ドリリウム

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初心者がおさえておきたいレタッチ(画像編集)の5つのポイント

撮影後のレタッチ(画像編集)を行うことで、写真はより魅力的に変化します。

 

私はひょんなことからネットショップで使う商品写真を撮影することになり、あわせてレタッチも学び始めました。

もちろんプロには遠く及びませんが、最低限抑えておきたいレタッチのポイントがわかってきましたので紹介します。私自身理解が足りていない部分がありますが、ここでは出来るだけ平易に説明していきたいと思います。

すべて商品写真のために学んだ内容ですが、通常の写真にも十分適用できる内容だと思います。

 

なお、ここではフリーソフトの「GIMP」を使ってレタッチのポイントを紹介します。

レベル調整

レベル調整では、主に写真の明るさを調整します。

①まずはレタッチしたい写真を開きましょう。「ファイル」メニューから「開く/インポート」を選択して写真を選択します。

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②写真を開いたら「色」メニューから「Levels」を選択します。

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③レベル調整画面が開きました。

オレンジの四角で囲った3つのスライダーを左右に動かすことで明るさを調整します。

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左は「黒」のスライダーです。

デフォルトでは左端にあります。これを右へ移動すると、色合いが黒っぽくなってきます。写真内の黒色はより黒々として引き締まってきます。

右は「白」のスライダーです。

デフォルトでは右端にあります。これを左へ移動すると、色合いが白っぽくなってきます。写真内の白色はよりくっきりと綺麗な白へ変化します。

真ん中はのスライダーを調整すると写真全体の明るさが変化します。

 

また、スライダーの下に黒と白のスポイトがあります。

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例えば黒のスポイトを選択し、写真内の最も黒い点(綺麗な黒であってほしい点)を選択すれば、その点を基準に自動的にレベル調整がかかります。

白も同様で、写真内の最も白い点(綺麗な白であってほしい点)を選択すれば、その点を基準に調整がかかります。

実際の使用例としては「商品写真を白い背景で撮影したのに薄暗くなってしまった」というケースです。この時、白のスポイトで背景を選択すれば、背景が真っ白に見えるレベルまで自動的に調整することができます。

 

例えば今回例として採用しているウツボカズラの写真ですが、黒のスポイトで写真内右上の黒板の黒い点を、白のスポイトで写真内右中央の張り紙の白い点を選択してみました。

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実際には黒板も張り紙も真っ黒・真っ白ではないですが、違いをわかりやすくするためにこのように選択してみました。

 

結果は以下の通りです。

レベル調整前が左半分、レベル調整後が右半分です。

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レベル調整ウィンドウの「Split view」にチェックを入れると、このように左右で前後比較をしながら調整をすることができます。

シャドウ・ハイライト調整

シャドウとは、写真のなかで暗い部分を指します。

逆にハイライトとは、写真のなかで明るい部分を指します。

シャドウ・ハイライト調整はその名の通りシャドウとハイライトの明るさを調整します。

例えばシャドウを調整すれば、写真内の暗い所だけを明るく調整できます。逆にハイライトを調整すれば写真内の明るい所だけを調整できます。

例えば陰になって暗くしてしまった場所をピンポイントで明るくしたいようなケースで使用します。

①「色」メニューから「Shadows-Highlights」を選択します。

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②Shadowsの値を調整するとシャドウを、Highlightsの値を調整するとハイライトを調整することができます。

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これは薄暗い砂利浜の写真です。

極端な設定ですが、シャドウを一番右(100)まで上げてみました。

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すると暗かった砂利浜が明るくなりました。海や空、遠くの山は「シャドウ」ではないため明るさそのままです。

 

同じように、ハイライトを一番右(100)まで調整してみました。

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すると元々明るかった空が更に白みます。

ハイライトではない海や遠くの山の色はそのままです。

コントラスト調整

コントラストとは明るさや色の対称のことで、コントラストを上げると写真は色や明るさの差が際立ってメリハリのある写真になります。一方でコントラストを下げると色や明るさの差が近づくことでぼやっとした写真になります。

①「色」メニューから「Brightness-Contrast」を選択します。

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②Contrastの値を調整することでコントラストを変更することができます。

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例えばコントラストを上げてみましょう。

▼左はコントラストを上げた写真、右は元の写真です。

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一方でコントラストを下げるとどうなるでしょうか。

▼左はコントラストを下げた写真、右は元の写真です。

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ここではわかりやすく極端に調整していますが、微調整することで写真を少し明るく鮮烈な印象にしたり、ナチュラルな柔らかい雰囲気にしたりすることができます。

色の調整

色の調整をすることで、写真をより魅力的な色合いに仕上げたり、オリジナルに近い色に補正することができます。

色といっても「赤」「緑」「青」の3色をそれぞれ調整します。

①「色」メニューから「Levels」を選択します。

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②レベル調整画面が開きました。

「チャンネル」がデフォルトで「明度」になっていますので、「赤」「緑」「青」のなかから調整したい項目を選択します。

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③最後に「この設定をトーンカーブで調整」を選択します。

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トーンカーブの調整画面が開きました。

斜め右上に走る赤い線をつまんで調整することで、色味を調整します。

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私はこの機能をうまく使いこなせていません。

よく使うのは、ホワイトバランスの設定が甘く、写真が青白くなってしまった時に青を少し減らす場合です。

また、ナチュラルな雰囲気を足すために少し赤を足したりといった使い方をすることもあります。

トリミング

最後は写真を切り抜くトリミングです。

①左上のアイコンの並びのなかから、トリミングのアイコンを選択します。

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②左下にトリミングに関する設定項目が表示されます。

特に指定しなくても構いませんが、私が良く使うのは縦横比を固定してトリミングする機能です。

「Fixed」にチェックを入れ、「Aspect ratio」を選択すると現在の縦横比を維持してトリミング範囲(切り抜く範囲)を選択することができます。

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③切り出したい範囲を選択し、範囲内を1度クリックするとトリミングが完了です。

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まとめ

基本的なレタッチ(画像編集)項目5つを紹介しました。

特にこの5つは変化もわかりやすく、実用性が高いポイントだと思います。

不満のない写真でもあってもレタッチにより魅力的になったり、イマイチな写真を素晴らしいものへと変化させることができるかもしれません。

【スマホで物撮り】商品写真を低予算&スマホで撮りたい!その3(改善編)

前回の続き。

諸般の事情でネットショップで使う「商品写真」を撮影することになりました。

商品写真」とは、ネットショップやメーカーサイトで見かけるこうした写真のことです。

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その1(準備編)では商品写真撮影、ひいては物撮りについて勉強し必要な道具を揃えました。

準備したのは以下の6点で、合計して5000円ほどの予算で済んでいます。

  1. スマホ
  2. 照明
  3. レフ板
  4. 背景布
  5. ディフューザー
  6. 三脚(スマホホルダー)

詳細はその1(準備編)の記事で解説していますが、スマホは手持ちを使用します。(iPhoneを使用しているため有料カメラアプリを購入)

レフ板とディフューザーは自作し、背景布はコピー用紙を使用します。

 

そして前回のその2(実践編)では準備した道具で撮影環境を整えました。

レフ板の自作も行いました。

▼トリミングも加工もしていないものですが、 その2(実践編)で撮影で来た写真です。

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光る撮影台の自作

その2(実践編)では、レフ板で影が取れることがわかると同時に、写真を撮影する台自体が発光していればより綺麗に撮影できるのではないか?という考えに至りました。

 

そこで、家にあった透明なプラスチックケースの下にライトを仕込み、

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その上に背景布代わりのコピー紙を置いて撮影する試みも行いました。

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しかし、これでは明るいのは電球の直上という限られたスペースです。

 

これを改善するためにこんなものを買ってきました。

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ポリスチレンシートです。

こうしたシート類は通販でも購入可能ですが、送料の関係で非常に割高なのでホームセンターをオススメします。

半透明の硬いシートならなんでも良かったのですが、そのなかで一番安価なポリスチレンシートを選択しました。

これを「光る撮影台」の天板に使用します。

 

そして「光る撮影台」の本体として使用するのがこちら。

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ちょうど良い大きさのただの段ボール箱です。

もしこだわりたいなら適当なオシャレな箱を買ってくれば良いと思います。

 

