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【ラズベリーパイ】複数の防水温度センサー(DS18B20)で温度を測定&記録(CSV出力)

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Amazonで1つ当たり300円程度で購入可能なDS18B20を内蔵した温度センサー。

このセンサーを使った温度測定や記録方法は先人たちの残した情報が溢れていますが、プログラミングやラズベリーパイ初心者にとっては「これなに???」と疑問に思う点が多々あります。

今回は典型的なDS18B20を使った温度測定や記録プログラムや、それ以前の前提知識にについて、あまり見かけない目線から情報をまとめてみます。

DS18B20ってなに?

そもそもDS18B20という単語が含まれる商品が多数存在します。

実際に「センサーを買ってみよう」となった時に、知識がない人が最初に引っかかるのはここではないでしょうか?

 

Amazonで検索した限りでもこんな風に複数の商品がヒットします。

DiyStudio 3個 Arduino用 DS18B20温度センサー温度プローブDS18B20のための防水デジタルサーマルプローブまたはセンサーラボ高感度温度測定材料 -55°C 〜 +125°C (3個 1M) HiLetgo® 5個セット DS18B20温度センサー サーマルプローブセンサー ステンレス スチール プローブ長さ1M Gravity: 防水 DS18B20 温度センサーキット
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メーカーもそれぞれ「DiyStudio」「HiLetgo」「Gravity」と別々ですが、DS18B20という単語が必ず含まれています。

これはDS18B20を内蔵した製品を、色々なメーカーが製造・販売しているということです。

 

実物のDS18B20はマキシムと言う大変有名なメーカーが製造する温度センサーで、見た目は黒いチップから3本の足が生えている典型的なセンサーです。

 

これではちょっと使いにくいですよね?

だから上でも紹介したような色々なメーカーが、長い配線をつけたり、先端のプローブを付けたり、防水処理を施して製品として販売しているのです。

 

これが同じセンサーの名前を銘打っておきながら色々なメーカーから多様な製品が販売されている理由です。

要するに同じセンサーを使っていれば、基本的に同じプログラムや設定で動作するため、あとは好みにあわせて配線の長いものを選んだり、防水性の高いものを選んだり、自分にとって使い勝手の良い物を選べば良いわけです。

1-Wireとは?

ちなみにこのDS18B20は、1-Wireという技術が使用されているセンサーです。

センサー界隈ではよく見かけるものなのでざっくりとした概要を知っておくと便利です。

 

1-Wireとは、1本の電源線だけで信号を送る技術です。

電子工作初心者の方にはピンと来ないかもしれませんが、センサーには電源用に1本、接地用に1本、信号用に1本以上の線が必要です。

電源はその名の通り電気をセンサーに供給する線です。

接地は電気の+と-で言うところのマイナス側です。+と-がつながることで、初めて電気が流れます。

最後に信号とは、センサーが取得した温度などのデータを伝えるための線です。

 

1-Wireはこの電源用の線と信号用の線を1本にまとめてしまう技術と言うわけです。

 

しかし、思い返してみれば先ほど紹介したDS18B20の写真ではセンサーから3本の線が伸びていました。

これは本末転倒な話に聞こえるかもしれませんが、電源と信号を共用すると電源供給が不安定になったりと弊害があるため、信号線のほかに電源線を追加しているからなのです。

DS18B20を接続する方法

DS18B20を接続する方法は非常にシンプルです。

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電源線、信号線、接地線の3本があるので、それぞれ以下のように接続します。

  • 電源線(赤) → 5V もしくは 3.3V
  • 信号線(黄) → GPIO4
  • 接地線(黒) → Ground

なお、()内の色表記は私も使用しているDiyStudioの温度センサーの配線色を示しています。

電源線と信号線には4.7kΩ程度の抵抗を並列に接続します。

お行儀よく接続するなら+とー列を使うのですが、ここでは省略しています。

(3.3Vで動作しますが、5Vの方が安定するそうです。抵抗も入っているし3.3Vで問題が出たことはありませんが)

 

抵抗は色々なシーンで出番があるので、安価なセット品を購入することをおすすめします。

抵抗1個1個の価格は非常に安価なのですが、ばら売りされているものはやや割高の傾向があります。

 

複数のDS18B20で温度を測定・記録するプログラムの解説

DS18B20は先述した1-Wireという技術を利用しています。

この1-Wire温度センサー用のライブラリが公開されているので是非利用しましょう。

コマンドラインを開き、以下のコマンドを実行します。

sudo pip install w1thermsensor

あとは以下のようにPythonでコードを書きましょう。

Pythonの編集は標準で付属しているThonnyを使ったり、手元のWindowsパソコン等で作成してからラズベリーパイに移動しても良いでしょう。

import csv
import time
from w1thermsensor import W1ThermSensor
import datetime
CSV = '/home/pi/Desktop/temp_log.csv' # 保存先のCSVファイル名
INTERVAL = 30 # CSVへ温度を記録する間隔(秒)

def get_row(sensors):
    a = [datetime.datetime.now().strftime("%Y/%m/%d %H:%M:%S")]
    for s in sensors:
        a.append(s.get_temperature())
    return a

sensors = W1ThermSensor().get_available_sensors()
with open(CSV, 'a') as f:
    writer = csv.writer(f)
    while True:
        writer.writerow(get_row(sensors))
        time.sleep(INTERVAL)

 

get_rowメソッドはセンサーの配列を受け取ってCSVに書き出すための配列を作成しています。

日付, センサー1の温度, センサー2の温度, センサー3の温度, ...

と言う風に日付の後に接続されているすべてのセンサーの温度が続きます。

 

sensors = W1ThermSensor().get_available_sensors()の処理で接続されているすべてのセンサーを配列で受け取ることができます。

 

その後、CSVファイルを開いてループの中でINTERVALに指定した間隔ごとに記録を続けます。

 

ファイル名をlogger.pyなど適当につけて保存し、コマンドラインから実行します。

実行コマンドは以下のような感じです。

python /home/pi/Desktop/logger.py

logger.pyをデスクトップに保存している場合の例です。

終了する場合にはCtrlキーとCキーを同時に押下します。

 

もしSSHなどで外部から接続してプログラムを実行した場合、接続を切断するとプログラムの実行も止まってしまいます。

そういう時はscreenコマンドを活用して

screen python /home/pi/Desktop/logger.py

のように実行すると、画面を閉じても処理が継続されます。

詳しくはこちら。

Raspberry pi で SSH ログアウト後もプロセスを残したい - 子育てしながらエンジニアしたい

DS18B20を複数接続する方法

DS18B20を複数台接続する場合には、単純に並列に接続するだけでOKです。

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ブレッドボードに3台以上のセンサーを接続すると、かなりごちゃごちゃとするので複数台のセンサーの配線を一度束ねてしまっても良いでしょう。

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DS18B20の配線を延長する

この温度センサーを何の工夫もなしに、単純に配線を延長するとおおよそ4~5m程度まで問題なく温度を測定可能です。

それ以上伸ばすと認識しなくなってしまいます。

センサーの配線に4m以上を要するのは問題なので、それ以上伸ばしたい場合には、ラズベリーパイの設置場所を変えたり、分割することで対応すると良いでしょう。

 

【2021年7月】レイズドベッドによる家庭菜園レポート

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レイズドベッドを中心にしたお庭の状況レポート2021年6月号です。

 

先月号はこちら

【2021年6月】レイズドベッドによる家庭菜園レポート - ドリリウム

 

