前回の続き。
諸般の事情でネットショップで使う「商品写真」を撮影することになりました。
「商品写真」とは、ネットショップやメーカーサイトで見かけるこうした写真のことです。
その1(準備編)では商品写真撮影、ひいては物撮りについて勉強し必要な道具を揃えました。
準備したのは以下の6点で、合計して5000円ほどの予算で済んでいます。
- スマホ
- 照明
- レフ板
- 背景布
- ディフューザー
- 三脚(スマホホルダー)
詳細はその1(準備編)の記事で解説していますが、スマホは手持ちを使用します。(iPhoneを使用しているため有料カメラアプリを購入)
レフ板とディフューザーは自作し、背景布はコピー用紙を使用します。
そして前回のその2(実践編)では準備した道具で撮影環境を整えました。
レフ板の自作も行いました。
▼トリミングも加工もしていないものですが、 その2(実践編)で撮影で来た写真です。
光る撮影台の自作
その2(実践編)では、レフ板で影が取れることがわかると同時に、写真を撮影する台自体が発光していればより綺麗に撮影できるのではないか?という考えに至りました。
そこで、家にあった透明なプラスチックケースの下にライトを仕込み、
その上に背景布代わりのコピー紙を置いて撮影する試みも行いました。
しかし、これでは明るいのは電球の直上という限られたスペースです。
これを改善するためにこんなものを買ってきました。
ポリスチレンシートです。
こうしたシート類は通販でも購入可能ですが、送料の関係で非常に割高なのでホームセンターをオススメします。
半透明の硬いシートならなんでも良かったのですが、そのなかで一番安価なポリスチレンシートを選択しました。
これを「光る撮影台」の天板に使用します。
そして「光る撮影台」の本体として使用するのがこちら。
ちょうど良い大きさのただの段ボール箱です。
もしこだわりたいなら適当なオシャレな箱を買ってくれば良いと思います。
使用するライトはこちらのヤザワのスタンドライトです。
今回は傘やスタンド部分が不要なので分解します。
今回は手持ちがあったため使用しましたが、新たに買う場合はネジ穴もついていて安価なELPAのコード付きソケットをオススメします。
▼ヤザワのスタンドライトを分解した様子
続いて箱の中にアルミホイルを貼り付けていきます。
レフ板を作成した時と同じように、アルミホイルは少しくしゃくしゃにして光が乱反射するようにします。貼り付けは両面テープを使用しています。
次にライトを段ボールの横に設置します。
段ボールは柔らかくネジは効かないため、木を内外にあてがっています。先ほど紹介したELPAのコード付きソケットであれば木を付けたり余計な工夫をせずともボルトと幅広ワッシャーでそのまま固定できるでしょう。
光らせてみました。
光が上に直接向かないように、アルミホイルで電球の上側を覆っています。
ここに先ほどのポリスチレンシートを置いてみます。
当然ですが、光をよく通すポリスチレンシートではディフューザーの役目を果たせずムラがある光になってしまいます。
そこで、ディフューザーとしてよく使われる半透明のゴミ袋を何枚か重ねてみました。
これで大分光が分散されました。
ディフューザーとしてはゴミ袋や買い物袋、障子紙などがよく使われています。
更に背景布代わりのコピー用紙を置けば、こんな風に「光る撮影台」が完成しました。
撮影
▼「光る撮影台」を使って撮影した木のピンチ。
撮影に使用したのはiPhone8とCamera+というカメラアプリです。
設定は1/90秒、ISO25です。
前回撮影したこちらの写真はシャッタースピードが1/30秒でしたから、光る撮影台のお陰で大分明るくなっていることがわかります。
綺麗な映りとは言えないのですが、影なく細部まで確認できるという「製品写真」の要件は満たすことが出来ています。場合によってはこれとは別に良い感じに写った「イメージ写真」を用意する必要があるかもしれません。
更に前回に比べてグッと被写体が大きく写っています。
これはiPhoneと被写体の距離が撮影台のお陰で近づいたためです。
一石二鳥でした。
レタッチ
レタッチについても勉強中です。
なかなか写真を思い通りにコントロールすることは難しいですが、使いこなすことでより一層魅力的な商品写真を作り出すことができるはずです。
追記
レタッチの方法について内容をまとめました。
初心者がおさえておきたいレタッチ(画像編集)の5つのポイント - ドリリウム
特に初心者にオススメできる5つのポイントを解説しています。
使用ソフトは無料のGIMPを使っていますので、どなたでも気軽にレタッチを始めることができると思います。
まとめ
色々な商品を撮影していくなかで問題点や更なる改善があるかもしれませんが、商品撮影の第一歩としては十分な準備が整ったと考えています。
商品写真のうちの「製品写真」についてはスマホ&低予算でも十分に撮影可能であることがわかりました。
まずはこの環境で商品写真を撮り始め、今後課題や改善があった場合には都度紹介していきたいと思います。