使用するライトはこちらのヤザワのスタンドライトです。

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今回は傘やスタンド部分が不要なので分解します。

今回は手持ちがあったため使用しましたが、新たに買う場合はネジ穴もついていて安価なELPAのコード付きソケットをオススメします。

▼ヤザワのスタンドライトを分解した様子

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続いて箱の中にアルミホイルを貼り付けていきます。

レフ板を作成した時と同じように、アルミホイルは少しくしゃくしゃにして光が乱反射するようにします。貼り付けは両面テープを使用しています。

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次にライトを段ボールの横に設置します。

段ボールは柔らかくネジは効かないため、木を内外にあてがっています。先ほど紹介したELPAのコード付きソケットであれば木を付けたり余計な工夫をせずともボルトと幅広ワッシャーでそのまま固定できるでしょう。

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光らせてみました。

光が上に直接向かないように、アルミホイルで電球の上側を覆っています。

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ここに先ほどのポリスチレンシートを置いてみます。

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当然ですが、光をよく通すポリスチレンシートではディフューザーの役目を果たせずムラがある光になってしまいます。

そこで、ディフューザーとしてよく使われる半透明のゴミ袋を何枚か重ねてみました。

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これで大分光が分散されました。

ディフューザーとしてはゴミ袋や買い物袋、障子紙などがよく使われています。

 

更に背景布代わりのコピー用紙を置けば、こんな風に「光る撮影台」が完成しました。

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撮影

▼「光る撮影台」を使って撮影した木のピンチ。

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撮影に使用したのはiPhone8とCamera+というカメラアプリです。

設定は1/90秒、ISO25です。

前回撮影したこちらの写真はシャッタースピードが1/30秒でしたから、光る撮影台のお陰で大分明るくなっていることがわかります。

綺麗な映りとは言えないのですが、影なく細部まで確認できるという「製品写真」の要件は満たすことが出来ています。場合によってはこれとは別に良い感じに写った「イメージ写真」を用意する必要があるかもしれません。

更に前回に比べてグッと被写体が大きく写っています。

これはiPhoneと被写体の距離が撮影台のお陰で近づいたためです。

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一石二鳥でした。

レタッチ

レタッチについても勉強中です。

なかなか写真を思い通りにコントロールすることは難しいですが、使いこなすことでより一層魅力的な商品写真を作り出すことができるはずです。

 

追記

レタッチの方法について内容をまとめました。

初心者がおさえておきたいレタッチ(画像編集)の5つのポイント - ドリリウム

特に初心者にオススメできる5つのポイントを解説しています。

使用ソフトは無料のGIMPを使っていますので、どなたでも気軽にレタッチを始めることができると思います。

まとめ

色々な商品を撮影していくなかで問題点や更なる改善があるかもしれませんが、商品撮影の第一歩としては十分な準備が整ったと考えています。

商品写真のうちの「製品写真」についてはスマホ&低予算でも十分に撮影可能であることがわかりました。

 

まずはこの環境で商品写真を撮り始め、今後課題や改善があった場合には都度紹介していきたいと思います。

【スマホで物撮り】商品写真を低予算&スマホで撮りたい!その2(実践編)

前回の続き。

諸般の事情でネットショップで使う「商品写真」を撮影することになりました。

商品写真」とは、ネットショップやメーカーサイトで見かけるこうした写真のことです。

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前回は商品写真撮影、ひいては物撮りについて勉強し必要な道具を揃えました。

準備したのは以下の6点で、合計して5000円ほどの予算で済んでいます。

  1. スマホ
  2. 照明
  3. レフ板
  4. 背景布
  5. ディフューザー
  6. 三脚(スマホホルダー)

詳細は前回の記事で解説していますが、スマホは手持ちを使用します。(iPhoneを使用しているため有料カメラアプリを購入)

レフ板とディフューザーは自作し、背景布はコピー用紙を使用します。

撮影環境の準備

始めに撮影環境を整えていきます。

照明のセッティング

こちらは今回購入した超お買い得なクリップライトです。(高儀 EARTH MAN クリップライト100Wの商品ページを開く

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ごつくて丈夫。

コードは長いしスイッチもついているし、ソケットには電源の分岐まであります。

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こちらはランプシェード。

単品でネットで購入しようとすると、送料もあってかやや高めです。ホームセンターの電材コーナーなどで400円ほどで手に入れることができました。あってもなくても良いと思います。穴あけする道具があって、見た目を気にしなければ大きなボールで十分です。

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電球をセットして、壁にぶらさげた角材に固定してぶらさげてみました。

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電球は200W相当のデカイやつを使っています。(LED大型電球 3000ルーメンの商品ページを開く)安物ですが、200W相当ということでかなり明るいです。

全方位照らすタイプなので、シェードはあった方が良さそうです。

ただし、最終的にディフューザーを製作することを考えると無駄な買い物になります。

ディフューザーを製作するか、シェードを買うかの2択になると思います。

レフ板の製作

商品撮影や物撮りには欠かせないレフ板を製作します。

材料はスチレンボードです。

この制作方法は、商品写真撮影の基礎を教えてくれる「売上がアップする商品写真の教科書」という本を参考にしています。

 

始めにスチレンボードにのりや両面テープを貼り付けます。

特に強度は必要ありませんので、家にある適当なもので良いと思います。

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続いてアルミホイルを貼り付けます。

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一度手で揉んだりして、しわくちゃにするのがポイントです。

光を乱反射させる方が効果的なようで、綺麗な鏡面より凸凹がある方が良いとのことです。

最後に私はアルミテープで外周をぐるりと補強しました。

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アルミホイルが端から剥がれてくることを防げるほか、スチレンボードの切り口の補強も兼ねています。スチレンボードは強度がないため、長く使い続けると端っこからボロボロと崩れてくるだろうと予想したためです。

アルミテープは、このためだけに買うのはもったいないですし、特に必要ない作業です。

 

最後に穴をあけて、タイラップで固定します。

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このタイラップのお陰で、2つ折りに折りたためるほか、角度をつけて立てることで自立可能になります。 

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撮影

それでは実際に撮影してみたいと思います。

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コピー用紙を壁際に敷いて、上から照明を当て、三脚にスマホをセッティングします。

撮影するのは丁度近くにあった木のピンチです。

まずはレフ板も立てず、上記セッティングの通り撮影した1枚がこちら。

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無加工なので余白が大きいです。

予想以上にしっかりと撮れました。もはやこれで満足です。

設定はISO25、シャッタースピード1/30です。

iPhone8で、「Camera+」というアプリを使用しました。

 

次にアップで撮影してみようと試みたのですが・・・・。

どうにも影が出てしまって難しいです。レフ板を使っても、光を真上から当てている関係で影を十分に消すことができません。

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物は試しと、手持ちの大きなプラスチックケースの下にライトを入れてみました。

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この上にコピー用紙を敷けば、こんな風に白く光った紙の上で撮影ができます。

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この環境で試してみますが、どうにも綺麗に行きません。
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iPhoneで拡大して撮影するのは無理があるのかもしれません。

無理にアップせずに、適度な距離から撮影して後でトリミングするのが正解みたいです。

まとめ

実践編一発目でなかなかうまいこと撮影が出来て満足です。

「イメージ写真」ではなく「製品写真」を撮影することを考えると、こちらの写真をトリミングすれば十分でしょう。

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引き続き試行錯誤してみたいです。

また、ディフューザーを作っていないのでディフューザーの効果も検証していきたいですね。

 

続き:【スマホで物撮り】商品写真を低予算&スマホで撮りたい!その3(改善編) - ドリリウム

【先端で削る!】スプーンのすくいなど凹面を研磨できるスポンジサンダーを自作

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スプーンの「すくい」部分のような凹面や曲面を効率よく研磨できるスポンジサンダーを自作しましたので紹介します。

非常にシンプルで、制作難易度は低く既に実践されている方も多そうな方法です。

必要なもの

ドリルやモーターなど回転するもの

まず始めに動力となるドリルやモーターといった「回転する道具」が必要です。

手持ちのドリルを使ったり、安価なドリルを専用に購入しても良いかもしれません。コード式のドリルであれば2000~3000円ほどで新品を購入することができます。

また、常設することを考えるのであればモーターを使うと良いでしょう。

その場合、モーターにドリルチャックを直結するか、ベルト駆動させた軸にドリルチャックを装着する必要があります。

私はモーターを使用しました。

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▼モーターにドリルチャックを直結する方法はこちらで解説しています。