レイズドベッドについて詳細はこちら:【レイズドベッド徹底解説】お庭でオシャレな家庭菜園を始めよう!レイズドベッドの実践例と作り方(DIY)

イチゴ

親株を廃棄して子株を育て始めたイチゴはとっても順調です。

子株は親株の隣で育てていましたが、ある程度成長したため育苗ポットへ移し、日や雨の強く当たらない場所で育てています。

越冬を考えて多めに育てていますが、実際に育てるのは5株程度になる予定です。

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育苗ポットへの移植の様子はこちら

【イチゴ栽培】収穫期が終わったら来年用の子株を育てよう!イチゴの増やし方 - ドリリウム

トマト

肥料の過不足によりイマイチ生育がよろしくなかったトマトは、隣に植えてあるピーマンへの日射を遮ってしまうこともありきっぱりと廃棄しました。

トマトはやっぱり難しい。

ちゃんと育てるなら毎年育てて経験を積む必要がありそうです。

キュウリ

キュウリは調子よく収穫できていたのですが、どうにも病気にやられてしまったようで、周りに被害を出す前に早々に廃棄しました。

レイズドベッド上でちょっと過密気味にした+今年の梅雨の長雨が悪かったようです。

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ナス

最盛期?を迎えたナスはたくさんの実が成り、家では消費しきれないほど。

定期的に肥料を与えるだけで、とても簡単に実ってくれます。虫害を受けるので適宜農薬を使用しています。

しかし、7月に入ってからはややペースが落ちてきて、そろそろ更新選定が必要になりそうです。

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ピーマン

隣にあって日射を遮っていたトマトがなくなった途端にたくさんの実をつけ始めました。

こちらも消費が追い付かず、10個単位でおすそ分けする日々です。

普通の家庭なら1株もあれば十分みたいです。

こちらもナスと合わせて虫害を受けるので農薬を使用しています。

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タマネギ

タマネギは梅雨の晴れ間を見計らって収穫を済ませ、吊るして乾燥しています。

使っていない釣り用のたも網が大活躍。

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ジャガイモ

ジャガイモも梅雨の晴れ間を見付けて収穫しました。

芽かきが甘く、ほとんど放置してしまっていたためほぼ収穫は期待できません。

枝葉が生長しすぎてジャングル状態でした。

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案の定、2株で小さめのジャガイモがこれしか取れませんでした。

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今回は突発的に悪くなったジャガイモを植え、芽かきもせずにいたので反省です。

次からはきちんと芽かきをして、たくさん収穫したいです。

サニーレタス

サニーレタスはなんだかすごいことになっていますが、これでOKなんです。

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たまに1枚葉っぱを摘んで、我が家で飼育している小鳥に与える用です。

万能ネギ

万能ネギはここまで育ちました。

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万能ネギについては事前知識もなく、よく調べもせずに植えているのですが、こんなに育つのに時間がかかるとは予想外です。

もしかして、肥料不足とか何か問題があるのかも。

メロン

タマネギとジャガイモを梅雨の晴れ間に慌てて収穫したのはこれのためです。

メロンを1株買ってみました。

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植え付け時期からは少し遅れているため、ホームセンターで状態がいまひとつな株が安価に販売されていました。

タマネギ・ジャガイモ跡地に植え付け、藁でマルチングをしてやると1カ月もせずにこんな状態に。

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レイズドベッドをぐるっと覆う程度まで育ててから摘心する予定です。

 

【害虫対策】虫嫌いが園芸・家庭菜園を楽しむための捕殺3種の神器

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虫嫌いなのに家庭菜園や園芸は好き!

そんな私を含めた多くの人にとって厄介なのが害虫です。

 

小さな虫であれば、適切に農薬を使用することで多くの場合には対処が可能です。

しかし、カミキリムシのような大きな甲虫や大きめのガやチョウの幼虫、そしてムカデやゴキブリを始めとしたお庭の不快害虫を農薬で予防することが困難です。

 

基本的に「捕殺」と言って、読んで字のごとく捕まえてプチっと潰して処理します。

害虫は多くの場合、虫害と言って葉を食べたり枝や幹を食害するなど大なり小なり植物に悪影響を与えます。

そのため、害虫を放置することと園芸を楽しむということは両立できません。

 

そんななかで私が編み出した(というほどでもない)対策と、そのための3つの便利な道具を紹介します。

大したことではないのですが、これがあるだけで害虫退治の難易度や不快感が驚くほど低下します。

1.虫取りアミ

1つ目は虫取りアミです。

屋内に侵入した虫の対策として常備している方も居られるかもしれません。

 

これがあると、生きた虫や退治済みの死んだ虫、予防のために散布した薬のお陰で見つけた虫の死骸などを遠くから掬い取ることができます。

虫嫌いにとって、手や手の近くで虫を捕獲することは非常に大きな精神的苦痛を伴います。

普通であれば、割り箸などでささっと捕獲するのかもしれませんが、虫嫌いにとってそれは大きな難関。

 

また、捕殺する場合であっても、一度捕獲してから別途退治する方がずっと簡単です。

後述する殺虫剤を使用した捕殺では、植物に殺虫剤がかかると良くありませんので一度虫取りアミで捕獲してから殺虫剤で退治するという流れがおすすめです。

 

虫取りアミは、伸縮性があって長く伸びるものを選ぶと良いです。

通販でも購入可能ですが、暖かいシーズンであればホームセンターなどで安価に手に入ります。

 

2.ゴキジェット(ゴキブリ用殺虫剤)

農薬などで対処できない害虫を退治する際に最も効果的なものが、ゴキブリ用の殺虫剤です。

いくつかの殺虫剤を試してきましたが、結局のところゴキブリ用が最も効果があって、価格も安く、入手性も良いです。

ただし、この手の殺虫剤は特に食用作物に使用しないようにメーカーが明言しています。具体的に植物に対してどのように作用するのかは不明ですが、先述した虫取りアミなどを活用して一度捕獲してから殺虫剤を使用すると良いでしょう。

 

我が家にやってくる害虫の中で最大級の害虫と言えば、夏にレモンの木にやってくるカミキリムシです。カブトムシと変わらないくらいの大きさです。(カブトムシほどずんぐりとはしていない)

基本的に虫はデカければデカいほど薬も効きにくくなると思うのですが、ゴキジェットであればカミキリムシも瞬殺です。

 

3.長いトング(火ばさみ・炭ばさみ)

 捕殺した害虫や、薬のお陰で死骸になって見付かった害虫を廃棄するのに便利なのが長いトングです。

特に火ばさみや炭ばさみと呼ばれる、アウトドア用の炭を掴むためのトングがおすすめです。

 

虫嫌いにとって、割り箸や短い道具で虫を掴むのは、たとえそれが死骸であっても非常に大きなストレスになります。

先述の虫取りアミは、植物に張り付く虫には適しているものの、地面に落ちてしまった死骸や隅っこに落ちている死骸はうまく拾うことができません。

また、ゴミとして捨てる場合にも、袋の中へ入れるような細かなコントロールができません。

 

そんな時に便利なのがこの長いトングと言うわけです。

そんななかでも火ばさみや炭ばさみを選ぶ理由は、炭を掴むための道具と言うだけあってしっかりとしています。

トングも長くなると先端でしっかりとモノを掴むことが難しくなります。

しっかり掴もうとして、虫の体がぐしゃっと潰れようものなら気持ち悪くて耐えられません。

その点で、火ばさみや炭ばさみは頑丈に出来ているため、長くなっても先端でしっかりとモノを掴むことができるのです。虫の体を潰さないように、繊細にコントロールして優しく、しかししっかりと掴みあげることが可能です。

また、そもそも長い製品が多い点も嬉しいです。我が家では45cmの以下の商品を利用しています。

 

 まとめ

虫嫌いなのに家庭菜園やガーデニングが大好きな私が、害虫対策のために苦心した結果そろえた3つの道具を紹介してみました。

いずれも大したものではなく、ホームセンターに行けばすぐに揃うような道具です。

 

しかし、これらがあるとないとでは害虫への対処の難易度が天と地ほど変わります。

虫嫌いで園芸を諦めていた方や、辞めてしまおうか悩んでいる方は是非参考にしてみてください。

 

すべて揃えても2000円もしないでしょう。

園芸を諦める前に、是非この3つの道具を試してみてください!

