルテミス」に注目して最も効率の良い収集品集めの方法を紹介します。

アンゲモス山麓・国境監視所

収集品集めにおける最適解はネームドモンスターを効率良く倒していくことです。

アルテミスのなかで最も効率良くネームドモンスターを倒せるのがアンゲモス山麓です。

場所は「国境監視所」のスクエアホールのすぐ西です。

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ここにネームドモンスターが4体沸くので、4体を行ったり来たりしながら倒していきます。

約30時間でこれだけの成果がありました。

3時間もあれば十分に集め終えることができそうです。

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ここでの収集品集めの最大の敵はBOTです。

とにかくBOTが非常に多いです。私もBOTとのネームドモンスターの奪い合いに疲れて30分で切り上げてしまいました。

 

逆に言えば、BOTのお陰で収集品が非常に安価に取引されています。

将来的にBOTが撲滅されると予想するのであれば、今のうちに取引所の1Gの収集品を買いあさっておけば、BOTがいなくなった暁には価格が高騰することは間違いありません。

 

▼4体重なって蠢くBOT

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【ロストアーク】「ベルン北部」の最も効率が良い収集品集めポイント

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ロストアークにおける苦行のひとつ「収集品集め」。

手っ取り早くお金で解決することもできますが、集中してモンスターを倒すことで比較的簡単に終わらせることが出来ます。

 

今回は「ベルン北部」に注目して最も効率の良い収集品集めの方法を紹介します。

ヴェールニル森林・ノルン断層東側地域

収集品集めにおける最適解はネームドモンスターを効率良く倒していくことです。

ベルン北部のなかで最も効率良くネームドモンスターを倒せるのがヴェールニル森林です。

場所は「ノルン断層東側地域」のスクエアホールのすぐ西です。

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ここにネームドモンスターが2体沸くので、2体を行ったり来たりしながら倒していきます。

約1時間でこれだけの成果がありました。

3時間もあれば十分に集め終えることができそうです。

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【副業サラリーマンは損?】本業を正社員→業務委託へ切り替えた方が良くない?

どうもこんにちは、副業サラリーマンです。

私は本業としてとある企業に正社員として勤める傍ら、こうしてブログなどを書く副業も営んでいます。

つまり、正社員であり個人事業主でもあります。

数年前に地方移住した経緯があり、本業は完全在宅勤務が可能な仕事を選択しています。

 

つい先日昨年度分の確定申告を済ませ、「あれ?副業サラリーマンって損してない?」と思ったのでその根拠と対策を書き連ねてみます。

仕事道具を経費にできない

まず始めに気が付いたのはココです。

私は在宅で本業の仕事をする傍ら副業にも勤しんでいます。本業は会社から支給されたパソコンを使い、副業は個人のパソコンを使います。

しかし、机や椅子、その他細かな周辺機器や道具は完全に自己負担です。

もちろん立派な一流企業であれば在宅勤務用の手当や準備金が支給されるのでしょうが、私が勤めるような零細企業でそれはありません。

 

例えばつい先日、在宅勤務環境をより良くするためにスタンディングデスクを導入しました。

diy-kagu.hatenablog.com

また、その他諸々の周辺機器も揃えました。

diy-kagu.hatenablog.com

 

こうした機材は、純粋な個人事業主であれば経費にすることができます。

しかし、副業サラリーマンにとっては経費化が難しくなります。

なぜなら純粋に個人事業のために使っているわけではないからです。本業である正社員としての仕事にも使用している以上、最低でも按分して経費計上する必要があります。

 

私はややこしさのあまり諦めて、結局こうした機材を経費に含めませんでした。

光熱費や家賃を経費にできない

機材が経費化できないのと同じ理由で電気代や家賃も単純に按分して経費にすることができません。

もし私が副業サラリーマンではなく、純粋な個人事業主であったのであれば、部屋の面積や使用時間に応じた電気代や家賃を経費に含めることができます。

しかし、同じ部屋を本業の正社員としても使ってしまっているとなると按分の根拠を示すことが難しくなってしまいます。

 

もちろんそこまで気にせずに本業で8時間、副業で5時間使っているんだなどと明確にできれば良いのですが、残念ながら私はそのような仕事の仕方をしていないためここもあいまいなままです。

按分の根拠については、過去に何度も税務署に問い合わせたことがありますが、税務署の方が明言することは絶対にありえません。

一般的に部屋の面積や使用時間、車で言えば走行距離や使用日数などが根拠として使用されますが、それを税務署の方が推奨しているわけではないのです。

 

あまり気にせず「この部屋は本業と副業で50%ずつ使っているんだ」と言い切ることが出来る図太さがあれば良いのですが、私は税務署に怒られるのを過剰に不安視しているので結局経費には一切組み入れていません。

交通費も経費にできない

更に在宅勤務とはいえ時折出社することもあれば出張に行くこともあります。

そうした時はもちろん勤め先から旅費が支給されますが、この旅費ももちろん経費にはなりません。

なぜなら本業の正社員として使用した旅費だからです。

確定申告と年末調整が面倒くさい

何より面倒くさいのがこれです。

僕は確定申告についても年末調整についてもサッパリわからない類の人間で、毎年毎年頭をひねらせて、「これでいいのかなぁ?」と思いながら提出しています。

 

私は本業(正社員)一本だった時代もあります、一方で個人事業主一本で生きていた時期もあります。

しかし、この2つを両立しようとすると年末調整と確定申告がダブルで来てダブルで面倒くさいんです!

本業を正社員→業務委託にしたら全部解決しない?

そこで思いついたのが本業を業務委託に切り替えることです。

つまり完全に個人事業主一本に絞るわけです。

正社員を脱するという点においてあれこれデメリットや不安もある方も多いと思いますがここではそこには触れません。

 

しかし、業務委託になれば月々の給与は売上になります。

出張や出社の際の旅費は経費になる上、業務委託の契約にもよりますが基本的に会社から旅費は支払われるでしょう。

もちろん仕事のための機材や家具などもすべて経費にできます。

家賃や光熱費もシンプルに按分して経費に計上することができます。

 

また、何よりメリットが大きいの業務委託であるという点です。

業務委託とは、その名の通り業務を委託することです。

つまり会社と個人事業主の間の契約は基本的に業務単位になります。(契約次第)

 

通常、正社員であれば自分が担当する仕事以外の内容であっても「ちょっとこれお願い」と頼まれることがあるでしょう。

しかし、業務委託であればそうした仕事を受ける必要がなくなります。

受けるにしてもきちんと別料金として請求することができるでしょう。

今携わっている仕事の内容に変更があった時、正社員であれば嫌々ながら対応する必要があります。

しかし、業務委託であれば当初の仕様にない変更は別料金とすることもできます。

なにより正社員ではありがちな1日8時間と言う拘束時間を脱して、仕事さえ片付ければ後は何をしても良いという自由が得られます。

 

もしあなたがそもそも必要とされていない人材であればこのような働き方は難しいかもしれません。

しかし、もしあなたがその会社に必要な人材であれば、業務委託に切り替えたからといって仕事が途絶えることはないでしょう。

 

一考の余地はありそうです。

私の選択

私は副業サラリーマンになってまだ間もないです。

そのため今の会社で十分に実績を積んだとは言えません。

そのため今担当している仕事(今年の秋~冬辺りまで続く)が終わるまでは正社員として働き続けるつもりです。

どの道、既に1月分の給与を受け取ってしまっていますから次の年末調整と確定申告が面倒くさいことに変わりはありません。

 

そこで、今年の年末を区切りとして業務委託に切り替えを検討しているところです。

 

【ルノー・ルーテシア3】エンジンオイル交換 - 「AZ CEC-002」の実力は!?