【モーター軸直結】モーター軸にドリルチャックを取り付ける方法 - ドリリウム

ボルト

ドリルチャックに装着するボルトです。

通常のドリルであればM6が適当でしょう。ドリルチャックによってはより細いものやより太いものが適当な場合もあります。

スポンジ

食器洗い用のスポンジで十分です。

100均などで手に入る安価な洗車用スポンジも良いでしょう。

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サンドペーパー

最後にサンドペーパーが必要です。

お好みの粒度を揃えておきましょう。

作り方

始めにスポンジを固定する台座を作成します。

これはあってもなくても良いですが、特に大きなスポンジを乗せる場合にはあった方が安定します。

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ホールソーで制作したいスポンジサンダーの直径にあった板を、薄い合板などから切り出します。一般的なホールソーであれば、中心のドリルが6mm程度なのでM6ボルトとの相性はピッタリです。

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切り出した円盤をボルトにセットし、ナットで固定します。

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次に、薄い合板で作った台座部分に接着剤や両面テープをつけて、スポンジを貼り付けます。

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小さなスポンジを乗せる場合は、木の台座を使わずにボルトの頭に強力な接着剤を付けて、直接スポンジを貼り付けても十分機能します。

 

接着剤が乾燥したら、スポンジをざっくりと円形に切り出します。

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こんな感じです。

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そして頭に両面テープや接着剤でサンドペーパーを貼り付けます。

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このサンドペーパーは60番で硬いため、曲面に対応しやすくするために切り込みを入れています。

このように先端にサンドペーパーを貼り付けると凹面を磨くのに適しています。

側面にサンドペーパーを貼り付けると色々な曲面を磨くのに適したスポンジサンダーが出来上がります。

 

スポンジサンダーが完成しました。

私は作業台に固定しています。

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【スマホで物撮り】商品写真を低予算&スマホで撮りたい!その1(準備編)

諸般の事情でネットショップで使う「商品写真」を撮影することになりました。

商品写真」とは、ネットショップやメーカーサイトで見かけるこうした写真のことです。

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こうした「商品写真」は、当たり前のように商品が白い何もない空間に浮かんでいます。

私はカメラの知識がなく、撮影と言えばスマホ(iPhone)で撮影するくらいのものです。以前、バイクの走行中の映像を撮ってみたくなりアクションカムを購入しましたが、細かな設定まで気にしていませんでした。

よくYoutubeを見たり、ガジェット系の記事を眺めることがある関係で「露出」「絞り」「ISO感度」というようなワードは知っています。(意味は知りません)

「物撮り」というらしい

とにかくカメラ系の知識はからっきしで、

  • 良いカメラが必要なのか?
  • カメラ以外に何が必要なのか?
  • 調べるとしたらどんなワードで検索すれば良いのか?

こんな初歩的なことすらわかりません。

 

そんななかで四苦八苦しながら検索して、とっかかりとなるキーワードを見つけました。

「商品写真」を始めとした食べ物や小物、商品、製品といった物メインの写真を撮ることを「物撮り」「ブツ撮り」と呼ぶそうです。

 

「物撮り」においては、カメラも大事ですがそれ以上にライティング(照明)が重要になるそうです。ライティングさえうまくできれば、スマホでも必要十分に撮影可能という意見さえ見られました。

奥の深い世界のようです。

商品写真とイメージ写真

普段私たちが目にする「商品写真」は、大きく2種類に分類できます。

それが「製品写真」と「イメージ写真」です。

※「製品写真」は「商品写真」とも言われます。同じ物を指す場合でも、製造者からすれば「製品」、販売者からすれば「商品」という呼び方の違いによるものです。

製品写真とは、製品を正確にわかりやすく写し出した写真のことです。

例えば私が好きな釣りで使うリールを例にとってみます。

こちらが「製品写真」です。

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出典:http://www.daiwa.com/jp/fishing/item/reel/spin_rl/18_freams/index.html

リールを真横から写し出しています。

周りに余計なものは写り込んでおらず、立体的な形に関わらず影が少なく隅々まで正確に映し出されています。

メーカーサイトの仕様のページや、通販サイトの商品画面に使われます。

先述の通り「商品写真」という呼び方をされることもありますが、多くの場合こうした細部まで正確に確認できる写真は製造者が用意するため「製品写真」という呼び方の方が一般的なようです。

 

イメージ写真とは、製品のイメージや強み、主張を色濃く反映させた写真です。

こちらは先ほどの製品写真と全く同じ製品の「イメージ写真」です。

出典:http://www.daiwa.com/jp/fishing/item/reel/spin_rl/18_freams/index.html

品名や水の演出、影などが付け加えられています。

この製品の売りは水に強く高い耐久性があることです。それを強調しながら機械としての美しさをアピールするためにこのような水の演出を使っているのでしょうか。

とにかく「製品写真」と比べると正確に細部を確かめることは出来ませんが、見る人に強くアピールできる写真に仕上がっています。

メーカーサイトやパンフレット(特に表紙など)、販売向上や知名度を向上させるための訴求力が求められる場所で使われます。

 

 

大抵の場合、「製品写真」はそれほど大きく表示されることがないため高い解像度は求められません。細部まで正確に確認できることだけが求められます。とにかく正確にわかりやすく映ってさえいれば良いのです。

一方で「イメージ写真」はWebサイトで全画面に表示されたり、ポスターやパンフレットに印刷されることもあるため高い解像度が求められます。もちろん作り手の意向をうまく表現する美的感覚やたくさんの工夫、撮影後の加工も重要になるでしょう。

製品写真だけならスマホでいける?

ということで、ライティングさえできればスマホでも製品写真が撮影可能ではないか?と甘く考えて挑戦してみたいと思います。

ネットショップに掲載するような「商品写真」は「製品写真」を指すことが多く、今回の私のケースでも求められているのは「製品写真」です。

 

ネットでもたくさんの知識を仕入れることができますが、まずは基本的な知識を体系的に学んでおくために本を購入しておきたいと思います。

本もたくさんあるのですが、Amazonのレビューを信じてこちらの一冊を選びました。

結果的にこれは大正解でした。

特にカメラ初心者の方が、「商品写真」「物撮り」を始めたいのであれば買って後悔しない一冊だと思います。先ほどの分類でいうところの「製品写真」「イメージ写真」両方について解説された一冊です。

 

カメラの選び方については軽く触れているだけです。

代わりにシチュエーションや被写体ごとの撮り方や、レタッチやカメラの設定の知識などをわかりやすく解説されています。

機材についても専用品ではなく安価な代用品を紹介しており、一冊目の本として最適に感じました。

 

この一冊を読んで、改めてスマホだけで挑戦する気持ちがふつふつと湧いてきたほどです。

「スマホで物撮り」に必要なもの

先ほど紹介した本を何度も読み返し、ネットで様々な方の意見や実践例を拝見し、最終的に以下の6つの機材を集めることにしました。

  1. スマホ
  2. 照明
  3. レフ板
  4. 背景布
  5. ディフューザー
  6. 三脚(スマホホルダー)

それぞれ詳しく解説していきます。

①スマホ(予算:0円~500円)

手持ちのスマホを使います。追加費用は掛かりません。

 

しかし、もしお使いのスマホがiPhoneの場合はちょっとだけ厄介です。

iPhoneの標準カメラアプリでは、フォーカスや絞り、シャッタースピード、ISO感度といった各種設定項目を手動で設定することができないのです。

そこで、致し方ありませんが有料アプリを購入する必要があります。

 

私の場合には「Camera+」というアプリを購入しました。使用しているのはiPhone8です。

Camera+アプリをApp Storeで開く

価格は360円でした。その他の機材に比べれば安いものです。

もしかすると無料アプリでも要件を満たすものがあるかもしれないのですが、評価などを参考にこちらのアプリを選択しました。

 

フォーカスはタップして自動で合わせることもできますし、スライダーを動かして手動で調整することもできます。

絞り、シャッタースピード、ISO感度もすべて自動で設定可能です。

UI自体もシンプルでわかりやすく、動作も安定していて個人的には正解だったと思っています。

Android端末をお使いの方は、おそらく標準で一通りの調整が可能だと思います。

②照明(予算:1000円~3000円)

続いて物撮りの要ともいえるライティング機材です。

ライティング機材には、大きく分けて定常光ストロボの2種類があります。

定常光とは、ずっと光っている状態を意味しており、要するに付けっぱなしの照明のことです。

汎用性が高く使用時の難易度も低めです。部屋の照明や窓から入る太陽光も定常光の一種でしょう。

ストロボとは、撮影時の一瞬だけ光る照明のことです。

カメラのフラッシュがまさにストロボの一種です。撮影時の一瞬しか点灯しないため、点灯時の光の当たり具合を予想してカメラの設定をする必要があるため難易度が高いようです。