【カミキリムシ対策】果樹・樹木のカミキリムシはゴキジェットで即死!

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梅雨も半ば。我が家のレモンにカミキリムシが寄ってくる季節になりました。

カミキリムシは柑橘類をはじめとした果樹や樹木の幹に卵を産み付けるため、幹や枝を食害します。

食害を受けた部位から先は生長が滞り、枯れてしまう場合もあります。

 

果樹につく害虫のなかでも特に注意が必要です。

 

スミチオンやベニカなど、市販の農薬が効果を示すこともありますが、私の経験上ほとんど効果が感じられません。

もしかすると散布直後は効果があるのかもしれませんが、適切に展着剤を使っていてもなお、散布間もないころからカミキリムシが寄ってくることがあります。

 

結局のところ、効果的な対策は「捕殺」しかありません。

カミキリムシの捕殺は気持ち悪い

カミキリムシも生きています。

果樹や庭木のためとはいえ捕殺するのはなんとも心苦しいところです。

それでもなお捕殺するというのに、捕殺するのが気持ち悪いだなんてひどい言いぐさです。

 

でも、カミキリムシって大きいです。

写真はあえて掲載しませんが、あれだけ大きな甲虫を捕殺って・・・ちょっとゾッとしてしまいます。

 

カミキリムシを森へ帰したり、近くに放ったところで、どこかの木を食害することには変わりはありません。

私も昔は少し離れた山に離したり、潰すなんてとても出来ずに網に入れて弱るのを待って放していました。よく考えると、これも残酷な話です。

カミキリムシの捕殺はゴキジェットが最強

そんな経緯でカミキリムシには苦手意識があったのですが、ある時に気が付きました。

カミキリムシは甲虫。

甲虫ならゴキジェットが効くんじゃないか?

 

実は以前、普通のカやハエに効果のある殺虫剤であるアースジェットを使用したことがありました。

あまり目に見えた効果はなく、長時間吹き付けてようやく退治することが出来るという、微妙な結果でした。

それに果樹に殺虫剤を吹きかけるのは抵抗があり、それ以来殺虫剤は使っていませんでした。

 

なんで今まで思いつかなかったんだろうとゴキジェットを試すと、効果は劇的!

 

ゴキブリですらしばらく吹きかけないと効果がないのに、カミキリムシに吹きかけると1吹きで強烈に効きます。

2~3秒も吹きかければ確実に退治することが出来ます。

使い方に要注意

もちろん、果樹に直接吹きかけるのはよくないので、柄の長い虫取りアミなどで捕獲してから吹きかけるのが良いでしょう。

 

アース製薬さんなどのサイトでは、食用作物用以外の殺虫剤を野菜や果物、果樹に使用しないよう明記されています。

ただ、現実問題としてはキッチンで殺虫剤を使った後に食事をすれば、多かれ少なかれほぼダイレクトに殺虫剤を経口摂取しています。

ゴキブリとの激戦で殺虫剤を使いまくれば、それこそダイレクトに吸い込んでいます。

果樹に多少殺虫剤がかかったところで、それに比べれば誤差のようなもののような気もします。

 

ただし、メーカーがはっきりと「使うな」と説明している以上は捕獲して果樹から離れたところで使用するのが良いでしょう。

 

 

【パスタ堆肥】パスタ2キロを埋めたら2ヶ月で分解されたぞ!

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我が家のレイズドベッド(デカいプランターみたいなもの)にパスタを埋めて早2ヶ月。

経過観察のために少し掘り返してみたところ想定外の事態になっていたので紹介します。

 

そもそもパスタを土に埋める意味とは?一体全体なぜパスタ2キロを土に埋めたのか?食べ物を無駄にするな!

 

前提や経緯から説明します。

パスタ2キロを埋めた理由

パスタは食べるもの。

 

我が家では、食べ物をまとめ買いする傾向があり、特に保存が効いて使い勝手の良いパスタはたくさんまとめ買いしてあります。

そんなパスタをうっかり棚の奥底にしまったことを忘れて数年。

見た目は問題なさそうなものの、年単位で期限が切れたパスタが大量に発見されました。

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未開封ならまだしも、開封済みで数年経過しています。虫が発生していなかったのは幸運でした。

 

数袋あって、総重量約2000グラム。

引越しの際に箱詰めし、そのまま引越し先で箱にしまわれて棚の奥に眠っていたわけです。

なぜ埋めたのか?

普通なら迷わず捨てるところでしょう。

 

しかし、ちょうどこのとき私は家庭菜園にハマっていました。

今も継続していますが、その時特に興味を持っていたのが生ゴミや残渣の堆肥化。

要するに生ゴミを土の中の微生物に分解してもらうことで、土に肥料分を与えたり土壌の改善を図ろうというわけです。

 

基本的に単純に土に埋めるだけでなく、分解を促すためにアレコレするわけですが、原理的には土に埋めるだけでも分解するはずです。

水分がある生ゴミや残渣の場合、分解の前に腐食が進んで悪臭などの原因になりますが、パスタのように水分のほぼないであろう乾麺ならそのまま埋めても行けるんじゃないか?と思ったわけです。

パスタの埋め方

パスタの埋め方を解説します。

 

1.土をパスタが埋められる程度に掘り、パスタを置きます。

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2.土で埋めます。

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以上。

 

なお、雨除けや保温のためにビニールをかけたり、分解を促進するために生ゴミ発酵促進剤などを使うとなお良いでしょう。

2ヶ月後

パスタを埋めたのが4月。

そして2ヶ月経って6月になった本日、経過観察のために土を掘り返してみました。

 

シャベルを突き立てるとき、パスタが折れるパキパキという感触か、あるいは水を吸ってパスタのぐにゃりとした感触を期待していました。

 

しかし、無感触。

 

あれ?

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ないです。

カケラもパスタが見当たりません。

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いくら掘ってもない。

 

分解されたとして、残骸か何かがあっても良いものなのに、何も見当たりません。

厳密には土が目減りした印象もないので、土と見分けがつかないくらいに分解されてしまったんだと思います。

 

わずか2ヶ月の出来事です。

よくて1年、遅ければ2年くらいはかかると思っていたのに僅か2ヶ月です。

 

カケラすら見当たらないことを考えれば、下手をすれば1ヶ月か、それ以下で分解されたのかもしれません。

土すごい、微生物すごい

土すごい。

 

 

 

趣味の園芸や家庭菜園にピッタリな噴霧器の選び方

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お庭で楽しむ趣味の園芸や家庭菜園に欠かせないのが病気や害虫を防ぐ農薬。

「農薬」と言うとなんとなく顔をしかめてしまう方でも、オーガニックや有機栽培対応のお薬や殺虫剤、忌避剤などは使ったことがあると思います。

牛乳や竹酢液、ニームオイルなどの天然資材そのもののようなものも含めれば、ほぼすべての方が使用したことがあるのではないでしょうか?