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とっても久しぶりな車のメンテナンス記事です。

以前の記事を漁ると2018年12月の記録が見つかるのですが、流石に丸1年以上エンジンオイルを交換していないとは思えないので、間で一度くらいはしているはずです。

 

▼手順や必要な道具はこちらで。

【ルノー・ルーテシア3】エンジンオイル交換&欧州車の弱点「樹脂・ゴム」を保護(手順あり) - ドリリウム

 

とはいえオイル交換が久しぶりなのは事実。

今回は廃油がかなーり汚れていました。

 

さて、今回の大きなトピックはこちら。

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そうです。オイルの種類を変えてみました。

私は長年BMWに乗っていたため、Castrole EDGEを愛用してきました。

Amazonでは理解不能なほど安価で手に入るのも嬉しいポイントです。しかし、金属缶入りなので缶の処分がとっても面倒臭かったんです。

そこで、BMWに使うオイルをペットボトル入りのMobil 1に変えるのにあわせて、ルノー・ルーテシアに使うオイルもペットボトル入りのオイルに変えてみました。

 

基本的にオイルはなんでも良く、オイルの質以上に頻度が重要だと思っているので今回も安価なオイルを選択しています。

もちろん日本のメーカーなので極端に悪いことはないだろうという考えのもと選択しています。使っていて違和感や極端なフィーリングの変化があれば使うのをやめるところですが、それはないでしょう。

 

交換後は非常にスムースな回転が戻ってきました。

もちろん元々そんなにスムースなエンジンじゃないから限度があるけど!

AZ CEC-002って何者?

AZなんていうメーカー聞きなれないな、パッケージが怪しくない?

そんな声が聞こえてきそうなAZ CEC-002ですが、AZはれっきとした日本の潤滑油メーカーで、創業は1955年まで遡るそうです。

 

その中でもCEC-002はミドルレンジのエンジンオイルと言えます。

AZ社製のエンジンオイルのラインナップは一見すると非常にわかりにくいのですが、大きく分けると3種類に分けることができます。

 

1つは今回使った品番が「CEC」から始まるエンジンオイル。

そして廉価な「CEB」から始まるエンジンオイル。

そして高価で高性能な「CEH」から始まるエンジンオイルです。

 

ちなみに「CEH」はハイブリッド車など低燃費な車向けの製品と謳われています。

ハイブリッド車を始めとした燃費性能を追求した車のエンジンは、一般的なエンジンオイルに比べて粘度の低いサラサラしたオイルが使用されています。

サラサラしたオイルではエンジンオイルに求められる潤滑や密閉と言った主要な機能を満たすことが難しくなります。サラサラしたオイルでも潤滑や密閉性を高く保たなければならないため、結果的にこうしたオイルは高価で高性能になってしまうのです。

 

このアルファベット3桁の後に続く数字は、エンジンオイルの粘度の違いがあるだけで中身は変わりません。

でも自社製オイルじゃないんでしょ?

はい、その通りです。

しかし、世界でオイルを自社生産しているメーカーはシェブロンやエクソンモービルなど数えるほどしかありません。

皆さんが聞いたことがあるような大半のメーカーは、基となるオイルに添加剤等を加えて独自製品として売り出しているだけなんです。添加剤の内容は一般的に社外秘とされています。

そんな数あるエンジンオイルメーカーのひとつがAZというわけです。

AZ CEC-002を輸入車に使って大丈夫?

AZ CEC-002はAPI規格でSNの認定を受けています。

現在販売されている大半の車に問題なく使用することができます。

もちろん輸入車であってもそれは変わりません。

 

例えばドイツの主要な自動車メーカーは、自車の認定オイルを販売し、それを使用するようオーナーに勧めています。

しかし、これは認定されたオイルのみが特別な性能を持つことを意味しているわけではありません。

単純にメーカーが検証して、その性能が評価の水準を満たしているかどうかを判断しているに過ぎません。

 

そのため、車種やメーカーによって使用できるエンジンオイルの制限はないのです。

 

ただし、エンジンオイルによって寿命の差は確かに存在します。

それを素人が正確に判断することは不可能に近く、エンジンオイルメーカーの謳い文句を信じるほかありません。

予防策としては、安いエンジンオイルを使うのであれば交換サイクルを上げることです。

 

私は新旧含めてちょうど10台の車を乗り継いできました、中には30年以上前の車もあれば、新しい車もありました。

その多くはBMWで、古くからエンジンオイルに認定制度を導入し、古くからロングライフエンジンオイルを採用してきたメーカーです。

 

そんな車に良いオイルから激安オイルまで幅広いオイルを使って整備をしてきた感想から言えば、安いオイルを頻繁に交換するのが最もフィーリングもエンジンの中の状態も良好に保つことができるということです。

もちろん高いオイルを頻繁に交換する方が良いですが、そこには経済的な問題があります。

 

逆にメーカー指定の上等なオイルをメーカーに言われるがままの頻度で交換するとどうなるかと言えば、10万kmを待たずしてエンジンのオーバーホールが必要になった車を見ている僕としては長く乗るつもりなら推奨はしかねます。

AZ CEC-002のレビュー

さて、長々と余談ばかり書き連ねてしまいましたが、結論はといえばとっても良いです。

交換後はエンジン音も静かになり、吹け上がりもスムースになりました。

ざらついた感じも減って、車が若返ったようです。

車に興味がない妻ですら変化に気が付きました。

 

エンジンオイルを交換した後のフィーリングを客観的に評価することは困難ですが、必要十分と言う言葉がピッタリです。

エンジンオイルのフィーリングを正確に評価しようとすると、新車にそれぞれ異なるオイルを入れて乗り比べるしかありません。しかし、そんな機会はないので諦めるしかありません。

 

とにかくAZ CEC-002はフィーリング良好、お手頃だし持ち手があって注ぎやすいし、プラスチックでゴミに出しやすいので言うことありません。

 

DIY派にはオススメのオイルと言えそうです。

BMW・3シリーズが車好きにとって最強の選択肢であるこれだけの理由

日本におけるBMWの定番モデルである「3シリーズ」。

今となっては希少性はないに等しく、車に無知な人であってもブランドやネームバリューだけで購入を検討してしまうほどのポピュラーなモデルです。

車を少し知る人からすると、軽薄な車とさえ感じるかもしれません。

 

しかし、3シリーズの良さとは車を知れば知るほど理解が深まります。

車好きが行き着くところまで行って、最後に1台だけ選ばなければならなくなった時に選ばれるような、そんなとびきりに無難な車こそが3シリーズなのです。

著名な自動車ジャーナリストのジェームス・メイ氏も、もし車を1台しか持てないのならばという質問に対して3シリーズ(320i)と答えています。

私自身、全く同じ意見を持っていたためこのジェームス・メイ氏の意見を聞いて居ても立っても居られなくなり、この記事を書き始めた次第です。

BMWにおける3シリーズとは

BMWの歴史やその絶対的ブランド、そしてそのブランドが崩れ行くさまは過去の記事でもバラバラと掲載しているので深くは説明しません。

 