定常光であれば、撮影前に光の当たり具合を入念に調整し、目で見て確認したうえで撮影することができます。

初心者が物撮りをする場合には、定常光が良さそうですね。

 

 

さて、定常光を得られる撮影機材としては、こうしたLEDライトが主流のようです。

 

NEEWER CN-160 (Amazon.co.jpで開く)

カメラに取り付けることができるものや、スタンドが必要な大型なものまで幅広くラインナップがあります。安価な中国製の製品がかなり普及しているようで、品質もなかなか良いようですから、少ない予算のなかでも十分手が届く機材です。

 

次に定常光を得られる撮影機材以外の照明として以下のようなクリップライトも利用できます。

 

ヤザワ クリップライト E26 クローム (Amazon.co.jpで開く)

もちろんクリップライトだけでなく、デスクライトや蛍光灯などあらゆる照明機器が撮影用の照明として利用可能です。

その中でも電球を交換することで明るさから色味まで調整可能で、クリップでどこにでも取り付け可能なクリップライトは重宝されるようです。 

 

今回私はクリップライトを選択することにしました。

理由はクリップ式で使い勝手が良さそうで、なにより安かったからです。

実際に選んだ商品はこちらです。

 

100Wの電球付きで737円(Amazon.co.jpにて2019年3月7日時点)です。

かなり大振りで、耐震電球が付属する工業用ライトです。本来であれば倉庫や工場で使われるのだと思います。

電球が付属し、強力なクリップと5mある長く丈夫なコードがついてこの価格はお買い得です。

 

付属の電球でも、物撮り第一歩としては十分かもしれません。

しかし、思いのほか初期投資が安く済みそうなのでもっと明るい電球も購入しました。

Amazon以外で全く同じものの取り扱いがあるかはわかりません。

200W相当の大型のLED電球で、同等の性能を持つ国内メーカー品では1万円価格になります。しかしこちらは2280円(Amazon.co.jpにて2019年3月7日時点)という価格です。レビューを見る限り、粗悪品ということもなさそうなので選んでみました。

200W相当(消費電力30W)で3000ルーメンと言うかなり明るい電球です。電球自体も冷却フィンがついて全長18.5cmと非常に大きいです。

3000ルーメンといえば、車のヘッドライト並です。

もちろん全方位にあふれ出す光をすべてあわせて3000ルーメンですから、光をどう反射させて活かすかは今後の課題になりそうです。

③レフ板(予算:0円~1000円)

反射光を作り出して、商品写真の余計な影をなくしてくれるレフ板です。

単純に強い光を商品に当てた場合、光が当たる側が明るく、逆側は暗くなります。明暗差の強い写真に仕上がってしまい、細部までくまなく明るく映ることが要求される商品写真には不向きです。

そこで照明の反対側にレフ板を置くことで、光が反射してこの明暗差を打ち消してくれます。

 

既製品を購入してもいいのですが、先ほど紹介した本のなかでも紹介されているように適当な白い板があればOKです。

レフ板は一般的に「黒」「白」「鏡面」の3色が使用されます。

「黒」は写り込みの多いものを撮るときに使用されます。

「白」は光を反射し、「鏡面」は更に光を強く反射します。

つまり、写り込みの多いものを撮らない場合には「白」か「鏡面」もしくはその両方があれば良いようです。

 

スチレンボードやカラーボードなどと呼ばれる、スカスカの発泡スチロールっぽい材料の板が適しています。もしこだわりがなければ、自宅に転がっている段ボール箱でも十分です。

1面は白、もう1面にはアルミホイルやアルミテープなどを貼って鏡面にします。

2枚を組み合わせて自立可能&折りたたみ可能にします。薄いものでOKです。詳しくは「その2」で制作の様子をご覧いただけます。

 

ホームセンターに売っているぐねぐねしない板状のものならなんでも良いでしょう。

④背景布(予算:0円~3000円)

商品を置くための白い背景を用意します。

先ほど紹介した写真を見るとわかりますが、商品が白い空間に浮いているようです。

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しかし、実際にはこうした写真の撮影は、白い布や紙の上で行われているようです。(少なくとも個人レベルでは)

 

これを簡易的に実現するために、こうした撮影ボックスも販売されています。 

奥側上部から手前に垂れ下がっているのが「背景布」です。

これは極端な話、コピー用紙でもなんでも良いようです。

もちろん、あえて背景に白以外を使いたいのであればお好みの色や柄で構いません。

 

私の場合には、ボックスを常設できるかわからないことや、高価な専用品の背景布を汚すことを考えて、使い捨てできるA3のコピー用紙を選択しました。

コピー用紙と言っても少し厚めの良い紙です。

写真用だと光沢がある紙が多いのですが、数少ないマット紙を選択しました。安いものです。 

⑤ディフューザー(予算:0円~3000円)

最後に照明を活かすためのディフューザーが必要です。

様々な分野で異なった意味で使われるディフューザー(defuser)ですが、カメラ業界では強い光を和らげるもの全般を指すようです。

特にカメラ業界でディフューザーと言った場合、「ソフトボックス」を指すことが多いようです。

ソフトボックスとは、こんなやつ。

形状は色々あるようですが、構造は至ってシンプルです。

外から見て黒い面は光を通さない素材で、白い面は光を通す素材です。

光を通さない膜のなかに照明があり、唯一光を通す白い面から光が出てきます。

照明から放たれた強い光は、半透明の白い面で分散し、あたかも面で発光しているような状態が作り出されます。

 

強い光を被写体に当てると、光が当たる面は明るくなり、反対側は暗くなります。

しかし、ディフューザーを使って分散された光を使うと、光が多方面から当たることで影が作り出されにくくなります。

 

レフ板も同様に影を作り出しにくくする道具です。

「製品写真」は立体的な構造であっても、くまなく明るく正確に映し出す必要があります。ですから、レフ板やディフューザーはとっても重要です。

 

 

さて、ソフトボックスの既製品を購入しても構いませんが、ここでも自作してみたいと思います。

ディフューザーの自作は調べればたくさん事例が見つかります。

 

ソフトボックスの構造を説明した時点で察しのつく方も居られそうですが、自作はとっても簡単です。

極端な話、段ボール箱の1面だけくり抜いて、半透明のゴミ袋を被せてもディフューザーです。

 

今回は自作と言ってもディフューザー単体は自作しません。

単純にクリップライトを被写体に向け、その間に半透明のゴミ袋なり、光を適度に透過する白い紙(障子紙とか)を設置出来れば良いわけです。

機材としてのディフューザーではなく、設備として用意するというわけです。

⑥三脚(スマホホルダー)

手振れを防いで水平にスマホを構えるために、「三脚」が必要です。そして三脚にスマホをセットするための「スマホホルダー」が必要です。

Amazonでは、カメラ用品ブランドのハクバから三脚とスマホホルダーセットが1880円(Amazon.co.jpにて2019年3月7日時点)という低価格で販売されています。

まとめ

物撮りの第一歩を踏み出しました。

今回は事前の学習内容をまとめたような内容になってしまいました。

最後に挙げた必要なものが揃い次第、実践編として続きを挙げたいと思います。

 

初めから早々うまくいくとは思っていませんが、試行錯誤していきたいです。

 

続き:【スマホで物撮り】商品写真を低予算&スマホで撮りたい!その2(実践編) - ドリリウム

【C# + EPPlus】行の高さを自動調整する方法

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手軽にExcelを操作できるEPPlusですが、行の高さを自動調整するメソッドやプロパティはありません。

セルに複数行のテキストを入力した場合や、長文を入力して「折り返して全体を表示する」を選択している場合、行の高さを調整する方法を紹介します。

必要な行の高さを計算する 

行の高さを調整したい場合には、セルに入力した文字数とそのフォント、セルの幅から必要なセルの高さを計算する必要があります。

海外サイトでこの処理をメソッド化したコードを発見しました。

        public double MeasureTextHeight(string text, ExcelFont font, int width)
        {
            if (string.IsNullOrEmpty(text)) return 0.0;
            var bitmap = new Bitmap(1, 1);
            var graphics = Graphics.FromImage(bitmap);

            var pixelWidth = Convert.ToInt32(width * 7.5);  //7.5 pixels per excel column width
            var drawingFont = new Font(font.Name, font.Size);
            var size = graphics.MeasureString(text, drawingFont, pixelWidth);

            //72 DPI and 96 points per inch.  Excel height in points with max of 409 per Excel requirements.
            return Math.Min(Convert.ToDouble(size.Height) * 72 / 96*1.2, 409);
        }

出典:https://stackoverflow.com/questions/41639278/autofit-row-height-of-merged-cell-in-epplus?rq=1