※本記事ではすべて含めて農薬と表記します。

 

そんな農薬の使用に欠かせないのが「噴霧器」です。

 

プランター1つ、2つくらいなら手でプッシュする霧吹きを使うことも出来ますが、それ以上になると手が痛くて大変!

しかも、霧吹きはノズルが短いため枝葉の奥の方まで農薬を散布しようとすると、枝葉についた農薬が手や腕に付着してしまうこともあります。

 

そんな噴霧器を買おうか否か悩んでいる方に噴霧器の選び方を紹介します。

1.ロングノズルは必須

噴霧器選びで最も重要なことはロングノズルが付属していることです。

特別な意図がない限り、絶対に長いノズルがついた製品を選びましょう。

 

長いノズルがついていると取り回しが不便そうだとか、大袈裟だとかそうした悪い印象を持たれる方も多いと思います。

しかし、長いノズルがないと噴霧するたびに植物ひとつひとつに近づいて噴霧しなければなりません。

 

基本的に農薬は皮膚や目などの粘膜へ付着したり、吸引すると良くありません。

農薬の説明にも必ずゴム手袋やマスク、長袖長ズボンや専用の防護服を着用するように指示があるはずです。

とはいえ、家庭菜園ではせいぜいゴム手袋と長袖長ズボンを着用する程度で、もっと軽装で農薬を扱う方も居られるでしょう。

 

そんな時にロングノズルなら距離を置いてしっかりと噴霧することができます。

ロングノズルがない状態で、植物にしっかりと密着せずに噴霧した場合には十分に薬剤が散布できない場合があります。

体への付着と薬剤の適正な散布をするためにロングノズルは有効なのです。

 

更に、小さな植物であればともかく、それなりに大きくなる植物では枝葉の奥まで散布するためにはロングノズルが必須です。

さもないと、農薬まみれの枝葉のなかに自分の腕を突っ込んで散布しなければならなくなります。

2.ノズルの角度調整は必須

次に重要なのがノズルの角度調整機能です。

多くの噴霧器のロングノズルには角度調整機能がありますが、角度調整ができない製品も存在します。

 

角度調整機能があることで、株の上の方から散布して葉の表面に薬剤を散布し、更に下の方から散布して葉裏までしっかりと散布することが出来ます。

 

これがないと、噴霧器を持つ自分自身がしゃがみこんで下から散布したり、背伸びをして上から散布する羽目になります。

 

特段の事情がない限りはロングノズルで角度調整が出来る製品を選んでください。

3.容量は大きめを選ぶ

要領は自身の想定より一回り大きなものを選ぶと良いでしょう。

 

おおよその目安は10株あたり1リットルと考えるとわかりやすいです。

  • 草花や野菜が10株未満:1リットル
  • 草花や野菜が20株未満:2リットル
  • 草花や野菜が40株未満:4リットル

株の数で目安を示していますが、同じ株でもトマトと小松菜では全く大きさが異なります。

 

例えば我が家の庭の面積は約40平方メートルです。

これは変則的な形をした庭と、道路に面した花壇エリアを含めた面積で、草花や野菜など様々な植物を育てています。

広くはないけど、家庭菜園はなんとか楽しめる程度の面積がある庭です。

 

すべての草花に農薬を散布しようとすると、4リットルでギリギリです。

農薬は正確に分量を量ってよく混ぜる必要がありますから、散布と補充を繰り返すのはあまりにも不便です。

 

また、蓄圧式の噴霧器の場合には容量の大きさがあればあるだけ、一度の蓄圧で噴霧を長時間維持できます。

噴霧の勢いや散布量も大きな噴霧器の方が優れており、効率良くしっかりと薬剤を散布可能です。

更に、蓄圧しようとすると実際には噴霧器の容量目一杯に薬液を入れると蓄圧できない場合もあり、少なめに薬液を作る必要があります。

 

少ない要領を選んでしまうと、こんなにもデメリットがあるのです。

  • 薬液が足りずに何度も補充と蓄圧が必要
  • 一度の噴霧のために何度も蓄圧する必要がある
  • 噴霧の勢いが弱く、噴霧に時間がかかる
  • ロングノズル製品が少ない
  • ノズルの口数が少ない製品が多い

 

4リットルなんて大きいでしょ?と思われがちですが、意外とコンパクトです。

こちらが私が愛用する1リットルと4リットルの噴霧器を並べた様子です。

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わかりやすくボトル部分のみを並べましたが、そこまで馬鹿でかいというわけではありません。

4.電池式ではなく蓄圧式を選ぶ

趣味の園芸や家庭菜園で使用する噴霧器には電池式と蓄圧式があります。

プロが使うようなバッテリー式(マキタ製など)もありますが、高価ですので趣味の園芸や家庭菜園程度ではなかなか選択肢に入ることはないでしょう。

 

さて、選択肢として蓄圧式と電池式があるわけですが、基本的に蓄圧式をおすすめします。

蓄圧式は、使用前にハンドルを握って上下にポンピングすることで容器内の圧力が高まり、それを使用して噴霧します。

ポンピングに力はほとんどいらず、一度蓄圧すれば容量の半分から3分の2程度は余裕をもって噴霧することが出来ます。

ポンピングの手間はそこまでないと言って良いでしょう。

 

一方で電池式は、電動で噴霧するためポンピングの手間がいらない反面、いくつかのデメリットがあります。

まずは完全な防水ではないため保管には気を遣う必要があります。

物置や屋根の下などではなく、基本的に屋内に持ち込まないと長持ちしません。

また、上部に大きな電池がいくつも入るので重く扱いが不便です。

電池自体もそう長く持たず、交換や電池代もかなりかかります。

長期保管の際には電池を着脱する必要もあります。

薬液を混ぜる際なども、電池が入るフタ部分に水がかからないように気を付ける必要があるなど、とにかく扱いが面倒くさいです。

 

蓄圧式ならいくら水をかけてもいいし、洗って屋外に吊るしておいても問題ありません。(できれば日陰や物置内などが望ましい)

5.部品供給のある製品を選ぶ

噴霧器はその特性上、消耗品が多い製品です。

比較的安価に製造・販売されることが多く、水漏れや圧漏れなどが起こりやすいです。

 

もちろん安い噴霧器を使って壊れたら買い替え、でも良いのですが、基本的にどこかしらのパッキンの劣化やちょっとしたプラスチックの割れ、汚れの詰まりなどが原因であることが多いです。

そのため良心的な製品であれば、きちんと部品のリストや部品の供給方法が示されているものです。

 

また、故障時のFAQなども掲載されています。

出来ることならそうした良心的な製品を買って、長く大事に扱いたいものです。

結局どの噴霧器がおすすめなの?