BMWにおける3シリーズとは、駆け抜ける喜びや究極のドライビングマシンという言葉を表す一種のアイコンであり、BMWが持つ優れたハンドリングを安価に手に入れることが出来る唯一の手段でした。

BMWの主力車種は3シリーズの上位モデルにあたる5シリーズであり、3シリーズは弟分のコンパクトセダンと言う位置付けです。

そのためもあってか、今のモデルを見ても30年以上前のモデルまで遡ろうとも「乗った感じ」は3シリーズと5シリーズの間に絶対的な壁があります。

 

高級感や快適性、長距離を楽に移動できる道具としての性能は、圧倒的な大差でもって5シリーズの方が高く、そもそもメーカーとして3シリーズにそうした性能を高く求めていないことがわかります。

3シリーズには楽しさを、5シリーズには優れた走行性能と高級感の両立を求めていることはすべてのモデルを乗ってきた実感としてハッキリと感じ取ることができます。

 

最近では3シリーズの走る楽しさにも陰りが見えてきており、そのハンドリングもエンジン特性も過去のモデルに劣ります。特にエンジンに関してはあまりにも酷い出来で嘆かわしい限りです。

しかし、今なお人気を維持し続ける理由は他よりはマシだからという非常にネガティブな理由に尽きるでしょう。

なぜ1台だけ車を選ぶなら3シリーズなのか?

さて、世の中には多くの車種があります。

私も他人よりは多くの車を試乗あるいは所有してきた経験がある自負があります。しかし、そのなかでもなぜ3シリーズを選ぶのでしょうか?

 

その理由は冒頭にもあるように究極の「無難さ」にあります。

 

無難と言うことはつまり、欠点が少ないということです。

優れたGTカーを求めるのであればベントレー・コンチネンタルがあります。

優れた快適性を求めるのであればロールスロイス・ファントムがあります。

走る楽しさを求めるのであればポルシェ・911があります。

人をたくさん乗せたいのであればボルボ・XC90があります。

安くて便利で楽しい車が欲しければVW・ゴルフGTIがあります。

 

しかし、そのいずれにも何かしら欠点があるものです。

 

どれか1台しか持てないとしたら?

あらゆる生活シーンに対応できる車を選ばなければならないとしたら?

 

最低限の走行性能や安定性は欲しい、走りも楽しみたい、価格が高すぎてはいけない、維持費が高すぎてはいけない、信頼性もほしい、快適性もほしい、実用性もほしい、燃費も良い方が良い、質感も妥協したくない、運転はしやすい方が良い、必要十分なパワーは欲しい。

 

車に求めるものは数多いですが、こうしたすべての要件をそれなりに満たしている車こそが3シリーズなのです。

最低限の走行性能と安定性、そして走る楽しさ

現行モデル、あるいは先代モデル(もっと言うともう一つ前のモデル)の3シリーズは、それ以前のモデルと比べてお世辞にも走っていて楽しい車とは言えません。

 

特にエンジンが環境性能を重視したターボエンジンになった先代以降の3シリーズはの出来はお粗末とさえ言えます。

エンジンフィーリング(音、吹け上がり、レスポンス)に大きな問題があるのです。ガンガン飛ばす分には気になりませんが、ゆったり走ろうとすると不快ですらあります。

停止状態からゆっくり加速しようとすると、ターボが十分に効いてくる回転数までトルク感がなく、そこから突然トルクが発生するかのような挙動をします。急激なトルク変動を伴う極めて不快な挙動です。

実際のトルクカーブを見る限り、圧縮比の低いエンジンながらもツインスクロールターボのお陰もあって低回転でもそれほどトルクが細くないはずです。しかし、実際の車の挙動やトルクの伝達はエンジン単体のトルクカーブを見てもあまりアテにはなりません。

エンジンとトランスミッション、そしてコンピュータによる制御次第で実際のフィーリングには大きな違いがでます。

これまでのBMWはこうしたフィーリングを非常に大切にしていましたが、残念ながら現行および先代モデルではそのBMWの根幹とも言えるフィーリングが損なわれているのです。

BMWの努力が垣間見える電動パワーステアリングも、残念ながら油圧に及びません。

 

しかし、その点を除けばよくできた車であり、以前のBMWを知らないユーザーからすれば十分に走りを楽しめる車と言えるでしょう。

 

また、走行性能にも妥協がなく安定した走りを楽しむことが出来ます。

 

この点では最近の日本車も少しは努力が垣間見えますが、特に評判の良いマツダでさえ足元にも及ばないというのが素直な感想です。

高すぎず、壊れにくく、維持もしやすい

3シリーズは新車では400万円から、中古車では4~5年落ち程度の比較的新しい車でも200万円程度から購入することもが出来ます。

また、BMWは販売台数が多く、そのなかでも3シリーズは高い比率を占めています。

つまり、同じ部品をたくさん作っており、3シリーズが長年熟成されてきたモデルであるという点を加味してもその信頼性はかなり高いレベルにあります。

 

昔は環境対策に起因してゴムや樹脂の質、あるいはインテリアパネルの接着が弱いなど明確な弱点がありましたが、年々改良が進んで今では基本的に故障知らずで乗ることができます。

 

また、国内での販売台数が増加したことや部品や車の流通システムの改良が進んだことから部品の入手性や価格も低減されています。

 

特に2リッターの320iなどを選べば、税金は安く燃費性能も高いことから十分に経済的と言えます。

320iであれば出力が抑えられた信頼性ある4気筒エンジンであり、部品の消耗や部品点数が少なく販売台数も多いため不具合や故障時の高額な修理のリスクも抑えられます。

大きすぎず、快適で質感もあり運転がしやすい

3シリーズは先述の通り快適性や高級感を求めたモデルではありません。

そのため、お世辞にも乗り心地が良い車とは言えません。

しかし、それでも世に溢れるコストパフォーマンスだけを追い求めて作られる多くの車に比べれば十分に快適です。

特に自身で運転している分には不快になるほどの乗り心地の悪さはないと言えるでしょう。

 

また、質感に関しても同じことが言えます。

BMWは昔から高級感とは無縁の存在で、デザインも保守的そのものでしたが、最近は少し改善が見られています。

それでもインテリアに関してはかなりチープで、ラグジュアリーなどのグレードを選択しなくては目も当てられません。

しかし、逆に言えばラグジュアリーを選択すればそれなりに不満のないインテリアを手に入れることができます。加えてラグジュアリーを選択することで、偽物のMバッジのついたMスポーツを選ぶ必要もなくなります。

 

ただし、ここまでの理由だけで考えるとどう考えても5シリーズを選ぶべきです。

なぜなら5シリーズは3シリーズに比べて圧倒的に高級感があり、極めて快適で、それでいてなお高い走行性能を誇るほとんど完璧に近い車だからです。

 

それでもなお3シリーズを選ぶ理由はその大きさにあります。

5シリーズは年々肥大化が進み、今となっては全長がほぼ5メートル、幅は1900mm近いです。

これだけの大きさになると、狭い駐車スペースでは取り回しに苦労し、折角駐車できても枠の中に納まらず、旅行先で狭い山道にでも入ろうものならすれ違うために大変な気を使うことになります。