 

引数はそれぞれ以下の通りです。

第一引数:セルに入力する文字列

第二引数:セルに設定されたフォント

第三引数:セルの横幅

使い方

使い方はシンプルです。

例えばAAA.xlsxファイルを開いて、Sheet1シートのA1セルにAを100文字入力するとします。

    using(var xls = new ExcelPackage(new FileInfo("AAA.xlsx")))
{
    var sheet = xls.Workbook.Worksheets["Sheet1"];
    var text = "AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA";
    var height = MeasureTextHeight(text, sheet.Cells[1, 1].Style.Font, (int)sheet.Column(1).Width);
    sheet.Row(1).Height = height;
}

先ほど紹介したMeasureTextHeightを使用して、以下のようにちょうどすべての文字が収まる高さを取得します。

MeasureTextHeight(text, sheet.Cells[1, 1].Style.Font, (int)sheet.Column(1).Width);

 

もし対象のセルが複数セルを結合したものだった場合、第三引数は結合したセルの幅の合計を渡す必要があります。

A1セルとB1セルが結合されていた場合には、第三引数は以下のようになります。

(int)sheet.Column(1).Width + (int)sheet.Column(2).Width

 

最後に該当行の高さを設定すれば完了です。

sheet.Row(1).Height = height;

データのコピーやクローンの最強ツール「EaseUS Disk Copy」が超便利!

HDD・SSD換装やパソコンの買い替え、いざという時のバックアップのための方法はたくさんあります。

そのなかでも最も有効なのが「ディスクのクローン」です。

ディスクのクローン機能を提供するソフトウェアはたくさんありますが、そのなかから「EaseUS Disk Copy」を紹介します。

EaseUS Disk Copyとは?

EaseUS Disk Copyは、EaseUS社の提供するディスクコピー・クローンに特化したソフトウェアです。

商用利用やサーバー利用も視野に入れた本格的な作りでありながら、PC初心者でも手軽に使える優れた機能性とわかりやすい画面構成や使い勝手が魅力です。

私自身、過去にHDDをSSDに入れ替えた際にいくつかのクローン機能を持ったアプリケーションを試しました。

その中で最も良いと感じたのが、同社の「EaseUS Todo Backup Free」です。

▼「EaseUS Todo Backup Free」でディスクを入れ替えた時の記事

【HDD/SSD移行】フリーソフトでディスクをクローンして手軽にディスクを入れ替えよう

今回紹介するEaseUS Disk Copyは、ディスクのクローンに更に特化しており、初心者でも使いやすいわかりやすさや使い勝手と、上級者も納得する安定感が魅力です。

 

対応OSはWindows XP以降のすべてのOSに対応しています。

一般的な内蔵HDDのほか、USB接続した外付けHDDや、USBメモリ、CDやDVDといった多種多様なメディアに対応しています。

また、ブータブルディスクを作成することでOSを起動せずにディスクのクローン作業を行うことも可能です。

 

▼ダウンロードはこちら

EaseUS®ディスクコピー・クローンソフト - EaseUS Disk Copy Home

ディスクのクローンとは?

ディスクのクローンとは、その名の通りあるディスクの中身をもうひとつのディスクにコピーし、内容を全く同一にすることです。

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単純なコピーとは異なり、コピー先のディスクの中身を空っぽにしてから元ディスクの中身を完全にコピーします。

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クローンが完了することで、2つのディスクの中身は全く同一になります。

 

特に文書、画像、動画、音楽といったデータがたくさん詰まったディスクをコピーする場合には有効な手段です。

クローンの問題点

しかし、ディスクのクローンには難点があります。

例1:クローン済みディスクに入れ替える

例えば、HDDを搭載するPCを使用しているとします。

処理を高速化させるためにSSDに換装したいとします。

元々内蔵されているHDDをディスクA、新しく用意したSSDをディスクBとしましょう。

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ディスクAの内容をディスクBにクローンすると、一見してデータが完全に一致しているように見えます。

しかし、ディスクAを取り外しディスクBをPCに取り付けると動作しない場合があります。

例2:クローン済みディスクを新しいPCに取り付ける

例えば、PCを買い替えた時に今使っているパソコンと全く同じ環境で新しいパソコンを使い始めたいとします。

元々使っていたパソコンのディスクをディスクA、新しいパソコンのディスクをディスクBとします。

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ディスクAのデータをディスクBにクローンします。

新しいパソコンでも、これまで通りの環境でパソコンを使い始めることができると思われそうですが、動作しない場合があります。

クローンの問題点を克服する「セクターバイセクターコピー」

クローンにはいくつかの問題があることを説明しましたが、「EaseUS Disk Copy」ではこの問題を克服する「セクターバイセクターコピー」という機能を提供しています。

「セクターバイセクターコピー」とは、文字通りセクターごとにデータをコピーする方式です。セクターとは、ディスク上のデータの最小単位です。

ディスク上のデータは実はある一定のサイズごとに区分けされているのです。

 

例えば、ディスクを通常の方法でクローンした場合のデータはこのようになります。

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しかし、ディスクの中身をよく見てみると、データの実体はこのようになっています。

f:id:katamichinijikan:20190302092858p:plain

セクターと呼ばれる小さな箱にデータが分割されて収まっています。

データは必ずしも連続しておらず、飛び飛びに格納されている場合もあります。

 

つまり、ディスクを通常の方式でクローンした場合とセクターバイセクター方式でクローンした場合、このような違いが現れます。

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単純なデータ(画像や動画、音楽など)の保管を目的としたディスクであれば通常のクローンでも問題がでないことが多いです。

しかし、OSやアプリケーションなど複雑なデータが保管されたディスクの場合にはセクターバイセクター方式のクローンが有効と言うわけです。

 

なんだか複雑なように見えますが「EaseUS Disk Copy」を使えば非常に簡単にセクターバイセクター方式のクローンが実現できます。

EaseUS Disk Copyの使い方

それでは実際にEaseUS Disk Copyの使い方を紹介します。

冒頭でも説明した通り、とにかく「わかりやすい」「使いやすい」のがEaseUS Disk Copyの魅力です。

EaseUS Disk Copyのインストール

始めに、EaseUS Disk Copyをダウンロードします。

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無料体験版もありますが、通常であれば2,390円で販売されるPro版がオススメです。

EaseUS®ディスクコピー・クローンソフト - EaseUS Disk Copy Home

更に上位のTechnician版もありますが、商用利用をしない限りは必要ありません。

 

「日本語」を選択して「OK」ボタンを押下します。

f:id:katamichinijikan:20190302093809p:plain

使用許諾契約書を確認し、同意する場合には「同意」ボタンを押下します。

f:id:katamichinijikan:20190302093810p:plain

必要に応じて追加タスクを選択します。

「デスクトップ上にアイコンを作成する」にチェックを入れればインストール完了後にデスクトップにショートカットが作成されます。

f:id:katamichinijikan:20190302093814p:plain

「次へ」を押下するとインストールが開始されます。

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これでインストールは完了です。

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EaseUS Disk Copyの操作方法

EaseUS Disk Copyを実行すると、最初にライセンス認証画面が表示されます。

f:id:katamichinijikan:20190302093820p:plain

Pro版を購入した場合にはライセンスコードを入力し「ライセンス認証」ボタンを押下します。無料体験版の場合には「後で」ボタンを押下します。

 

EaseUS Disk Copyが起動します。

EaseUS Disk Copyの最大の特徴はなんといってもわかりやすい画面構成です。

画面上部の「ディスクモード」を選択すると接続されているディスクの一覧が表示されます。

f:id:katamichinijikan:20190302094214p:plain

また、「パーティションモード」を選択すると接続されているディスクがパーティションごとに表示されます。

f:id:katamichinijikan:20190302094216p:plain

OS(C:)と書かれたパーティションが上から3つ目にありますが、これがOSやアプリケーションの入っているパーティションです。状態列に「ブート」の文字がありますが、このパーティションから起動することを意味しています。※ご利用のパソコンにより名前は異なります。

()内のアルファベットが「ドライブ文字」と呼ばれる、1つ1つのパーティションの識別コードのようなものです。

(*:)と表示されているパーティションは、ドライブ文字が割り当てられていないパーティションで、普段使用することのないシステム領域やリカバリー用の領域です。

 