個人的にいくつかの噴霧器を使用してきましたが、おすすめは以下の通りです。

よく使う1~2リットルクラスの噴霧器から1台と、4リットルクラスから1台紹介します。

容量が変わっても価格はほとんど差がないため、よほど小規模な環境か保管場所の問題さえなければ4リットルをおすすめします。

1リットル~2リットルの噴霧器

1リットルから2リットルのコンパクトな手持ちサイズの噴霧器は、ちょっとしたベランダ菜園や、プランターをいくつか並べて家庭菜園を楽しんでいる方など、小規模な環境に適しています。

このクラスではロングノズルタイプの選択肢が少なく、特にホームセンターではそもそも扱いがないケースも見受けられます。

そんななかでおすすめなのがこちらの噴霧器です。

 

こちらは私自身、愛用している製品となります。

後述する4リットルの噴霧器も使用しているのですが、特定の株だけに噴霧したいケースや、除草剤の噴霧、掃除のときの洗剤の噴霧などに幅広く使用しています。

 

まずもって作りが良いです。

もちろん価格が価格ですから、そこまで優れているわけではないのですが比較的ガッチリしています。

ポンピング時もぐらついたり、ぐにゃぐにゃ壊れそうな感覚はありません。

 

ロングノズルは着脱可能で、短くすることもできます。

4リットルの噴霧器

4リットルクラスは家庭用噴霧器のスタンダードで、製品数のバリエーションも多いです。

ただし、注意深く見ていくとどうにも似たような製品が多く、いずれも中国製です。

 

そのためコストパフォーマンスに優れた1000円台で手に入る噴霧器となると50歩100歩というのが正直な感想です。

そのなかでもおすすめ出来、なおかつ私自身が愛用しているのが以下の噴霧器です。

まずもって価格が安い。

Amazonでもホームセンターでも1000円台前半で手に入ります。

若干チャチな作りをしているため、特にポンピング時には雑に扱うと壊れそうな印象ですが、扱いに気を付ければ長く使うことが出来ます。

 

こちらの製品は説明書がきちんと付属し、パーツリストも掲載されています。

蓄圧式の噴霧器は樹脂やゴムの劣化で水漏れや圧漏れが起こりやすいですが、そうした際の部品の調達方法が説明書にしっかり明記されています。

 

使い勝手はと言うと、大きなハンドルがポンピング兼持ち運びに利用出来て非常に使いやすいです。

肩紐も付属しますから、肩掛けして使用することも出来ます。

ノズルの形状は1口・2口・角度調整などバリエーションがあり、個人的には2口で角度調整できるタイプがおすすめです。

圧抜き用の弁もついており、長いノズルは本体に固定可能です。

 

安く・実用的で・壊れても部品が手に入る非常に良い製品と言えます。

まとめ

些細なポイントばかりですが、これだけで利便性が非常に良くなります。

噴霧器の出番はたまにしかないから・・・と不便な道具で我慢をしている方には是非買い替えをおすすめします。

価格も高くないうえ、圧倒的に散布の効率が上昇し、適切に十分な量の散布が可能になります。

 

【野菜・草花の害虫】葉に触れると舞い飛ぶ白い小さな羽虫、それコナジラミかも?

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梅雨時期はガーデニングや家庭菜園において、多くの生長著しい嬉しい季節である反面、高温多湿の影響で害虫が発生して、植物を弱らせたり、病気を運んできたりします。

 

そんな中でも一際目立つ存在がコナジラミです。

そのなかでも特に小さなタバココナジラミは1ミリを切る極小サイズです。

白い点が飛んでいるようにしか見えないかもしれません。

コナジラミの見分け方

コナジラミは非常に小さな羽虫で、よく見るとガのような見た目をしています。

虫の写真は苦手な方も多いと思います。また見たい方はこちらのサイトで詳しく紹介されています。

コナジラミ(症状と対策) | 病気と害虫の話 - みんなの趣味の園芸 NHK出版

1箇所に密集することは少なく、枝葉にパラパラと満遍なく止まっています。

野菜でも草花でもお構いなしで、手入れのために枝葉に触れるとビックリしてブワッと舞い飛びます。ビックリするのはこっちです。

 

あまりに小さいため気持ち悪さもなく、草花に対しては劇的な実害もないため放置されることも多いです。

植物につく小さな虫の例に漏れず、葉から汁を吸います。だから、あまりにも大量発生すると植物が枯れてしまう可能性がありますが、そこまで行くことは稀。コナジラミがいても、全く関係なく元気よく育つ植物の方が多いかもしれません.

コナジラミの危険性と厄介さ

コナジラミ自身は葉から汁を吸うだけで、そこまで大きな被害を与えることはありません。

 

しかし、虫がつくと厄介なのがウィルス病の媒介です。一般的に植物のウィルス病は治療が不可能で、緩やかに枯死していきます。

そのためウィルス感染の症状が出た場合には、速やかに該当株を引き抜いて離れた場所で枯らし、処分しなければなりません。

 

また、コナジラミの排泄物がすす病という病気の原因になことがあります。

これは特にコナジラミが大繁殖した場合に発生します。

 

いずれも害虫の影響としてはありふれたものですが、問題なのはその生命力の強さです。

具体的に言えば農薬が非常に効きづらい虫です。

 

なお、コナジラミは人には影響はありません。

シラミと聞くと、あの頭に付くやつ?なんて思い浮かべてしまうかもしれませんが別物です。

コナジラミの予防と対策

コナジラミの対策は大きく分けて4つに分けられます。

1.通気性をよくする

多くの病害虫に有効な予防策ですが、コナジラミにも有効です。

剪定を行い、あるいは株と株の感覚を広げて通気性を良くしてください。

 

鉢植えなら風のよく当たるところに移動するのも良い方法です。

ジメジメしてはいけないので風通しの悪い日陰などではなく、出来るだけ日が当たり風が通る場所に設置しましょう。

 

野菜では収量や果実の生長のために、間引いたり、適切に仕立てたり、剪定を行います。

一方で、草花の場合には意図的に鬱蒼と生い茂らせることもあると思います。生い茂った内部は通気性が悪くジメジメ。コナジラミも当然発生しやすいです。

2.手で駆除する

コナジラミは葉の裏で汁を吸い、繁殖し、増えていきます。

そのライフサイクルは葉の裏で繰り広げられるので、日々チェックして葉の裏をきれいに保てば数を減らすことができるでしょう。

 

育てている野菜や草花の数が少なく、薬も使いたくない場合には有効です。

成虫はすぐに舞って逃げますが、幼虫やサナギ、タマゴの状態なら1撫ですれば一掃できます。

3.農薬を使う

コナジラミは農薬が効きにくいとお話ししました。

例えばコナジラミに効果があると謳っているモスピランという薬剤がありますが、試したところ効果はいまいち。

効くには効くのですが、1~2割は残ってしまい、そこからまた日が経つにつれて増えていきます。

 

そんなコナジラミに困った人が行き着く先こそ「ベストガード」です。

コナジラミに悩んだら、もうこれ一択。バッチリ一発で効いて、翌日にはもう全くコナジラミが見当たらなくなります。

4.黄色い粘着シートを使う

ガーデニングや家庭菜園をしている方にはお馴染みの、虫を捕らえる黄色い粘着シートです。

これでもコナジラミを捕獲することができます。

残念ながら一網打尽とはいかず、少し減ったかな?という程度で、撤去すればまた繁殖して数を増やし始めます。

 

基本的には2番の手で駆除する方法と組み合わせて使うことをおすすめします。

 

黄色い粘着シートを設置した上で、毎日でも隔日でも良いので葉の裏面をきれいに拭ってやれば、効率的に薬を使わずコナジラミを減らすことができます。

まとめ

今年の梅雨は早くに始まり、最近始めた花壇で発生したコナジラミが最近では家庭菜園エリアを侵食し始めました。

いい加減本腰を上げて対策が必要になりましたので、同じく困っている方のために対策をまとめてみました。

 

薬に抵抗がないならベストガードを使う。

薬が嫌なら毎日手で駆除+黄色い粘着シートが有効でしょう。

【かんたん大増殖】グランドカバーを増やし広げるなら梅雨時期がチャンス!