その点で3シリーズは車体サイズの肥大化が進んでいるものの、今の時点ではまだ比較的コンパクトで日本の街中や旅行で訪れた狭い山道でもそれほど苦労することはありません。

情熱はいらない、これが3シリーズ

このようにBMW・3シリーズはあらゆる点において及第点以上の評価を与えることができる優秀な車です。

もし貴方が多くの車に乗ってきた歴戦の車好き(?)なのであれば、一度3シリーズを所有してみてください。私の言っていることがよく理解できるはずです。

どこか一点の突き抜けた性能や素晴らしさは持ち合わせていない情熱のない車です。それでも確かによくできた車なのです。

(BMWの駆け抜ける喜びを感じたければE46が50万もあれば買えるから足回りを全部リフレッシュしよう。6気筒を選んでも良いけど、2リッター4気筒でも恐ろしくスムースでレスポンスが良いよ。)

 

逆に言ってしまえば、あらゆる点において良い仕上がりを求めなければ選択肢は広がります。

例えば走行性能や安定性を求めないユーザーにとっては3シリーズ以上に良い選択肢がたくさんあります。

 

多くの自動車ユーザーは走行性能や安定性を求めておらず、そもそもそれらが多少悪くともネガティブな印象を持ちません。

例えば安定性の低い車の代表格は背の高いSUVです。

日本におけるSUV人気をリードする存在といえば高い走行性能やデザインで話題になったマツダ・CX-5や絶対的な人気を誇るトヨタ・ハリアーなどがあります。

この2車種は、新型ですら乗っていて気分が悪くなるほどふらふらと安定性に欠ける2台ですが、多くのオーナーはその不安定さにそもそも気が付いていないはずです。

 

これは車だけに言えることではありません。

あらゆる業界において、製品の良し悪しを追及するコアなユーザーは少数派であり、大多数はそうではないライトなユーザーなのです。

 

そうしたライトなユーザーにとって、3シリーズは手頃にBMWバッジを手に入れられる道具でしかないかもしれません。

しかし、コアなユーザーにとっては非常に深い満足感を与えてくれる優れた製品なのです。

はてなブログは遅すぎてコアウェブバイタル(Core Web Vitals)に対応できない

はてなブログProを使用しています。

しかし、今後個人ブログがはてなブログで戦い続けるには厳しい現実が待ち受けています。

 

Googleは利用者のより良い体験を重視し日夜アップデートに励んでいます。

このお陰で我々インターネットユーザーは膨大なコンテンツのなかから望んだコンテンツを見つけ出すことができます。

 

そして、我々ブログやメディアの運営者はGoogleの検索結果上位に自らのサイトを引き上げるべく様々な対策を講じています。

 

 

本来Googleと我々運営者は、「ユーザーの利便性」という同じ目標に向かって進んでいるのですが、その過程や手段が乖離することが珍しくありません。

そのため我々運営者はついつい「ユーザーの利便性」ではなく「いかにGoogleの意向に沿うことができるか」(つまりSEO)を考えてしまいがちです。

コアウェブバイタル (Core Web Vitals)

さて、そんなSEO界隈で話題になった項目のひとつが「コアウェブバイタル (Core Web Vitals)」です。

この記事に辿り着いた方はとっくにその意味を理解されていると思いますが、非常にざっくりと説明するならばページの表示速度の指標です。

 

先ほどGoogleと運営者が目指すべきは「ユーザーの利便性」であると説明しました。

当然、検索結果に表示されたページをクリックしてから実際に表示されるまで時間がかかっては利便性と相反してしまうでしょう。

 

要するに表示が遅かったり崩れているサイトは検索結果の順位を落とすというアップデートが今後待ち受けている訳です。

 

ちなみにこのページの表示速度という観点は随分前から話題になっていました。

PageSpeed InsightsというGoogle公式の表示速度の測定ツールも公開されています。

 

また、当ブログでも一昨年の秋に対策を講じています。

激重はてなブログを快適ブログに改善するまでの道のり【Google PageSpeed Insights:31点】 - ドリリウム

続・激重はてなブログを快適ブログに改善するまでの道のり【GTMetrix D → C / Google PageSpeed Insight 51 → 81】 - ドリリウム

 

結果はリンク先を見ていただきたいところですが、芳しくありません。

 

なぜならはてなブログユーザーが操作したり対策したりすることが出来ない、「はてなブログ標準機能」の部分がボトルネックになっているからです。

 

つまり、はてなブログは遅いんです。

 

このままでは、”はてなブログを使っているだけで検索順位が落ちる”時代が来るということです。

はてなブログにおけるコアウェブバイタル対策は不可能

ということで、はてなブログを使う限りコアウェブバイタル対策は不可能です。

 

よほど不必要なカスタマイズを施しているのであれば多少の改善は期待できます。

しかし、Googleから高評価を得るだけの改善は不可能です。

 

はてなブログ自体がアップデートされて改善されるのを待つしかありません。

 

なお、そうしたアップデートの予定があるか過去にはてなブログのサポートに問い合わせたこともありますが、今のところ予定はないそうです。

個人ブログが生き残る道

もしあなたがブログのアクセス数を気にしない、誰かに見てもらうために運営している訳ではないということであれば構いません。

 

しかし、そうではない多くの運営者にとって厳しい時代に突入しています。

 

ここ数年でメーカーやブランドの公式によるコンテンツマーケティングが更に加速しています。

 

E-A-Tと呼ばれるGoogleが重視するひとつの指標があります。

これは専門性・権威性・信頼性の頭文字を取ったものです。

 

詳しくは検索していただくことにして説明を省きますが、要するにこういうことです。

「あなたのブログは専門性の高いものですか?」

「あなたのブログは高い権威を誇りますか?」

「あなたのブログは信頼できますか?」

 

専門性に関しては個人ブログでも対抗することが可能です。

もちろんメーカーやブランドが公式に発信している情報は、開発者や生産者から直接情報を引き出せる分だけ専門性が高い傾向にあります。

しかし、コンテンツによってはメーカーの意見ではなくユーザーの意見が求められることもあります。(例えば商品のレビューを探している人は、メーカーの宣伝文句を聞きたい訳ではない)

 

しかし、次の2点はどうでしょうか?