ちなみにこのようなディスクの情報はWindowsの機能でも確認することができます。

画面左下のWindowsロゴを右クリックし「ディスクの管理」を開きます。

f:id:katamichinijikan:20190303154530p:plain

EaseUS Disk Copyよりわかりにくいですが、似たような画面が表示されます。

f:id:katamichinijikan:20190303154535p:plain

今回はOS等が入ったメインのディスクを、外付けHDDにセクターバイセクター方式でクローンしてみたいと思います。

 

EaseUS Disk Copyの操作は非常にシンプルで、以下の3ステップでクローンが完了します。

ステップ1:クローン元を選択

EaseUS Disk Copyの画面でクローン元のディスクを選択します。

今回は「ディスク0」を選択しています。ディスク0にはOSやアプリケーションなど、パソコンを動作させるための重要なデータが入っています。パソコンが故障した場合や、このディスクが故障した場合にはパソコンが使えなくなりますから、バックアップを取っておくことは重要です。

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ステップ2:クローン先を選択

続いてクローン先のディスクを選択します。

今回は外付けHDDを使用します。USBメモリーや外付けHDDなどが接続されている場合も、内蔵ディスクと同様にディスクの一覧画面に表示されます。

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先ほど解説した「セクターバイセクター方式」のクローンをする場合には、画面左下の「セクターバイセクター方式コピー」にチェックを入れます。

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ステップ3:クローン作業

確認メッセージが表示されます。

f:id:katamichinijikan:20190303154601p:plain

ディスクのクローンは、クローン先のディスクの中身をすべて消してから実行されます。クローン先のディスクに必要なデータが残っていないか十分に確認してください。

 

最後にクローン結果のイメージが表示されます。

今回は、128GBのSSDから2TB(2000GB)のHDDへクローンを行います。

当然2TBのHDDには余りが発生し、それが「1.70TB Unallocated」という真っ白な領域です。

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「実行」ボタンを押下すると処理が開始されます。

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今回は128GBのSSDから2TBのHDDへのクローンでしたが、処理時間は21分44秒でした。

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さいごに

強力なディスククローン機能を持った「EaseUS Disk Copy」を紹介しました。

使いやすくわかりやすいシンプルな画面構成と、安定感ある動作で初心者から上級者までオススメできるアプリケーションです。

機能的には過不足なく、このままで満足です。

 

しかし、商用利用を目的としたTechnician版はともかく、個人が使用するPro版についてはもう少し安価だと嬉しいですね。

逆に、価格は据え置きで機能が増えてしまうと折角のシンプルでわかりやすいUIが崩れてしまいますから、是非価格面で頑張っていただきたいところです。

【ハンドルーター】ドレメル・ハイスピードロータリーツールのアクセサリー徹底解説

 

ハンドルーターの定番ドレメル社のハイスピードロータリーツールに設定されている多数のアクセサリーを徹底解説していきます。

既に十分な知識がある方には不要な説明ですが、趣味でドレメル社のハイスピードロータリーツールなどハンドルーターを購入された方にとっては、たくさんあるビットやマンドレル、オプションの使い分け・選択が難しいものです。

ここでは各種アクセサリーの用途を簡単に解説していきます。

軟質な材料向けのアクセサリー

軟質な材料とは、集成材や木材や樹脂、ゴム、一部の柔らかい金属を指します。

ハイスピードカッター

 

ハンドルーターで使用するごく一般的なアクセサリーです。

木材を中心に、樹脂や柔らかい金属など比較的軟質な素材に対して使用します。

球状、円柱形、円錐形など多様な形状が存在し、削りたい場所や曲面などに合わせて選択します。

極めて荒いヤスリのようなもので、木材等を回転の力で粗く削り取っていきます。

粗く削り取るという特性からわかる通り、細かな彫刻や文字彫りには向きません。溝を彫ったり、くり抜いたりすることを目的に使用します。

 

ドレメル社の純正オプションとしては、以下の「115」が最も粗削りに適しています。

エングレービングカッター

 

 

ハンドルーターで使用するごく一般的なアクセサリーです。

木材を中心に、樹脂や柔らかい金属など比較的軟質な素材に対して使用します。

先ほど紹介したハイスピードカッターに比べると、先端がかなり小振りです。しかし、先端の形状や構造はハイスピードカッターと同様です。

木材等と触れる先端部が小さいため、ハイスピードカッターに比べて細かな作業に適しています。彫刻や文字彫りに最適なアクセサリーです。

 

ドレメル社の純正オプションとしては、以下の「105」が最も細かな作業に適しています。

構成刃超硬カッター

 

木材を中心に、樹脂や柔らかい金属など比較的軟質な素材に対して使用します。

次に紹介する「超硬カッター」は硬質な材料に対してよく使われますが、構成刃超硬カッターは、軟質な材料を削るために使用されます。

構成刃超硬カッターという名前はドレメル社の公式カタログ上の記載ですが、英語サイトではStructured Toothとなっており、鋭利な金属を砥石のように押し固めたものと言う意味合いだと思います。

要するに非常に粗いヤスリ(砥石)のようなアクセサリーです。

後程紹介するドレメル社製の砥石を含めて一般的な砥石は金属などの硬質な材料に適しており、木材などの軟質な材料に使うとすぐに目詰まりして削れなくなってしまいます。しかし、この構成刃超硬カッターであれば軟質な材料でも目詰まりしづらくなっているという訳です。

硬質な材料向きのアクセサリー

硬質な材料とは、鉄やセラミック、一部硬質な樹脂や木材を指します。

超硬カッター 

 

ハンドルーターで使用するごく一般的なアクセサリーです。

鉄やセラミックなど硬質な材料と、一部の硬い樹脂や木材にも適しています。特に木材の場合には、同じ樹種であっても木や部位によって硬軟の差があるため、これまで紹介した軟質な材料向きのアクセサリーが適している場合もあります。

適さないアクセサリーを使うと、切削性が悪くなります。

超硬カッターは、角を落とす面取りや研磨に使用します。軟質な材料向きのアクセサリーで言うと、ハイスピードカッターや構成刃超硬カッターに近いアクセサリーです。形を大きく整えるような成形には切削力が不足することがあります。

 

ダイヤモンドホイールポイント

 

ハンドルーターで使用するごく一般的なアクセサリーです。

鉄やセラミックなど硬質な材料に適しています。

先端部が小さいため、ハイスピードカッターに比べて細かな作業に適しています。彫刻や文字彫りに最適なアクセサリーです。

軟質な材料向きのアクセサリーで言うところのエングレービングカッターに相当します。

 

ドレメル社の純正オプションのなかでは、以下の7103が最も細かな作業に適しています。

酸化アルミ砥石

 

ハンドルーターで使用するごく一般的なアクセサリーです。

鉄やセラミックなど硬質な材料に適しています。

見ての通り砥石が先端にあるビットで、バリ取りや手作業でヤスリ掛けを行う際などに使用します。

軟質な材料を削るとすぐに目詰まりして、切削性が著しく低下します。

多様な形状があるため、対象となる材料の形状にあわせて選択します。

お得なセット販売 

ドレメル社はこうした多数のアクセサリーをお得にセット販売しています。

例えば各種アクセサリーを一通りそろえた多目的セット。

 

更に多くのアクセサリーを詰め込んだ110ピースセットなども販売されています。

国内代理店が正規に取り扱っているのは1万円を超える160ピースセットのみで、並行輸入品の110ピースセットはかなりお買い得です。

もっとお得な社外品

 ドレメル社の純正品は高品質である反面、価格もやや高価です。

例えばハイスピードカッターは1本あたり定価で1000円~2000円もします。実売価格では1000円を切っているものも多いですが、平均すると1000円前後します。

一方で品質は劣る(と思われる)ものの、安価なノーブランド製品も多数存在します。

例えば以下の商品はハイスピードカッターを含めた20本のビットが入って2000円少々で販売されています。

ハンドルーターはドレメル社のハイスピードロータリーツール以外にも多くのメーカーが販売しており、ドレメル社のオプションは他社のハンドルーターでも使用できますし、その逆も同じです。

こうした安価な製品も状況に応じて使っていくことで、お得に道具をそろえることができます。

さいごに

ハンドルーターは高速回転するハンドツールと言うシンプルな道具故、アイディア次第で様々な用途に使用することができます。

そのためアクセサリーの種類も膨大で、ここでは比較的一般的なアクセサリーに限って紹介しました。

 

用途に合わせたアクセサリーを使うことで、効率も仕上がりもグッと良いものになります。

ドレメル社の製品は、電動工具などで有名なボッシュ社が日本の正規代理店となっています。不明な点がある場合には問い合わせも受け付けてくれますので、どんなアクセサリーを使えば良いか悩んだ時には問い合わせてみると良いでしょう。

趣味でモーターを使う時、電気工事士資格が必要なの?

