イチゴの果実にコバエ大量発生!原因と対策【ショウジョウバエ】
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3月・4月と順調に収穫ができていた我が家のイチゴに大量のコバエが発生するようになりました。
なかなか調べても同じ症状の方が見つからず、当然対策も見当たりません。
同じタイミングから果実の食害も散見されるようになりました。
最初はあまり気にしていなかったのですが、5月も後半になり梅雨入りすると数も激増。対策を始めることにしました。
不思議なことに章姫には大量発生し、キングベリーにはさっぱりつきません。この理由は最後まで謎のままです。
コバエの発生状況
コバエは主にイチゴの果実に集ります。
実を食べている風ではないのですが、実の表面にビッシリとコバエが集り、遠目に見ると実が黒く見えるほど。
虫の写真の苦手な方も多いと思うので、写真はこの記事の最後にまとめて掲載します。皆さんが悩んでいるコバエと同じものか確認してみてください。
また、コバエは必ずしも実だけに集るわけではなく枝葉止まっていることもあります。
近づいたり、苗に触れたりすると一斉に飛び立つのでビックリします。
コバエの特徴
コバエは5ミリに満たない大きさで、羽がついた虫で甲虫ではなさそうなのでコバエと判断しました。
色は薄茶色で目が赤いのが特徴です。
この特徴から、ショウジョウバエの仲間であることがわかりました。
更に調べた結果、おそらくオウトウショウジョウバエあるいはニセオウトウショウジョウバエ類と思われます。
同様の害虫の発生がこちらで報告されているのを発見しました。
http://www.jppn.ne.jp/tochigi/file/yosatu/H30/tokusyuhou/H30tokusyuhou3.pdf
コバエの原因
コバエの原因は、強いて言うなら不運としか言いようがありません。
このコバエは熟した果実に飛んできて、産卵します。
果実の中で産卵したコバエは幼虫となって果実を食べて成長し、大人になるとまた熟した果実に産卵します。
これにより劇的に数を増やします。
イチゴを栽培していると、この時期には熟した果実が常に周囲にぶら下がっているのでコバエはあえて移動せずに留まり続けてしまうわけです。
コバエの対策
このコバエに効果的な農薬は現在存在しないようです。
実際に、スミチオン、ベニカ、モスピランなどを試してみましたが効果は得られませんでした。
一般的な殺虫剤は効果的です。(キンチョールやアースジェットなど)
でも、イチゴに殺虫剤をかけるのは避けたいですよね。それに、果実の中にある幼虫には効果が期待できません。
コバエ対策1.木酢液を散布する
適量に薄めた木酢液は害虫の忌避に一定の効果があるようです。
しかし、効果は長続きせず果実内の卵や幼虫にも効果がありません。
毎日数回、いちごの収穫期が終わるまでひたすら散布し続ける根気が必要です。
また、効果もイマイチで、散布直後でも平気でコバエがやってくることもありおすすめ度は低いです。
コバエ対策2.被害を受けた果実を処分する
コバエが集っている果実や食害を受けた果実、腐りかけの果実はコバエが産卵している可能性が高いです。
そうした果実を見つけた場合には速やかに取り除きます。
また、取り除いた果実を付近に置きっぱなしにしては孵化してコバエが再発生します。
土に埋めるかビニール袋に入れてしっかり口を縛り、ゴミに出すなど処分してください。
コツコツと繁殖を止めることでコバエの増殖を止めることが出来ます。
コバエ対策3.熟した果実を収穫する
我が家では、完熟のイチゴを好んで食べるためギリギリまで収穫を遅らせていました。
これがコバエの大増殖を招いた大きな原因のひとつです。
イチゴは追熟(収穫後に熟す)しませんが、収穫後にしばらく時間をおけば果実全体が真っ赤に染まります。
イチゴはヘタ周辺まで真っ赤に染まれば完熟した証拠ですが、それより前に早め早めに収穫することでコバエの繁殖や産卵を止めることができます。
先述の通り、コバエはよく熟した果実に産卵します。
まだヘタの周りに白さが残る段階で果実を収穫するようにすれば、コバエは産卵できません。
参考 スーパーで買うイチゴは、なぜ甘くないのか? | ハーバー・ビジネス・オンライン
コバエ対策4.捕虫シートを使用する
家庭菜園から畑での本格的な野菜栽培まで使用されるのが捕虫シートです。
いわゆる黄色い粘着性シートですね。
当然、野菜への害もないことから非常に効果的な対策のひとつです。
ホームセンターでも通販でも購入可能ですが、通販の方がサイズのバリエーションも多く安価です。
また、コバエ専用の商品もありますが、効果の差は感じないばかりか効果なので定番の黄色い粘着シートをおすすめします。
まとめ:コバエを全滅させる3ステップ
4つのコバエ対策を説明しましたが 、基本的に以下の手順での対策をおすすめします。
複合的な対策になりますが、難しいことはまったくありません。
1.熟した果実と被害にあった果実を処分する
まず始めに熟した果実と被害にあった果実を処分します。
「まだ大丈夫かも」なんて思わないでください。
コバエが発生している時点で、熟した果実はほぼ産卵されていると考えるべきです。
当然ながら被害にあった食い跡のある果実は処分です。
処分する際は必ずビニール袋などに入れて口をきつく縛り、ゴミの日に処分してください。
もしくは地面に深めの穴を掘り、果実を埋めてよく踏み固めてください。
また、イチゴの場合にはへたの周りがまだ白い果実であっても産卵される場合があります。
コバエが発生してしまった場合には、赤みがかった果実は一度すべて除去した方が良いでしょう。
これで果実の中にいるであろう卵と幼虫のコバエがいなくなりました。
2.捕虫シートを設置し、苗を揺する
1ステップ目で卵と幼虫の駆除が完了しました。残りは成虫です。
成虫の駆除には捕虫シートを使用します。
捕虫シートを苗の付近に設置します。
これだけでも自然とコバエが捕獲できますが、苗をたまに揺すってやりましょう。
こうすることで足場が不安定になったコバエが一斉に舞って、捕虫シートに効率良くつかまります。
これで成虫も駆除することができます。
3.熟す前に収穫する
ここまでの対策で卵・幼虫・成虫すべての駆除が完了しました。
とはいえ、完全に全滅させられたとは限りませんし、周りの畑や花壇からコバエがまた寄ってくることもあるでしょう。
そのため、コバエが皆さんのお庭や畑で再度発生しないように、熟した果実は早めに収穫するようにします。
イチゴの場合には、まだ果実に白色が残っている時点で収穫すると良いでしょう。
写真まとめ
虫の写真が苦手な方のために、写真はすべてここから掲載します。
苦手な方はご注意ください。
コバエが集った果実の様子
寄ってみるとこんな感じ
捕虫シートを苗の近くに設置しました。
早速捕獲できたコバエのアップ