「あなたのブログは高い権威を誇りますか?」

「あなたのブログは信頼できますか?」

この2つの問いに対して堂々とYESと答えられる個人ブログ運営者はなかなかいないと思います。

せいぜい無料か安価なSSL対応をしている程度で、「権威や信頼性と言われても…」という方が大半でしょう。

 

有名でGoogleからの評価も高いサイトからの数多くのリンクを受けているケースなどなかなかあるものではありません。

 

それは独自性

こうした個人ブログに厳しい現状に、更にコアウェブバイタルという指標が加わります。

 

今後SEOという小手先の技術だけで個人ブログが生き残ることはできません。

(とはいえ、表示が遅いという致命的な問題を抱えたはてなブログに固執する必要はないけれど)

 

個人ブログが生き残るには、個人ブログの強みを最大限引き出す必要があります。

それが独自性です。

 

誰もが発信可能な情報を発信することに意味はありません。

自分だけが発信できる情報を発信していく必要があります。

 

 

例えば美味しいレストランを探すときに多くの人が参考にするのが「口コミサイト」です。

口コミサイト自体は何かと問題になることも多い昨今ですが、これは多くの人が「1ユーザーの個人的な意見」を求めている非常にわかりやすい例です。

 

「個人的な意見」はまさに独自性の塊と言えます。

お店の評価やホテルの評価、商品やサービスの評価はわかりやすい例でしょう。

残念ながらこうした多くのコンテンツは口コミサイトやオンラインショッピングサイトのレビュー欄が役割を担っており、個人ブログまで足を運んで入念に評価をチェックする方はそう多くありません。

 

しかし、これは個人ブログが生き残る道を探るための非常に重要なポイントであると言えます。

 

自分だけの意見、自分だけの体験、自分だけの経験。

こうしたものを発信することが未来永劫変わらない個人ブログの役割だと思います。

【EC-CUBE4】カスタマイズの始め方 - サルでもわかる初歩の初歩

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EC-CUBE4はSymfonyというフレームワークを基に作られており、Symfonyへの理解がない人がカスタマイズを始めようとすると何から手を付ければ良いか全くわからないという事態になりがちです。

 

ここではPHPの知識はあるけどSymfonyや似たようなフレームワークの知識に乏しい人に向けてカスタマイズの初歩の初歩をまとめてみます。

 

わかりやすさを重視して多少正確性を欠く表現や説明も含まれますが、とりあえずカスタマイズの第一歩を踏み出したいという方に向けて記します。

カスタマイズの種類

EC-CUBEをカスタマイズする場合には大きく分けて以下の3つの方法が挙げられます。

  • 本体をカスタマイズする
  • Customizeディレクトリを使う
  • プラグインを作成する

それぞれ簡単に説明します。

本体をカスタマイズする

その名の通り、EC-CUBEを構成しているソースファイルを直接修正する方法です。

最も直接的・直感的でアナログな方法と言えます。

 

テスト環境でカスタマイズを試してみる場合には、ここから始めても良いでしょう。

しかし、実際にECサイトを構築するとなった場合には注意が必要になります。

 

EC-CUBEはバグ修正やセキュリティ対策などのために時々バージョンアップが行われます。

基本的にバグやセキュリティホールへの対策ということで無視するのは現実的ではありません。

しかし、単純にバージョンアップすると本体のカスタマイズが新しいバージョンのソースコードで上書きされてしまう場合があります。

 

そのため本体をカスタマイズした場合には、バージョンアップのたびに既存のコードとバージョンアップ後の競合をうまく解決する必要があります。

Customizeディレクトリを使う

EC-CUBEをインストールしたディレクトリを確認するとappディレクトリ配下にCustomizeディレクトリがあることが確認できるはずです。

 

このディレクトリはその名の通りEC-CUBEをカスタマイズするために使用されるディレクトリです。

 

EC-CUBEを実行する時、Customizeディレクトリ内のファイルは本体のファイルより優先的に読み込まれます。

 

例えばEC-CUBEのトップページを表示するためのphpファイルをCustomizeディレクトリにコピーして内容を修正したとします。

そうするとCutomizeディレクトリにコピーして修正したphpファイルが優先的に選択されます。

 

実行時にCustomizeディレクトリの内容で本体のソースコードを上書きしていると言った方がイメージが掴みやすいかもしれません。

 

この場合、本体を直接カスタマイズした場合と違ってバージョンアップをしてもカスタマイズした内容が影響を受けません。

プラグインを作成する

EC-CUBEにはプラグインという便利な機能があります。

無償・有償でプラグインが提供されており、便利な機能を追加することができます。

 

基本的にCustomizeディレクトリを使ったカスタマイズと似たようなことをするのですが、最も複雑になるので今回は省略します。

 

Customizeディレクトリを使う方法とプラグインはどちらが良いか判断に悩むこともあるかもしれませんが、不特定多数に提供したり、機能自体の追加・削除が必要な場合にはプラグインにすると良いでしょう。

EC-CUBE本体のソースコードの確認と変更

それでは早速EC-CUBE本体のソースコードを探してみましょう。

EC-CUBEのインストールディレクトリにあるsrcディレクトリの中にあるEccubeディレクトリがEC-CUBEの本体のソースコードの在り処です。

 

フレームワークの知識がなくても、PHPに触れたことがある人なら「MVC」という単語を聞いたことがあるかもしれません。

簡単に言えば、ソースコードをM(Model)、V(View)、C(Controller)という3つに分割して開発する設計手法です。

 

その中でもカスタマイズ時に最もよく触れられるのがC(Controller)です。

コントローラーと言う名前からもわかる通り、データや表示を司る重要な部分です。

 

EC-CUBEのコントローラーがどこにあるかと言うと、先ほど説明したsrc/Eccubeディレクトリの中にあるControllerディレクトリの中にあります。

 

Controllerディレクトリの中にはTopController.phpというファイルがあるはずです。

これはEC-CUBEのトップページを表示するためのコントローラーです。

 

内容がスカスカでピンとこない人も多いはずです。

しかし、ここにはいくつか重要な要素が含まれています。

    /**
     * @Route("/", name="homepage")
     * @Template("index.twig")
     */
    public function index()
    {
        return [];
    }

まず始めにindexメソッドの前にあるコメントらしきものに注目してください。

@Route@Templateという記述がなんだか意味ありげですね。

 

これはコメントではなく「アノテーション」と呼ばれるものです。

 

@Routeでは、"/"とnameとして"homepage"が指定されています。

これはサイト上の"/"にアクセスがあったときにこのメソッド(indexメソッド)を実行することを示しています。

"/"というのはトップページを指しています。

nameで指定しているのはその呼び名で、他のページからリダイレクトする際などにこの呼び名を使用します。

 

@Templateでは.twigという見慣れない拡張子のファイルを指定していますね。

これはEC-CUBE(というかSymfony)の表示に使われる専用のファイルです。

ピュアなPHPを使った開発では、echoや<?=出力する文字列?>のような記述を使って画面を表示しますが、EC-CUBE(というかSymfony)ではTwigを利用します。

Twig - Wikipedia

Twigは画面を表示させるためのテンプレートを記述する手法のようなものです。

実際にはechoで画面を出力しても何も変わりませんが、EC-CUBE(というか)ではTwigというちょっと違った書き方をしていると覚えておいてください。

 

ちなみにここで指定されているindex.twigがどこにあるかというと、src/Eccube/Resource/template/defaultディレクトリ内にあります。

 

表示の流れを説明すると以下のようになっています。

  1. サイトにアクセスする
  2. @Routeの指定に従いコントローラーのメソッドを呼び出す
  3. メソッド内の処理が実行される
  4. @Templateに指定されたページを表示する

ちなみに先ほどソースコードも掲載したトップページに指定されているコントローラーには以下の1文しか記述がありませんでしたね。

    return [];

コントローラーのメソッドでreturnをすると@Templateに指定されたTwigファイルをもとに画面を表示しますが、この際コントローラーからTwigファイルにデータを渡すことができます。

渡すデータを戻り値として指定しますが、トップページの場合特に渡すデータがないため空の配列を返しているわけです。

 

あまり実践的ではない方法ですが、とりあえずトップページを表示するメソッドであるTopController.phpのindexメソッドをこのように書き換えてみましょう。