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庭を緑の絨毯にしたいけど、芝じゃちょっと味気ないし手間もかかる。

そんな時におすすめなのがオシャレなグランドカバープランツたちです。

 

定番のリッピアやクラピア、シロツメクサなどから、可愛らしい花をつけるベロニカオックスフォードブルーやクリーピングタイム、芝桜やプラティアなど選択肢は幅広いです。

特に人気が高いのは、踏みつけに強く横に広がって背が高くならないリッピアやクラピア、プラティアやリシマキアでしょう。

 

こうしたグランドカバーを折角植えたのに、いつまで立っても広がらない!増えない!とお悩みではないでしょうか?

 

もちろん、間隔を狭くしてたくさんの苗を植えれば、比較的早く庭一面を緑色に覆い尽くしてくれます。

しかし、それだけの苗を購入するにはなかなかお金がかかって大変です。

そこでおすすめしたいのが「挿し芽」による株の大増殖です。

 

お金も手間もかからず、簡単にグランドカバーを大増殖させることができるんです。

プランターや専用培土も不要!そこらへんに挿せば勝手に増える!?

一般的に挿し芽というと、元気の良さそうな枝を切り、葉数を調整して、水あげを行い、粒の細かい鹿沼土などの専用培土に植え付けます。

これで早くて2~3週間ほどで植え付け可能な苗ができますが、失敗して枯れてしまうケースもあります。

 

もちろんグランドカバープランツをこのように丁寧な挿し芽をして増やすことも可能です。

 

しかし、そもそもグランドカバープランツは踏まれても手間をかけずとも育つ強靭な生命力が特徴なんです。

だから、そんな丁寧な作業をしなくてもテキトーに挿せば増えちゃいます!

 

それでは実際にどのように挿し芽をするのか見ていきましょう。

今回は我が家の庭にあるリッピアとプラティアを例にとってみていきます。

グランドカバーの”雑な”挿し芽の手順

「雑な」と言うと聞こえが悪いですが、言い換えれば「めちゃくちゃ手軽で簡単」ということです。

 

早速実践していきましょう。

まずは今あるグランドカバープランツから、挿し芽用に何本か枝を切り出していきます。

長さは10cmくらいもあれば十分です。

 

こんな風に踏み石や入って欲しくないエリアに侵入している枝なんかがちょうど良いですね。

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積極的に増やしたいのであれば、調子の良さそうな枝をバッサリと刈り取ってしまっても良いです。

グランドカバーは非常に強い植物なので、雑に刈り取ってもグングン育ちます。

 

また、刈り取った部分から分岐して更に密度を増して増えるので一石二鳥です。

 

刈り取った枝を、地面に並べて根っこ側に土を被せます。

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これで完成。

 

埋める部分の葉を取ったり、水あげをしたり、専用の土を使ったりなんてしなくて良いです。

これで十分です。

写真ではプラティア(多分)を挿し芽していますが、90%以上は成功します。

 

こちらはグランドカバーの中で特に強いリッピアです。

雑にずらーっと並べて植えただけですが、ほぼ100%成功します。

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ポイントは暖かい気温と水やり

さて、こんな雑な挿し芽ですが、一応ポイントらしいポイントとしては2つあります。

 

一つ目は梅雨時期を始めとして暖かい時期に行うこと。

大体梅雨~初秋くらいまでが適期と言えます。

見極めとしては、増やしたい植物の成長期を狙うことです。

例えばリッピアやプラティアなどのグランドカバープランツは、冬にはさっぱりと生長せず広がりも見せません。

しかし、暖かくなってきて梅雨時期にもなると目に見えてグングンと生長し始めます。

こうした成長期こそ挿し芽の成功確率がグンと高くなるチャンスシーズンです。

 

更に二つ目のポイントは水やりです。

挿し芽した枝は、根が張るまで時間がかかるため効率良く水分を吸い上げることができません。

そのため晴天が続いたり、日当たりの良い場所に植えるとあっさりと枯れてしまいます。

植える場所は出来るだけ日当たりが良すぎない場所を選び、土が乾燥していたら水やりをしてあげましょう。

 

植物やプランターの陰になる場所なんかが狙い目です。

日当たりが良い場所でも、乾き過ぎないように配慮してあげれば十分に育ちます。

また、梅雨時期は雨が多いので乾き過ぎる心配も少なく放置しててもよく育ちます。

まとめ

ここで紹介した”雑な”挿し芽をすることで、1つの苗から10本~20本程度の挿し芽をすることができます。

2週間もするとまた枝葉が伸び始めるので、それを刈り取れば更に20本。

梅雨シーズンだけで1つの苗から30倍~50倍くらいまで株数を増やすことが出来ます。

 

お金もかからず、手間もほとんどかかりません。

お金に余裕があれば、ポット苗をたくさん買ってガンガン植えこんで行くのが近道ですが、お金を手間をかけずに増やしたい場合にはこの挿し芽の方法がおすすめです。

【イチゴ栽培】収穫期が終わったら来年用の子株を育てよう!イチゴの増やし方

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梅雨を迎えると、イチゴが実をつけるペースがグッと遅くなり、収穫期の終わりを感じ始めます。

梅雨時期のイチゴは虫害を受けやすいことから、早々に収穫は終えて花や実を摘んでしまう方も少なくないでしょう。

 

ジメジメと蒸し暑くなるこの時期、来年の収穫に向けてイチゴの子株を育てるシーズンです。

また、イチゴの株を大増殖させるチャンスのシーズンでもあります。

 

イチゴは2年目、3年目と育て続けても実を付けますが、段々と収量は減っていきます。

家庭菜園レベルであれば、必ずしも毎年株の更新をする必要はありません。

  • 来年はこっちの品種を多めに育てたい
  • 少しでも多く収穫したい
  • 株の数を増やしたい
  • 病気のリスクを減らしたい

色々な理由が考えられますが、今の株に愛着があるだとか、面倒くさいだとか、特段の事情がなければ子株を育てて株を更新することをおすすめします。

更新=子株を育てて親株(今の株)は破棄すること

子株を育てると、おのずと株の数は増えます。

大体1つの株から5~10株分くらいの子株を得ることができます。

 

我が家ではキングベリーと章姫を中心に育てており、章姫の比率を高くしていました。

キングベリーの味が好評だったこともあり、来年はキングベリーを多めに育てつつ、全体の株数も少し増やしたいということで子株を育てることにしました。

ついでに今イチゴを植えている場所が悪く、場所を移したいという意図もありました。

実際に作業した時の写真と合わせてイチゴの子株の育て方を解説していきます。

イチゴの子株を育てる基本

イチゴはランナーと呼ばれる枝を伸ばした先に新しい芽がでて数を増やします。

もちろん種から育てたり、挿し芽をすることも出来ますが、ランナーを利用した育て方が最も簡単です。

 

この時期までイチゴを育て、収穫してきた方であればランナーのことはご存じだと思います。

そして、収穫を終えるまではランナー=見つけたら摘み取るものという認識をされていたと思います。

 

ランナーは収穫期前から夏の間にかけて、放っておけばいくらでも伸びでてきます。

伸びた先で勝手に芽が出て、そこが土の上であれば勝手に根付いてしまいます。

根付いた芽は親株から養分や水分をもらいながら、あるいは自身の根から養分や水分を吸収しながら育ち、来年にはたくさんの実をつけてくれるわけです。

 

露地栽培や大きなプランター栽培であれば勝手に根付かせて子株を育て、小さなプランター栽培の場合にはランナーの先に土を入れた育苗ポットなどをおいてあげて子株を育てていきます。

 