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DIY等の趣味でモーターを使用するには、付属の配線を家庭用電源と接続する必要があります。

 

私自身、100Vの単相モーターを2つ使用しています。

100Vの単相モーターは、家庭用電源で手軽に使えることから趣味で使用している方・使用を検討されている方も多いのではないでしょうか?

冒頭の画像にあるのは三菱電機製の200W、そしてこちらの画像にあるのは日本電産サーボ製の25Wのモーターです。

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200Wのモーターは4本線。

25Wのモーターは3本線+コンデンサが付属しています。

 

取扱説明書にはそれぞれの配線の接続方法が記されています。

最終的に、以下のような電源プラグを配線に接続する必要があります。

本来、こうしたモーターは工業の生産ラインなどで、ベルトコンベアを駆動するような業務用途に使用されます。そのため、最初から電源プラグがついていたり、家庭で使用することを想定していません。

 

もしあなたが単相モーターを家庭で使用する場合には、「電気工事」が必要になります。

電気工事には電気工事士の資格が必要ですが、無資格ではモーターは使えないのでしょうか?

 

答えは基本的に不要です。

なぜなら電気工事には「軽微な工事」と呼ばれる区分が存在し、「軽微な工事」は電気工事士資格がなくとも行うことが出来るのです。

特に先ほど紹介したような電源プラグ(差し込みプラグ)と配線を接続する工事は「軽微な工事」に該当します。

詳しくは経済産業省のホームページにある「電気工事士等死角が不要な「軽微な工事」とは」をご覧ください。

また、逆に電気工事士資格が必要な工事の種類は同ホームページにある「電気工事士等でなければ従事できない電気工事範囲とは」をご覧ください。

ただし、コンデンサが外付けされているモーターの場合には、「軽微な工事」に含まれるかどうかは微妙なところです。経済産業省が示す情報だけでは、明確に「軽微な工事」であると判断がつかないためです。

 

いずれにせよ、軽微な工事を含む電気工事は一歩間違えば惨事になりかねません。

くれぐれも注意して作業を行い、十分な知識がない場合には避ける方が良いでしょう。

 

最後に、趣味でモーターを使用する場合には必ずしも新品が必要なわけではありません。

モーターは中古でもよく出回っており、最初から電源プラグが接続された状態で販売されているものも多いです。

電気工事を避けたいのであれば、こうした出品物を選ぶという選択肢もあります。

 

 

 

【モーター軸直結】モーター軸にドリルチャックを取り付ける方法

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モーターから突き出た軸(「モーター軸」)に直接ドリルチャックを取り付ける方法をご紹介します。

ここでは少ない道具で手軽&安価に取り付け出来る、最もラクチンな方法を紹介します。

 

なお、本来モーター軸に直接ドリルチャックや道具を取り付けるべきではありません。

なぜなら、モーター軸はベアリング2つで支えられており特に横方向の力に弱いです。横方向に力がかかる作業をするとベアリングの消耗を早めます。

また、モーター軸に取り付けるもののバランスが僅かでも狂っていると振動の原因になります。

ベアリング交換自体は簡単&低コストです。

また、消耗を早めるといっても趣味で使う分には負荷の程度にもよりますが数か月~数年もちますからあまり気にしすぎても良くありません。趣味のDIYですから、型にはまる必要はないでしょう。

 

それでも出来るだけベアリングの負担を減らしたいという場合には、こちらの記事でモーター軸直結工具を作る場合のベアリング保護手順を解説していますので参考にしてみてください。

①モーター軸の太さを知ろう

まず始めに、モーター軸の太さを知りましょう。

メーカーや型番で検索し、メーカーのホームページに製品情報があれば「外形図」としてモーターの寸法が図示されています。

そのなかでモーターの軸の太さを調べてみましょう。

もしデータが見つからなければ単にノギスなどを使って軸の直径を測れば十分です。

 

モーターの大きさにもよりますが、冒頭の写真にあるようなごくありふれた100Vの単相誘導モーター(200W)では14mmであることが多いようです。

もう1つ使っている25Wの小型なモーター(日本電産サーボ IH8S25)の軸は8mmでした。

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今回はこちらの25Wの小型なモーターにドリルチャックを直結してみたいと思います。

②ドリルチャックを選ぼう

続いてドリルチャックを選択しましょう。

特に何がオススメと言うことはありませんが、ポイントはネジ型である点と軸のネジサイズです。

ドリルチャックにはテーパー型とネジ型があります。

テーパー型を使う場合、アーバーを自作したり市販のアーバーを使うこともできますが、ネジ型の方が簡単で安価に済みますので、ここではネジ型を勧めています。

 

ドリルチャックはピンキリですが、あえてオススメを挙げておくとすれば以下の商品でしょうか。

ネジ型で軸のネジサイズは3/8-24UNFです。

もっと安いものでも構いませんが、価格と性能のバランスを考えてパナソニック製のこちらをオススメとして挙げています。

 

私の場合、手持ちのドリルチャックがあるため手持ちを使います。

残念ながら、手持ちのドリルチャックの軸のネジサイズは1/2-20UNFです。

次の「③カップリングを選ぼう」の項目で詳しく説明しますが、3/8-24UNFを選んだ方が楽チンです。

 

なお、ドリルチャックで採用される軸のネジサイズは1/2-20UNF3/8-24UNFの2種類があります。見慣れない表記ですが、これはインチネジの一種でユニファイネジのサイズ表記です。

余談:チャックの軸に使われるユニファイネジとは?

一般的なネジはメートルネジと呼ばれ、サイズ(呼び径)はM6M8という呼び方をします。M6であればネジの外径(ネジ山が切られている部分の直径・ネジ山の頂点)が6mmですし、M8なら8mmです。

ドリルチャックに採用されているのはインチネジと呼ばれるネジです。

更に、インチネジの中にも種類があって、その一つがドリルチャックに使われる「ユニファイネジ」です。

メートルネジのM6M8という呼び方に相当するのが1/23/8です。

1/2は外径が1/2インチ(12.7mm)、3/8は外径が3/8インチ(9.525mm)ということです。

そのあとに続く2024と言う数字は1インチ(25.4mm)あたりのネジ山の数を表しています。

1/2-20」という表記は、外径1/2インチ(12.7mm)で1インチあたり20山あるネジという意味です。

ちなみに1/2ネジには20山のほか、13山の規格も存在します。

13山は並目と呼ばれ、20山は細目と呼ばれ、更にそれぞれ並目UNC細目UNFと呼ばれます。

つまり、1/2-20UNFは「外径1/2インチの細目のユニファイネジ」ということになります。

店頭ではあまり見かけませんが、中規模以上のホームセンターであれば、少しはラインナップがあるはずです。出来れば他の必要部材と合わせて通販で買いそろえるのが良いでしょう。

▼ホームセンターに並ぶ1/2-20UNFのネジ(鉄製がなくステンレス製のラインナップしかなくやや高額)

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UNF」と明記されていますね。

よく見かけるW1/2やW3/8というネジはまた違う種類になるので要注意です。

③カップリングを選ぼう

次にドリルチャックとモーター軸を連結するためのカップリングを購入します。

カップリングとはこういうものです。

カップリングは、モーター軸ともう1つの軸を連結するための部品です。

モーターを購入する際にオプションとして選択することもできることからもわかる通り、モーター軸に何かを取り付けるために適した部品という訳です。

 

カップリングは、同じ太さの軸同士を連結したり、違う太さの軸同士を連結したりすることができます。また、軸同士が綺麗に水平ではなく偏心している場合、角度がある場合にもその歪みを吸収してくれるバリエーションなども存在します。

今回のように趣味でモーター軸直結で使う場合、特にこだわる必要はないでしょう。最もスタンダードなリジットを選ぶか、サイズが合っていて一番安いものでOKだと思います。一般的にはオルダム型のカップリングが勧められるようです。

 

カップリングは形状と軸径で選択します。

形状は先述の通りなんでも良いです。

軸径は以下のように選びます。

  • 一方の軸径はモーター軸の外径
  • 一方の軸径はドリルチャックのネジサイズの直径

モーター軸の径は、先ほど確認方法を紹介しました。

今回私が実際に使うモーター(日本電産サーボ IH8S25)の場合には8mmということになります。

 

ドリルチャックの軸ネジの直径は、以下の通りです。

  • 1/2-20UNFのドリルチャック:12.7mm
  • 3/8-24UNFのドリルチャック:9.525mm

ちなみに、先ほどオススメしたパナソニックのドリルチャックを選んだ場合には、ネジサイズは3/8-24UNF=9.525mmです。

つまり、カップリングは10mmを選べばばっちりでしょう。

 