    /**
     * @Route("/", name="homepage")
     * @Template("index.twig")
     */
    public function index()
    {
        echo "Hello";
        return [];
    }

こうするとトップページアクセスした時に「Hello」という文字列が表示されます。

本来表示を変更する場合twigファイルを変更しなければならないので、表示が崩れてしまいますね。

もうちょっとわかりやすい例を見る

さて、トップページはここまで説明した通りコントローラー内にこれといった処理が記述されておらずサンプルとしては適当ではありませんでした。

そこでもうちょっと処理が多いページを見てみましょう。

 

例えば会員登録ページです。

会員登録ページはsrc/Eccube/Controllerディレクトリの中のEntryController.phpが該当します。

 

ちなみにコントローラーの見つけ方は簡単です。

例えばEC-CUBEで構築したサイトから新規会員登録ページを開いてみてください。

URLが「https://○○○.com/entry」であることがわかると思います。

 

ということは、先ほど説明したアノテーションで@Route("entry"と指定してあるメソッドを見つければ良いわけです。

 

EntryController.phpのなかでアノテーションで@Route("entry"が指定されているindexメソッドをチェックしてみましょう。

全て貼り付けると長くなってしまうので、ざっくりと全体の処理の流れだけ解説します。

  1. ログイン済みの場合マイページにリダイレクトする
  2. 会員登録ページのフォーム情報を取得する
  3. フォームが入力済みでなければ新しいフォームを表示する
  4. フォーム入力済みでmodeがconfirmの場合にはEntry/confirm.twigを表示する
  5. フォーム入力済みでmodeがcompleteの場合には仮会員登録を行いメールを送信する
  6. 完了画面に遷移する

イベントの登録など省略した部分はありますが、大まかに説明すると以上のような流れで処理をしています。

 

@Templateには"Entry/index.twig"が指定されています。

先ほど同様、src/Eccube/Resource/template/defaultディレクトリ内のEntryディレクトリを開いてみましょう。

index.twigがありましたね。

 

こちらはトップページに比べるとなんとなくイメージがつきやすい内容になっていると思います。

入力フォームとしては一通りの種類を網羅しているので参考になるはずです。

 

 

なお、仮会員登録を行った後に送るメールには以下の処理で生成したURLが記載されています。

     $activateUrl = $this->generateUrl('entry_activate', ['secret_key' => $Customer->getSecretKey()], UrlGeneratorInterface::ABSOLUTE_URL);

このURLをクリックした際は、同じEntryController.phpのなかにあるactivateメソッドが呼び出されます。

activateメソッドのアノテーションを確認すると以下の記述が確認できます。

     @Route("/entry/activate/{secret_key}/{qtyInCart}", name="entry_activate")

{}で囲まれた値はパラメータで、今回の場合にはユーザー認証に使うランダムな文字列(secret_key)が指定されています。

 

activateの中で仮会員フラグの設定を更新し、本会員へ変更しています。

Customizeディレクトリでカスタマイズしてみる

さて、ここまでの説明でなんとなくの流れや動きのイメージができたと思います。

 

そこで実際にカスタマイズを行ってみましょう。

もちろんこれまで説明したコントローラーやTwigを直接修正しても構いませんが、冒頭で説明したような弊害があります。

 

そこで、今回はCustomizeディレクトリを使用したカスタマイズの手順を解説してみたいと思います。

 

先ほど例にとったEntryController.phpを修正してみましょう。

EntryController.phpのindexメソッドでは最終的に会員の仮登録を行い、完了画面に遷移します。

具体的には203行目付近のこの部分です。

        log_info('仮会員登録完了画面へリダイレクト');
        return $this->redirectToRoute('entry_complete');

ログを出力してからentry_completeにリダイレクトしていることがわかります。

全くもって無意味ですが、これをトップページに遷移するように修正してみましょう。

 

ちなみに本体を直接カスタマイズする場合には、以下のように書き換えるだけです。

         return $this->redirectToRoute('homepage');

 これをCustomizeディレクトリを利用して実装する場合の手順を解説します。

1.EntryController.phpをコピーする

Customizeディレクトリを利用したカスタマイズは、冒頭でも説明したように本体の処理を上書きするイメージです。

そのための第一歩として本体のソースコードをCustomizeディレクトリにコピーします。

 

今回はsrc/Eccube/Controller/EntryController.phpをカスタマイズしますから、これをコピーします。

貼り付け先はCustomizeディレクトリの中にあるControllerディレクトリ配下です。

具体的にはapp/Customize/ControllerにEntryController.phpをコピーします。

 

この時点でEC-CUBEのサイトにアクセスすると何も変化はありませんが、実際にはこれまでsrc/Eccube/Controller/EntryController.phpで行っていた処理がapp/Customize/Controller/EntryController.phpに置き換わっています。

2.修正する

続けてCustomizeディレクトリにコピーしたファイルを修正していきます。

 

まず始めに一番最初の行にあるnamespaceの宣言を修正します。

以下のようになっているものを、

namespace Eccube\Controller;

以下のように修正します。

namespace Customize\Controller;

あとは肝心の修正を行っていくだけです。

 

203行目付近のこの部分を

        return $this->redirectToRoute('entry_complete');

以下のように修正します。

         return $this->redirectToRoute('homepage');

これで会員登録(仮登録)を行うとトップページに遷移するようになりました。

3.不要なメソッドを削除する

さて、EntryController.phpにはindexメソッド以外にもcompleteメソッドやactivateメソッドなどいくつかのメソッドが定義されています。

これらは今回カスタマイズしませんでした。

そこで、indexメソッド以外のカスタマイズに不要なメソッドは削除してしまいましょう。

 

同じEntryControllerというクラス内のメソッドであっても、Customizeディレクトリ側に定義されていないメソッドは本体側のソースコードが参照されます。

つまり、Customizeディレクトリにコピーしてきたソースコードからカスタマイズ不要なメソッドは削除しておくべきということです。

まとめ

EC-CUBEをカスタマイズしたいけど情報が少ない!取っ掛かりが掴めない!

そんな方に向けてカスタマイズの小さな第一歩を踏み出せるように情報をまとめてみました。

 

まずはコントローラーの動きをなんとなく理解して、カスタマイズの手順を軽く知っておけば、後はソースコードを読み解きながらなんとか答えに辿り着けると思います。

 

今回はMVCのMやVに当たる部分にあまり触れませんでしたが、まずは基本のキということでCの部分を解説してみました。

【築20年の断熱気密DIY#7】玄関ドアの断熱・気密対策

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築20年超えの我が家は断熱性も乏しく、結露しないほどの気密性の低さです。

 

そこで【築20年の断熱気密DIY】シリーズでは、誰でもできる技術や道具を駆使して断熱性と気密性を向上させることを目標にDIYに取り組んでいます。

 

前回:【築20年の断熱気密DIY#6】家の気密は和室で決まる!?実はスカスカな畳の下を気密せよ! - ドリリウム

今回の断熱性・気密性向上DIYは?

