【静かなDIY】「静音ジグソーテーブル」を作ろう!
ドリリウムは移転しました。
約5秒後に自動的にリダイレクトします。
ジグソーを改造して「ジグソーテーブル」を自作します。
しかし、ジグソーは電動工具類のなかでも無類のうるささを誇る工具です。パワー最大で使うと100dba近い騒音を発生させ、使っている本人さえも耳を塞ぎたくなるうるささです。
そこでジグソーをジグソーテーブル化するとともに、静音化を目指します。
実は以前ジグソーテーブルを製作していますが、今回改めて作り直す形になります。
私のDIYで音がうるさい工具は「集塵機」「ジグソー」「ルーター」の3つ。
既に「集塵機」は静音化が済んでいるので、2つ目の「ジグソー」を静音化します。
先日制作したDIY用防音室と合わせて、更なる静音DIYを目指します。
▼以前製作したジグソーテーブルのの制作記はこちら
▼自作DIY用防音室の制作記はこちら
ジグソーの加工
「ジグソーテーブル」を作るにはジグソーに加工が必要な場合があります。
ジグソーテーブルは、天板裏にジグソーを上下逆に固定するの必要があります。
私の所有している「BOSCH PST 650 PE」はベースにちょうど良いネジ穴などがありませんので、穴を開けていきます。
ベースを取り外し、ガッチリと固定します。
ホームセンターで買った、極々普通の金属用ドリルです。
硬そうなジグソーのベースに穴あけできるのか不安でしたが・・・。
なんだか時間もかからずあっさり穴が開きました。ベースは触った感じかなり硬いように思うのですが、決して硬い金属ではないようです。
最終的に6カ所に穴を開けました。M4ボルトで固定するため、穴のサイズは4.5mmです。
ジグソーテーブル筐体の製作
ジグソーテーブルの本体、箱部分を製作していきます。
防音室作りで散々「防音」については学んでいます。ここで重い板(≒厚い板)を作って重厚な筐体を作れば防音性は高まります。しかし、今回は防音室の棚や集塵機の静音化でも採用した9mm厚の集成材を使用します。
理由はたくさん余っているからです。
本来なら厚い合板を使ったり、合板の上に石膏ボードを重ねたり、あるいは2重構造が望ましいでしょう。今回は狭い防音室内にタイトに設置しなくてはいけないことと、余りがたくさんあったということで、この9mm厚の薄い集成材を使用しています。
集成材はまとめ買いしたもので、幅が150mmです。
これでは幅が狭すぎるので、横に接ぎます。ボンドで貼り合わせます。
まとめて固定して乾燥を待ちます。
乾燥が出来たら箱型に組んでいきます。ボンドとタッカーで固定します。タッカーがあると本当にこうしたDIYがはかどります。見た目を気にする「作品作り」には使えませんが、見た目を気にしない「道具作り」には最適な工具だと思います。
安いし本当にオススメです。
次に筐体内側に「遮音シート」を貼り付けていきます。
これは防音室作りで余った切れ端です。
切れ端なので、短冊状に切って貼り付けてあります。所詮は9mm厚の板なので、「遮音シート」を貼っても遮音性はたかが知れていますが、ないよりはマシです。
「遮音シート」を貼り終えたら、角をたっぷりの「ジョイントコーク」で埋めていきます。防音で重要なのは気密性です。
気密性が大事といいつつジグソーの電源コード用の穴があります。
実際にデシベル計で計測すると、こうした穴の大小で騒音の漏れ方が変わることはほぼないです。
更に9mm厚の板で作った箱は剛性が不足しているので、角材をカットしたものを角にボンドと木ネジで固定して強化します。
ジグソーと筐体の連結
続けて天板にジグソーを固定します。
まずはベースに開けた穴に合わせて天板に穴を開けます。
そしてM4ボルト6本で固定します。
裏面はこのようにしっかりと飛び出しています。
ジグソーテーブルの天板はフラットである必要があります。
これは想定済みで、今回は天板を2重構造にします。
理由は以下の通りです。
- 天板に厚みを持たせて振動や音を増幅させない
- 9mm厚の天板は薄すぎて、力を入れると歪んでしまう
- 2枚重ねの天板のうち、表面側(厚い)を完全に固定し、裏側(薄い・ジグソーが取り付けられている)を着脱可能にすることでメンテナンス性を向上する
天板は、よくホームセンターなどにビニールに包まれて売られている赤松の集成材を買ってきました。18mm厚です。
これに先ほどのボルトの突き出し分の座繰りを入れます。
天板を2枚重ねすれば、天板の出来上がりです。
2枚の天板はボルト留めします。
ボルトのある場所は座繰りしてあるので、天板面はフラットです。
続いてジグソーの位置にあわせて、ブレードを通す穴を天板に開けます。
天板裏には、意味があるかわかりませんが倉庫の肥やしになっていた鉛シートを貼っておきました。
組立と仕上げ
ここまでの作業でジグソーを固定した天板と筐体が出来上がりました。
これを連結します。
天板は表面側(厚い方)が筐体にボンドと木ネジでガッチリ固定されています。
そこにジグソーが固定された裏側(薄い方)がボルド留めされています。
天板表面は「ジョイントコーク」でごく僅かな隙間を埋め、やすり掛けして平面を出しつつツルツルにしておきました。
続いて最後の仕上げです。
基本的にジグソーテーブルの筐体を開閉することはありませんが、ジグソーのパワー調整やブレードの交換、掃除のためにたまに開閉することがあります。
そこで、ヒンジとローラーキャッチで簡単な開閉機構を作ります。筐体の側面が開閉できる形になります。
ヒンジとローラーキャッチを固定します。
ローラーキャッチは汎用性が高く、取付けの難易度が低いので本当にオススメできます。防音室の扉にさえ使っています。
開閉する面の遮音シートがすごく雑なのは、丁度このサイズの切れ端があったため、そのまま貼り付けてしまったせいです。
次に開閉用のノブを取り付けます。
過去に、ボルトと木っ端を使って自作したこんなノブがあったので適当に取り付けます。
これで完成です。
開閉する面には隙間が出来てしまうので、隙間テープを適宜貼り付けています。
効果測定
かなり薄い板を使っており、防音性はそれほど期待できませんが効果測定をしてみます。
まずはジグソーからの距離を1mちょうど。
ジグソーとデシベル計の高さは同じにして計測しました。
計測結果は以下の通りです。
ジグソー単体:96.8dba
静音ジグソーテーブル:86.6dba
静音ジグソーテーブル+防音室:58.5dba
ちなみに無音時で37dba前後、比較的静かな機種の掃除機で70dbaほどです。
元から超うるさいジグソーも防音室のなかで使えば、外に漏れる音は掃除機以下でした。しかし、静音ジグソーテーブルを製作することで、防音室外に漏れる音がグッと抑えられました。
デシベル計の計測結果と体感できる音量は異なります。
静音ジグソーテーブルの音を防音室外で聞く音量は、かなりこもって耳につく高音が消えているため静かに聞こえます。掃除機、洗濯機、ドライヤーなどの一般的な家電よりずっと静かです。
音量的には扇風機とドライヤーの弱い風の音の中間くらいだと思います。しかし、音がこもっているためずっと耳につかない音になっています。