なんだか繊細で難しいイメージがあると思いますが、実際には芽を形成した後はなかなか生命力が高く、結構雑に処理してもしっかり育ってくれます。

 

また、ランナーから子株を育てる時は、親株から2つか3つ離れた新芽を育てると良い、と一様に解説されることが多いです。

生育不良や病気を持っている可能性を理由にこのように解説されることが多いのですが、実際のところ1つ目のの新芽を育てても問題が出たことはありません。

2つ目や3つ目の新芽まで待とうとすると、ランナーはグングン長く伸びるし、いつまでも親株が場所を取ることになりますから、個人的にはメリットが少ないと感じています。

子株の育て方

こちらは我が家のイチゴの苗です。

奥に見えるのが親株で、手前には子株が勝手に根付いて育っています。

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ランナーも大量に伸びており、小さな新芽がぽつぽつと見られます。

 

このように、親株とランナーでつながった状態で育てるのが最も確実です。

なぜならランナーの先に出来た新芽が根付いて養分や水分を安定して吸収できるようになるまで、親株から養分や水分を得られるからです。

ランナーの先の新芽を軽くつまんで引き抜こうとしても、しっかりと根付いて引き抜けないくらいになれば十分根付いていると言えます。

ここまでくれば、もうランナーを切断して親株と切り離しても安心です。

 

また、まだ根付いていない新芽や根が全く出ていない新芽であっても、ランナーを切断して土に固定しておけば高確率で根を生やしてくれます。

あんまり慎重になる必要はありません。

 

我が家では、このイチゴが植わっているスペースに別の野菜を植えたかったので早々にランナーから切り離して親株を撤去しました。

 

さて、根付いていない新芽や根すら出ていない新芽を土の上に乗っけても、簡単にひっくり返ってしまいます。

そこで、V字型のピンを使って土にしっかりと固定します。

専用品もありますが、適当に針金などをV字に折って使えば良いです。

 

我が家ではこんな風に針金を折り曲げて固定ピンとして使っています。

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これは親株に一番近い子株を掘り出したところです。

流石にここまでしっかりと根が張っていれば、固定ピンは必要ありません。育苗ポットなどに植え替えましょう。

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こんな風に育苗ポットにランナーの先の新芽をおいて、先ほどのピンで芽を土に押し付けるように差し込みます。f:id:katamichinijikan:20210616170423j:plain

(写真ではわかりやすいようにある程度大きく育った新芽を使っています。ここまで育っていると根もしっかり張っているのでピンは不要ですが、わかりやすいように大きめの新芽を使っています。)

 

ピンをグッと土に差し込めばOK。これで新芽がコロンと転がって、土から離れてしまう心配がなくなります。

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これから暑くなり日差しも強くなります。

あまり直射日光が強くあたらない場所に置き、土が乾きすぎない程度に水やりをすればOK。繊細な管理は不要です。

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ちなみに、これら子株からもランナーが伸びていますが、これもどんどん育っていきます。

写真では14株の子株を得ることができましたが、ここから伸びるランナーを育てれば28株になります。

元の株は2株で、子株もすべて確保した訳ではありません。

単純計算で、ランナーから子株を取れば10倍くらいに株数を増やすのは容易ということです。

 

とはいえ、これから株が生長し冬を越すことも考えると、多めに子株を確保しておいて、来年用には調子の良さそうな株を植え付けるのが良いでしょう。

まとめ

イチゴの増やし方・子株の育て方を紹介しました。

色々と細かなポイントが挙げられることも多いですが、実際にはかなり適当でも問題ありません。

また、数を増やす必要がなければ今の株をそのまま育てて来年、再来年と実をつけてもらうことも可能です。

株数が少ない場合には、わざわざ子株を育てずに来年分はまた苗を買い直しても良いでしょう。

  • 親株が邪魔じゃなければしばらくはランナーでつながったまま子株を育てる
  • 親株が邪魔であれば小さい新芽でもランナーから切り離して土に植え付けてOK
  • 親株から2つ目、3つ目の新芽が良いとされるが、1つ目でも全然OK
  • 子株は多めに確保して育て、調子の良いものを来年用に使う
  • 株数が少なければ来年用はホームセンター等で買い直す方が手間や病害虫のリスクが少ない場合もある
  • 親株を破棄せず、2年、3年と長く育てて実らせることも可能

【ジャガイモ栽培】鬱蒼と茂り過ぎ・過密な枝葉は間引くべき?放置すべき?

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ジャガイモ栽培において、なんといっても重要なのが「芽かき」です。

 

芽かき」とは、種芋から次から次へと出てくる芽を除去する作業ですが、これをしないと芽がどんどんと増えてしまいます。

 

通常は野菜や果物の種を植えると、種から1つの芽が出ます。

これがジャガイモの場合、種芋から複数の芽が出てくるのです。

つまり、種芋から出た複数の芽を育てるということは、野菜の種を一カ所にまとめて蒔いてギュウギュウ詰めで育てるのと同じことです。

枝葉が鬱蒼と生い茂り過ぎて、一つ一つのジャガイモが大きくなりません。

 

そのため、芽の数を2〜3本程度に調整するのが一般的です。

実際には家庭菜園レベルであれば芽かきせずに放置しても育てることは可能です。

ただし、芽かきが不十分で枝葉が生い茂り過ぎると大きな問題が生じることがあります。

枝葉が生い茂り過ぎると何が問題なのか?

枝葉が元気に生い茂ったとして、一体何が問題なのでしょうか?

元気に育ってたくさんジャガイモを実らせた方が良いのでは?なんて思われるかもしれません。

確かにその通りです。

全ての芽が育ち、枝葉が十分によく伸び、光合成をしてジャガイモをたくさん実らせてくれれば言うことありません。

 

しかし、実際には枝葉があまりにも生い茂り過ぎると色々と厄介な問題が出てくるのです。

問題1.枝葉が伸びるスペースがなくなり倒伏する

まず始めに枝葉が生い茂り過ぎると、枝葉が伸びるだけの十分なスペースがなくなってしまいます。

これは枝葉が生い茂りすぎたジャガイモの例です。

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写真の下側を見ると、地面に向かって垂れている枝があります。

実はここに写っている枝葉の多くが地面に向かって垂れさがっているのですが、紐で支柱に括り付けて無理矢理立たせている状態です。

 

すべてのジャガイモの枝葉は一つの種芋から出てきています。

芽が若いころは問題ありませんが、枝葉が生長し始めると十分に葉を広げるスペースすらなくなります。

そのため徒長の有無も関係なく場所を求めて枝葉が地面を這うように生長したり、徒長して自身の重みを支えきれずに倒れてしまうのです。

 

地面に接した葉っぱは病気をもらいやすく、光合成が十分に行われない可能性もあります。

問題2.枝葉が過密になり通気性が落ち病害虫の被害に遭いやすくなる

先ほど紹介した写真のようにジャガイモが生い茂りすぎると問題になるのが、内部の蒸れです。

これだけ生い茂ったジャガイモの内側は枝葉が密集しており通気性が確保できません。

例えば先ほどの写真のジャガイモの株本を真横から写した写真を紹介します。

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ご覧の通り、向こう側が見通せないくらい枝葉が密集しています。

 

このように通気性が確保できず、湿度が高い部分ができる病気や害虫の被害を受けやすくなります。

問題3.枝葉が過密になり光合成が出来なくなる

同様に、これだけ枝葉が密集すると内側の葉はまともに日光を浴びることができません。

結果として光合成ができなくなってしまうのです。

 

ジャガイモは一つ一つの芽に対して複数のジャガイモを実らせます。

芽かきをせずにたくさんの芽を育てれば、それだけたくさんのジャガイモを実らせることができます。

 

しかし、たくさんの芽をそのまま生長させた場合には、これまで紹介した写真のように枝葉が密集しすぎてしまうのです。

結果として一本一本の芽が十分に成長できず、また十分に光合成が行えないためジャガイモを大きく生長させることができなくなってしまいます。

 

ジャガイモを芽かきせずに育てようとすれば、一つ一つの芽を放射状に誘引し、それでも足りない分を支柱等で丁寧に誘引する必要があるでしょう。

おそらく1株あたり直径2mかそれ以上のスペースを確保する必要が出て来ます。

問題4.ジャガイモが育つスペースがなくなる

これまで紹介した写真のように鬱蒼と生い茂るジャガイモの枝葉ですが、それらはすべて一つの種芋から伸びてきています。

そして、種芋から伸びた土中の茎の部分にジャガイモが実ります。

 

芽が2本、3本程度なら問題ないでしょう。

しかし、目が5本、10本となるとどうでしょうか?