今回は、家の開口部の中でも特に大きな「玄関ドア」に注目してみたいと思います。

玄関ドアは断熱仕様の製品もありますが、寒冷な地域を除けば基本的に断熱材の入っていないアルミ製のドアが採用されることが多いです。

 

我が家ではYKK APのプロントと呼ばれる製品を使用しており、これはアルミ製かつ断熱材も入っていない断熱性が極めて低いドアです。

更に大きな親子ドアとなっており、開口部が広いのが悩みです。

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実際に我が家では玄関やホール部分が家のなかで最も寒く、大きな要因は玄関ドアにあると考えました。

玄関ドアが”離れすぎている”問題

さて、玄関ドアの断熱性や気密性を上げる前に大きな問題を紹介します。

 

こちらです。

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よく見てもらえるとわかると思うのですが、玄関ドアが閉じているにもかかわらず隙間から外の光が漏れています。

目視で確認するとその隙間はかなり大きいことがわかります。

 

これでは隙間風どころか小さな虫も平気で出入りできるでしょう。

 

これはドアをよく確認してみることでわかったのですが、玄関ドアが離れすぎていることが原因でした。

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我が家のドアは見ての通りの親子ドアで、主に開閉するのが向かって左側で、右側はロックを解除すると開けることができます。

この左右計2枚のドアがそれぞれ離れすぎているのです。

 

念のためサッシ屋さんにも見てもらったのですが蝶番の調整でどうこうできるレベルではありませんでした。

 

そこで登場するのが「蝶番スペーサー」と呼ばれる製品です。

これは玄関ドア専用にメーカーであるYKKAPやLIXILが販売しています。

YKKAPの場合、玄関ドアの調整作業は危険であると考えており、一般向けに流通していません。

私もYKKAPに直接問い合わせたのですが、購入は断られました。

つまり玄関ドアを扱うYKKAPのお店やサッシ屋さんにお願いして入手するしかありません。

もちろん蝶番スペーサーの取り付けを含めた調整をすべてお願いしても良いでしょう。

我が家のドアに使用した丁番スペーサーはHH K35355という品番で1枚あたり400円でした。

 

ちなみに丁番をネジ止めする際にワッシャーなどを挟むだけでもOKだと思います。

とはいえ玄関ドアは重いですし、丁番スペーサー自体は高いものではないので専用品を購入することをオススメします。

 

さて、調整後のドアの様子がこちらです。

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隙間や光の漏れは一切なくなりました。

 

ドアの蝶番部分を確認すると、蝶番の下にスペーサーが挿入されていることがわかります。

ただの鉄板ですね。

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その他の隙間を埋める

一番大きな問題であったドアの隙間は対策が完了しました。

 

玄関ドアは、この手のドアの例に漏れず隙間があります。

本シリーズの1番目の記事でも紹介しましたが、ドアの隙間を塞ぐことで気密性と断熱性の向上が期待できます。

【築20年の断熱気密DIY#1】室内ドアの隙間を減らそう! - ドリリウム

 

使用するのは3種類の隙間テープです。

フォーム ゴム モヘア

主にフォームの隙間テープを使用し、隙間が狭い場所や摩擦が多い場所にはモヘアを使用していきます。

 

まずは玄関ドアの底部からです。

底部にはゴムタイプの隙間テープを貼り付けました。

ゴムタイプは確実に隙間を塞ぐことが出来て断熱性も隙間テープ類の中では最も優れています。もしゴムタイプの隙間テープがキッチリ収まる隙間があるのであればゴムタイプがオススメ。

ただし十分な隙間がないのにゴムタイプを使用するとドアの開閉時に引っかかりが出たり閉まりにくくなったりするので要注意。

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側面にはフォームタイプの隙間テープを貼り付け。

ここはドアを閉めた際に空洞になるのであまり効果的とは言えませんがとりあえずスペースがあったので貼り付けました。

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ちなみにドアサッシ(ドアの枠)には上の写真の左側に写っているようにゴムのクッションが取り付けられています。

これはドアを閉めた際の気密性を確保するためのパッキンで、経年と共に潰れて柔軟性を失っていきます。

 

こちらもメーカーあるいはサッシ屋さんに問い合わせることで入手できますので、ゴムが潰れていたり硬くなっていたりする場合には交換すると気密性を上げることが出来ます。

玄関ドアに断熱材を入れるもしくは貼り付ける

最後に玄関ドア自体に断熱材を入れることで断熱仕様ドアと同じようにしてしまおうという考えについて解説します。

 

玄関ドアは残念ながら分解を前提に作られておらず、ただいくつかのネジを外せば分解できるというわけではありません。

接着やカシメによって固定されている部分も多く、分解できても元に戻す難易度が非常に高いです。

 

また、ドアに小さな穴を開けて玄関ドア内部に発泡ウレタンなどの断熱材を吹き込む方法もありますが、玄関ドア内部には開閉機構もありますし、そもそも玄関ドアの内部は完全に1繋がりの空洞ではありません。

内部には補強材があるため、もし穴を開けて断熱材を吹き込むのであれば、ドア一面を穴だらけにする必要があります。

 

次に現実的な方法としてドアに断熱材を貼り付ける方法です。

これはポリカーボネート板断熱シート、安価なスタイロフォームを使う方法など実際に施工されている方も居られます。

しかし、少し想像力を働かせてみるとその結果がいかに悲惨なものになるか容易に想像できると思います。

もし気になる方がおられましたが検索して実例を見てみると良いと思います。

玄関ドアを断熱仕様ドアに交換する

玄関ドアの断熱性や気密性に関して根本的な解決をはかりたいのであれば、玄関ドアを断熱仕様ドアに交換する方法が最も正攻法かつ近道です。

しかし、断熱仕様ドアは一般的なドアに比べると高額です。

また、玄関ドアの交換費用はカバー工法と呼ばれる工法の誕生により以前に比べるとずっと下がっていますが、それでも断熱仕様のドアと周辺パーツ、そして工賃を含めると安くとも30万円程度は覚悟する必要がありそうです。

 

我が家のように大きな親子ドアを使用している場合には、30万円では当然足りません。

見積もりを取ったわけではありませんが、口頭で確認した限りではその2倍以上は覚悟する必要がありそうでした。

 

もしかすると将来的に玄関ドアを交換するかもしれませんが、このシリーズではDIYで手軽に作業できることをテーマにしているので今回は考慮しないこととします。

まとめ

今回は玄関ドアの隙間に注目して気密性と断熱性向上を狙ったDIYを実施してみました。

目に見えるものを含めて隙間を確実に埋めることが出来ましたから、多かれ少なかれ効果はあったものと思われます。

 

そろそろ大きな目に付く隙間は減ってきましたから、これ以上の対策にはサーモグラフィーカメラが必要になってくるかもしれません。

【電気料金爆増】二人で600kwh&2万円!?冬の電気ストーブに気を付けろ!

寒い冬に一瞬で暖まる電気式のパネルヒーターやセラミックヒーターは

  • 朝ベッドから抜け出して着替えるまで
  • 脱衣所で服を脱ぐ時や着る時
  • 寒いトイレの時間
  • 服を着る前に温めたい場合

などなど色々なシチュエーションで大変役立ちます。

 

パネルヒーター、メタルヒーター、オイルヒーター、グラファイトヒーター、カーボンヒーター、セラミックヒーターなどなど呼び方は様々ありますし、ファンがついていてエアコンのように動作するものから正面付近だけを暖めるタイプもありますが、ここではすべてまとめて「電気ストーブ」と呼称します。

 

特に脱衣所に設置できる電気ストーブは便利で、濡れた体で出てくるお風呂後の時間を快適にしてくれます。

しかし、例えば私の買ったこちらの製品(800W)では脱衣所全体を温めようとすると1時間以上は平気でかかります。

 

電気代が悲惨なことに…

さて、これらの便利な電気ストーブをフル活用して過ごした結果、電気料金が2万円近くなってしまいました。

電気使用料は600kwhを超えています。

 

二人暮らしで1人は仕事で家を開ける時間が多いにも関わらずです。

電気ストーブのW数は信じろ!

