残念なホンダ・アコードの代車を返してきました。
そして、影響がない程度の不具合を直した5シリーズが帰ってきました。
影響がない。
直しても違いはわからない。
そんなメンテナンスに10万円をかけるかどうかは人それぞれでしょう。しかし、私は気持ちよく乗るためにお金をかけます。基本的にDIYで作業するのですが、たまにお店に丸投げして怪しい所を探してもらい、整備してもらいます。DIYの答え合わせといったところです。
さて、アコードから5シリーズに乗り換えると、たった1週間しか離れていなかったのに、その違いに心底驚かされます。
何もかも違うのです。
違いが多すぎて表現しきれないほどです。
特に嬉しい違いは2つ。
ドライビングポジションとあらゆるフィーリング。
まずはドライビングポジション。
もう座った瞬間。乗り込んだ瞬間から違います。
違和感なく、ストンとはまる。とりあえずとってつけたような椅子に座らされるアコードとは違います。
アコードに乗るには、ドアを開けて、乗り込む先を確認、シートを見て、そこに座るための動きを考え、乗り込む、が、ちょっとしっくりこず調整する。そして、やっぱりしっくりこないことに気がつく。まるで刑務所の椅子です。刑務所の椅子なんて知らないけど。
5シリーズは、ドアを開けると、気がつくと座っている。非常に良い具合です。
そしてフィーリング。
ステアリングを動かした時の反力、路面からのフィードバック、車体の動き、ペダルを踏みしめた感触、加速する感覚、減速する感覚。なにもかも、まるで粘度の高い蜜をかき混ぜるよう。クリーミィ。
オーディオのボタンやつまみのフィーリングさえそうです。
乗っていて気持ちが良い。快適。
最早同じ車であることが不思議なほどの違いです。
しばらくは、運転が楽しみで仕方がなくなりそう。
5シリーズがミドルクラスセダンのスタンダードであり、特にこのE39が傑作として世界最高のセダンとして長らく君臨していたことがよく理解できます。
セダンを語るならまずは5シリーズに乗るべきだし、スポーティ(スポーツカーやレーシングカーに非ず)を語るならBMWのセダンに乗るべきです。
メルセデスベンツともアウディとも全くの別物です。スポーツカーならポルシェやフェラーリ、ロータスがあります。レーシングカーを味わいたいならホモロゲーションモデルがあります。しかし、快適性やツーリング性能と駆け抜ける喜びを絶妙にバランスした「スポーティ」「スポーツセダン」という一点においてBMWは他メーカーの追随を許しません。
日本でBMWに乗ると、なんだか軽薄な感じが付きまといます。しかし、BMWは知れば知るほど魅力に溢れたブランドであり、魅力ある車を作っています。