一方で1/2-20UNF=12.7mmの場合はちょっと厄介です。

13mmのカップリングがあると最高ですが、残念ながらカップリングには13mmのラインナップはありません。

そのため対策としては以下の3つが挙げられます。

  • 12mmのカップリングを選択してネジの外径を削る
  • 14mmのカップリングを選択してネジにテープ等を巻き付けて足りない外径を補う
  • クランピングタイプの12mmのカップリングを選択する

残念なことに、先述の通り今回私が使用するドリルチャックは1/2-20UNFです。

対策は3つ挙げましたが、圧倒的に3番目が楽です。

しかし、ネジの外径を削るという工作に興味があったため、1番目の方法を採用したいと思います。

 

カップリングには軸を固定する方法として、「セットスクリュー」と「クランピング」があります。

セットスクリュー クランピング

軸を小さなイモネジで固定するタイプです。

軸に平面があるD型の軸に使われることが多いです。価格は安価です。

軸をカップリング全体で締めこむタイプです。

ネジを締めこむことでカップリングの穴が締めこまれていきます。

というわけで、今回の私のケースでは8mm-12mmのカップリングを選択しました。

あまりメーカーや形状は気にする必要はありません。

Amazonでいうと以下の製品がマッチします。

こちらのカップリングを含め、AmazonでDIY用品をチェックしていると「uxcell」さんの出品をよく目にします。とにかく安価でバリエーションが豊富であることが特徴です。

私も実際に何度も利用していますが、気を付けなければいけないのが納期です。

安さと引き換えに、中国から直接発送しているため長い時は2週間くらい待つことも珍しくありません。

④必要部材を揃えよう

ここまでで主要な部品の選定が出来ました。

モーターは既に選定済みとして、以下の部品が必要であることがわかりました。

  • ドリルチャック
  • カップリング

これらに加えて、以下の部品や工具も必要になります。

  • ボルト(ドリルチャックのネジサイズと同じもの)
  • 金属用の鋸(金属を切れる鋸やその他工具)
  • ネジの緩み止め接着剤
ボルトの選び方

ボルトはドリルチャックのネジサイズと同じものを選びます。

オススメした3/8-24UNFのドリルチャックを使う場合は3/8-24UNFのボルトを選びます。同様に1/2-20UNFのドリルチャックを使う場合は1/2-20UNFのボルトを選びます。

 

ユニファイネジの長さはインチで表示されます。

今回の用途では、2~3インチほどあれば良いでしょう。本数は1本でOKです。

以下のリンクのうち「Amazonで見る」を選択すると、3/8-24UNFの2インチの商品ページが開きます。楽天市場とYahooショッピングの場合、商品ページには直接飛びませんのでご注意ください。

同様に、以下のリンクのうち「Amazonで見る」を選択すると、1/2-20UNFの2.5インチの商品ページが開きます。

金属用の鋸の選び方

さて、ボルトの選び方を紹介しましたが、本来であれば下図のような寸切りボルトが必要です。

しかし、ユニファイネジの寸切りボルトはなかなか取り扱いがありません。

そこで、ボルトを買ってボルトの頭の部分を切り落とします。寸切りボルトを自作するわけです。

 

そのために鋸が必要になります。

金属切断用の鋸ならなんでもOKです。

ボルトの切断は大変そうですが、500円くらいで売っている金属用の弓鋸でも少し時間がかかるものの切断可能です。

ちゃんとしたものが欲しい場合でも、1000円少々で手に入るこちらで十分です。

もちろんグラインダーなど、金属切断が出来る道具が他にある場合には必要ありません。

 ネジの緩み止め接着剤について

最後に、ネジの緩み止め接着剤についてですが、これは後から必要性を感じたら購入しても構いません。

今回は回転軸にボルトを使うため、使っているうちに緩む恐れがあります。細目の太いボルトでしっかりと締め付ければ実際にはそうそう緩むこともありません。

⑤モーター軸の直結方法

ここまで全体の構想を説明していませんでしたが、今回はこんな風にドリルチャックをモーターに直結します。3/8-24UNFのドリルチャックを使う場合は、ボルトのサイズは3/8-24UNFに置き換えて考えてください。

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ドリルチャックは付属の軸を取り外し、代わりにボルトを締めこみます。

そうして出来たボルト付きのドリルチャックとモーター軸をカップリングで接続します。

非常に簡単です。

 

私の場合には、モーター側のベアリングの負荷低減のため、以下のようにベアリングを入れたいと思います。

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ボルトはドリルチャックに対してしっかりと締めこむことで、そうそう緩まなくなりますが、念のためにネジの緩み止め接着剤があると良いでしょう。

 

⑥作業手順

最後に実際の私の作業途中の写真を交えながら、作業手順を解説していきます。

1. ドリルチャックを分解する

始めにドリルチャックを分解します。

ドリルチャックについている軸(シャンク)を取り外します。

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チャックの中を覗くと、奥にプラスネジが見えます。

これを普通にドライバーで回して外しますが、逆ネジです。右回し(時計回し)で緩みます。

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ネジが外れました。

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次に軸を外していきます。

大きな六角ボルト部分を緩めればいい訳ですが、非常に硬いです。

しっかりと支えるためにチャックに大きめのL字の六角レンチを噛ませます。

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次に作業台に固定したモンキーレンチで六角ボルト部分を固定し、

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手でおさえながら、六角レンチのお尻をハンマーでたたきます。

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外れました。

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2. ボルトを切断する

続いてボルトの頭を切断します。

ボルトを万力で固定したり、机にクランプで固定して、金属用の鋸で頑張って切断します。

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私は400円~500円で購入した弓鋸を使用します。

刃は替えがあると良いですが、私は1/2-20UNFを刃の交換なしで切断できました。

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休み休みやって30分くらいかかりました。

ギコギコ動かし続ける元気があれば10分か15分くらいで切り終えられると思います。細い3/8-24UNFであればもっと早いでしょう。

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頭を切り落としたボルトをドリルチャックにねじ込めば、ボルト付きのドリルチャックの完成です。

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この時に、先述の緩み止めの接着剤を付けると良いでしょう。

また、もしボルトに対応するナットがあれば、ナットを締めこむことでぐっと緩みにくくなります。

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2.5. ボルトの外径を削る

3/8-24UNFのドリルチャックを選んだ場合には不要な手順です。

1/2-20UNFのドリルチャックを選んだ場合でも12mmのクランピングタイプのカップリングや14mmのカップリングを選んでいれば不要な手順です。

1/2-20UNFのドリルチャックと12mmのカップリングを選んだ締まったため、ネジの外径を12mm以下まで削る必要があります。

12.7mmを12mmまで、0.7mm削る必要があります。

 

1/2ボルトを直接加えこませられるチャックがないため、手持ちのドリルに双頭のプラスビットを咥えこませ、今回購入したチャックでプラスビットの反対を咥えこませます。

そして軸のないチャックのお尻に1/2ボルトを締めこみます。

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これをこのように万力に固定して、やすりで外径を削っていきます。

地道な作業です。

3. 組立

これで必要な部品は揃いました。

今回、私はセットスクリュータイプのリジットカップリングを選択しました。最も安い形状です。

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モーター軸をカップリングに挿入し、反対側にボルト付きのドリルチャックを挿入すれば完成です。

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続いて設置ですが、今回私の場合には机に設置したいので天板に穴をあけます。

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天板の裏面からモーターをネジ止めすれば、完成です。

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これを何に使うかと言うと、スプーンのすくいなどの凹面を綺麗に磨くための道具にする予定です。

そちらはまた今度紹介します。

 

まとめ

モーター軸にドリルチャックを直結する最も簡単で安価な方法を紹介しました。

この方法を使うことでドリルチャック以外にも様々なものを取り付けることができます。

 

もちろんモーター軸の延長線上に今回で言うドリルチャックや重量物を配置すると、モーター内のベアリングへの負荷や、ごく僅かな偏心・重量バランスによる振動などが問題になります。

よりハードや用途や、低振動を目指す場合にはやはりベルト駆動がオススメです。

また、カップリングを使って直結する場合でも以下のようにモーター側・相手側ともにしっかりと台や床に固定されていることが理想的です。

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しかし、趣味でちょっと使うだけならこのような手軽な方法でも十分な道具が作れますと言う紹介でした。

ブログを書いている人

カタミチ

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