通常の家電で電気の使用量をチェックするには説明書や仕様書に明記されているW数がアテになりません

なぜなら基本的に表示されているW数は最大出力時のものだからです。

 

例えばパソコンなら起動時は100W使うものの、起動してしまえば後は微々たる量しか電気を消費しません。

 

これは基本的にどんな家電にも共通しています。

冷蔵庫や食器洗い乾燥機、洗濯乾燥機、エアコンは少しだけ例外です。

これら暖めたり冷やしたりする機械は消費電力量が多い傾向があります。

ただし、実は冷やしたり暖めた熱は再利用されますからW数通りに電気を消費することはありません。

 

しかし電気ストーブ類は例外です。

 

一部例外を除き、表示されているW数通りの電気を消費し続けます。

この手の機器は電気を単純に熱に変えていますから、部屋が暖まったら自動で出力を下げるような機能はありません。

更に言えばその特性上、この手のヒーターで部屋中を暖めるのは不可能です。

 

その結果としてこの手の機器に安易に頼った我が家では共働きの夫婦2人にも関わらず消費電力が600kwh超えという結果になってしまいました。

徹底的な消費電力検証

我が家が加入している四国電力では、四国電力のサイトにログインすることで1日の消費電力を30分刻みで確認することができます。

しかもほぼリアルタイムで更新されていきますから検証は捗りました。

 

家にある機器を止めて電気ストーブだけ動かしてみるとか、特定の部屋のエアコンだけ動かすとか、夜中はトイレの便座ヒーターを止めてみるとか。

 

とにかく時間をかけて検証を続けました。

コンセントに挿す電力消費メーターもありますが、もしあなたの電力会社がこうしたサービスを提供しているなら利用してみると良いでしょう。

検証の結果と対策

さて、こうした検証を実施した結果、原因となる機器が特定できました。

 

まず初めに、ここまで説明した通り電気ストーブの消費電力は圧倒的でした。

約1000Wを消費し続けるわけですから当然です。

 

こちらは日別のデータとなりますが、1月12日までは電気ストーブを普段通り使用していました。

しかし、実験的に電気ストーブの使用を止めたところ1日あたりの電力使用量は約半分にまで落ちました。

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左端の1月7日が飛び抜けて高いのは寒い日だったからでしょう。

 

我が家の電気の約半分が電気ストーブに使用されていたことがわかります。

 

エアコン(暖房)はエコ

次に消費電力が高そうなエアコン(暖房)をチェックしてみました。

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0時から8時ころまではほぼ電力が使われていないことがわかります。

一番小さな目盛りが0.1kwhですから我が家の待機電力は約0.1kwhであることがわかります。

冷蔵庫が主な原因と思われます。

また、ベッドの中が寒いため電気毛布を使用しています。ダブルサイズのベッドに電気毛布を2枚敷いて使用していますから、これも冷蔵庫に次ぐ要因と思われます。

 

肝心のエアコンですが、9時にスイッチを入れました。

部屋を暖める最初の30分から1時間は消費電力が高いものの、室温が安定してからは0.3kwh程度を推移していることがわかります。

また、エアコン稼働中は仕事をしている関係で加湿器とパソコン2台、液晶モニター2台も稼働しています。

待機電力が0.1kwh程度だったことを考えれば、これだけの機器を使いながら0.2kwhしか差がないことは驚きです。

 

エアコンが暖房としても省エネにつながるという話は耳にしていましたが、確かに消費電力が少ないことがわかります。

トイレの便座ヒーターに注意

次に待機電力に着目してみました。

これはトイレの便座のヒーターおよび温水をオンにしていた時の夜間の消費電力です。

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ご覧いただければわかる通り、このグラフは1番小さな目盛りが0.2kwhと先程お見せしたグラフの2倍です。

先程のグラフのデータは便座のヒーターと温水をオフにしている時のものです。

理屈的には便座のヒーターや温水機能も電気ストーブと変わりませんから消費電力が意外と高いことがわかります。

食洗機も注意

次に注目したいのが食洗機です。

我が家で使用している食洗器は5年ほど前に購入したPanasonic製の食洗機です。

食洗機は食器類を80度のお湯で洗浄します。お湯を暖めるのに電力を消費しているのではないかと考えました。

 

次のグラフはエアコンと食洗機を使用したある1日のデータです。

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エアコンは朝9時ころから緑の矢印で示した16時ころまで使用しました。

16時以降はエアコンなど消費電力の大きな機器は使用していません。

しかし、赤い矢印で示した21時頃から消費電力がエアコン使用時並に上がっています。

これはまさに食洗機を使用していた時間です。

 

もちろん食洗機の稼働時間は長くありませんし、消費電力の絶対値を見ても電気ヒーターの足元にも及びません。

しかし、食洗機は意外と電気を使うということは気に留める必要がありそうです。

もし汚れが酷くない場合には温水洗浄をOFFにすることも有効な方法でしょう。

 洗濯乾燥機も意外と効率的!

次に暖かい風で洗濯物を乾燥させる洗濯乾燥機に注目してみました。

我が家で使用している洗濯乾燥機は昨年購入したばかりの東芝の洗濯乾燥機です。12kgまで選択可能なかなり大きい洗濯乾燥機です。

 

下のグラフの赤い矢印で示した8時30分ころに洗濯乾燥機を動かし始めました。

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ご覧の通り0.4kwh程度の消費電力であることがわかります。

これは安定稼働時の暖房や食洗器とほとんど同じ値です。

おそらく可能な限り熱を再利用して電気を無駄使いしない設計になっているものと思われます。 

なお、最初の洗い・すすぎは温水を使っていません。

まとめ

さて、新年早々いままでに見たことがないような電気料金に驚かされた2021年ですが、徹底的に検証する良い機会にもなりました。

 

結論を言えば電気ストーブなどの電気式のヒーターはとにかく電気を使うということです。

電気料金を気にするのであれば、使用を控えるとかいう次元ではなく使ってはいけません。買わないでください。

 

また、同じく電気で空気や水を温めている食洗器や洗濯乾燥機の電力使用量も想像より低かったものの決して無視できるものではないことがわかりました。

必要に応じて温水機能をオフにするなど使い方の工夫で、利便性を損なわず消費電力を減らすことが出来そうです。

 

その一方でエアコン(暖房)はエコと言うのは言い過ぎかもしれませんが、一度室温が安定してしまえば消費電力は割と低いことがわかりました。

室温は長くとも1時間程度で安定します。

その間の消費電力は安定時の2倍程度であることを考えると、3時間以上部屋を離れる場合にはオフすると良さそうです。

更に家の断熱性や気密性を高めることで安定時の消費電力低減や一度暖めた室温の低下を防ぐこともできるでしょう。

 

当ブログでは築20年の我が家の断熱性・気密性をコツコツDIYで向上させる記事も掲載しておりますので気になる方はチェックしてみてください。

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