そもそも土のなかにジャガイモが育つことができるスペースがなくなってしまうのです。

枝葉を生い茂り過ぎないようにするには?

そもそも、なぜ枝葉が生い茂り過ぎて過密になるのでしょうか?

その原因は「芽かき」が不十分なことにあります。

(肥料過多や日照不足により徒長したり枝葉ばかり生育することもありますが、大半は芽かきが足りなかったことが原因です)

 

よくあるケースは、生育初期に一度だけ芽かきをして、それ以降芽かきを怠ってしまうケースです。

ジャガイモの芽は、一度にまとめて出てくるわけではありません。

それに加えて、芽かきのときにうまく芽を除去できていないと、それが生長して新たな芽として芽吹いてくることもあるのです。

 

家庭菜園であれば株数は限られますから、最初の芽かきから数週間はたまに株本をチェックしてみましょう。

余分な芽が出ていた場合には速やかに除去するのが肝要です。

枝葉が生い茂り過密になった場合の対処法

それでは枝葉が生い茂り、実際に過密になってしまった場合にはどのように対処すれば良いでしょうか?

 

一般的に、ジャガイモは初期の芽かき以降は枝葉を間引いたり、大きく育った芽をかき取ることは推奨されません。

実際にジャガイモの栽培方法が紹介されたWebサイトや書籍でも、初期の芽かき以降に枝葉を間引いたり収穫前なのに芽かきをするような手順が解説されていることはないでしょう。

これは、芽かきが不十分だったり肥料過多で枝葉が生い茂り過ぎた場合を想定していないだけで、実際に過密になった場合には大きく分けて以下の3パターンで対処をしていきます。

対処法1.枝葉を間引く

一つ目の方法は枝葉を間引く方法です。

枝葉が生い茂った場合に生じるデメリットの多くは、通気性が悪くなったり、光合成ができない葉っぱが出てきてしまうことに起因します。

そのためその原因である多すぎる枝葉を除去することで、病害虫の被害だけでも抑えようというのがこの1つ目の対処法です。

 

具体的には、下図のように「生い茂ってるなぁ」「通気性悪そうだなぁ」という混みあった部分の枝葉を取り除いてあげれば良いのです。

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実際には、枝葉の切り口から病気になることもあるため一概におすすめできる方法ではないのですが、通気性が悪い方がよっぽど病害虫の被害を受けやすいと感じているので私はこの方法を採用することが多いです。

 

また、次に紹介する2番目の対処法は、収穫期直前になるとなかなか現実的ではありません。

そのため収穫期間近(収穫期~1カ月前くらい)に枝葉が多すぎることに気が付いた場合にはこの方法で対処することが多いです。

 

実際に枝葉を間引いたジャガイモの写真が以下の通りです。

 

▼枝葉を間引く前のジャガイモの株本。奥が見通せないほど過密。

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▼枝葉を見びいた後のジャガイモ。奥が見通せる。

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対処法2.芽かきをする

次の対処法は芽かきをするという方法です。

芽かきが不十分な株の場合、収穫期直前だろうと株本を見ると太いしっかりとよく育った茎と、細くて弱弱しい茎があることに気が付くはずです。

この細くて弱弱しい茎は、健全に生長できていない芽ということになります。

芽かきをするなら、こうした細くて弱弱しい茎が優先順位高めです。

 

ただし、ここで芽かきをしようとするといくつかの問題に直面します。

特に収穫期まで間もない時期になると、いくら細い茎であろうとその土中には既に膨らみかけたジャガイモがある可能性があります。

そのため、種芋から芽をかき取る通常の「芽かき」が困難な場合があるのです。

そもそも種芋自体原形を留めていない場合もあります。

 

つまり、下図のような通常の芽かきは困難です。

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そこで、芽を株本からカットして除去する方法がおすすめです。(下図の赤線でカット)

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少し地面から離れた場所でカットすれば病気の心配も減ります。

 

とはいえ、この方法は一長一短です。

例えば、先ほどの方法で芽かきをした場合としなかった場合の収穫できるジャガイモを比較してみましょう。

 

ここまで単純計算にはならないのですが、極端な例として見てみてください。

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芽かきをしなかった場合、すべてのジャガイモがある程度成長して中くらいのジャガイモが収穫できることが見込めます。

上図で言えば、中くらいのジャガイモが9つ収穫できることになります。

 

芽かきをした場合、残った芽の分のジャガイモが大きく生長することが見込めます。

逆に、芽かきをした分はそれ以降成長が見込めません。(経験上、腐ることはありません。)

上図で言えば、大きいジャガイモが6つと、小さいジャガイモが3つ収穫できることになります。

対処法3.茎が折れない程度に支えて放置する

最後の対処法は最も消極的な対処法です。

一般的にジャガイモの枝葉を支柱で支えることはしませんが、生い茂ったり徒長した枝葉は容易に倒伏してしまいます。

晴天時は問題なくても、雨風に吹かれた後に確認すると高確率で倒伏しています。

 

そのため、支柱で支えてやります。

このときに単純に倒れた枝葉を支柱に括り付けるのではなく、出来るだけ枝葉を分散させるように支柱に固定すると良いでしょう。

 

通気性を確保し、出来るだけ光合成ができるようにしてあげるわけです。

 

特にプランター栽培や袋栽培などをしている場合、倒伏すると簡単に茎が途中でポッキリと折れてしまいます。

これを避けるためにも、適度に支柱で支えてやる方法がおすすめです。

 

これでも通気性が確保できず、まだまだ密集しているという場合には「対処法1.枝葉を間引く」をあわせて実施すると良いでしょう。

まとめ

主に芽かきが不十分でジャガイモが鬱蒼と生い茂り、過密になってしまった場合の原因と対策をまとめてみました。

芽かきをしていれば、こうなることはほとんどないのですがウッカリ見逃して茂らせてしまうことがあります。

 

個人的におすすめな方法としては、以下の通りです。

  1. 対処法3.茎が折れない程度に支えて放置する」で過密を回避する
  2. それでもまだ過密なら「対処法1.枝葉を間引く」を実施する
  3. それでもどうにもならないほど過密なら「対処法2.芽かきをする」を実施する

収量を減らさず、病害虫のリスクを抑えつつ対策するという意味で上の順番で対処することをおすすめします。

 

ただし、そもそもの原因は「芽かき」が不十分なこと。

くれぐれも植え付け初期の株本には注意を向けるようにしてみてください。

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カタミチ

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