年式から考える中古BMW選び方と維持費について
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2020年1月15日 加筆修正
このブログでは中古BMWに安く楽しく乗るための様々な知識を紹介しています。
今回の記事では、
「5年落ちのBMWはどうなんだろう?」
「10年落ちのBMWはどうなんだろう?」
そんな疑問にお答えしていきます。
例えば2006年式のBMWを買いたいとすると、「14年落ち」ということになります。
これを一体どう捉えれば良いでしょうか?気にするほど古くない?10年過ぎたらやめておけ?
ここらへんを年式ごとにご紹介します。
1年~2年落ち
バリ物の中古車・新古車・試乗車だった車です。事故車もちらほら。
大抵、価格は新車販売価格から3割程度落ちています。新しい車をお得に買いたい。そして展示している車の装備で満足だという場合に買う車です。
1年落ち程度の車であれば、ほとんどの車両がディーラーで扱われているはずです。保証は当然のように新車と同じ3年保証が利用できます。
また、まだまだ「弱点」に関する情報も出そろっておらず、今後の維持の見通しは立てにくいです。おそらく順当に信頼性は高まっており、10年程度であれば故障も少なく安心して乗ることができるでしょう。
そもそも、中古BMWを選ぼうという方々が興味を持たない車たちですね。
3年落ち
3年目に入ると、初回の車検を前に売り出された車が増えてきます。
価格も新車の半額を切る車も出てくる年式です。新車保証は3年目までとなりますが、延長保証でプラス2年、再延長で更にプラス20カ月の保証を受けることができます。ディーラーからの購入であれば、保証をつけて安心して乗ることができます。保証がない場合でもまだまだ故障は少ない年式です。
BMWの整備記録簿を見ると、大抵は新車1~2年で何かしら直しています。いわゆる初期不良ですね。また、新車保証が切れて市場での価値が残る3年~7年目くらいにおいても、片手で数えられる程度の修理は実施しているケースが多いです。水回り、電装品であることが多いです。
安心して乗りたいのであれば保証をつけることをお勧めします。
4年~5年落ち
初回の車検を経て、次の車検を前に売り出されている車も出てきます。
値段もこなれてきて、新車の半額以下は当たり前です。
新しめの車を、綺麗に整備して長く乗りたいという方にはお勧めできる年式です。
まだまだ大きな故障やまとまった故障は少なく、数年もすれば故障が出始めますが、1つずつ潰していけば気持ちよく乗り続けられるはずです。
ディーラーでの整備も良いですが、BMWに強いショップでの整備もおすすめです。おしなべてディーラーよりも良心的な価格で、整備プランについても融通を効かせてくれます。
なお、5年程度から車の状態に差が出てきます。
渋滞が多い場所や短距離の移動ばかりしていた車はオイル漏れやエンジンの不調など軽微な故障が出始めます。下手に走行距離が少ない車を選ぶと失敗する恐れが出てきます。
6年~8年落ち
経年劣化により交換部品が増えだす年式です。
ただし、特に2000年台後半以降のモデルでは信頼性がぐっと高まっており、渋滞が多い場所や短距離の移動ばかりしていた車や整備を怠っていた車を除けばまだまだ故障知らずで乗り続けることができる年式です。
6年~8年も経過すると、よく壊れる「弱点」が目立ち始めます。しかし、まだまだ故障の絶対数は少ないでしょう。故障知らずの車が大半です。
購入にあたっては以下の記事で紹介しているようなチェックを十分に行いましょう。
自身で整備できる方であれば、以下の記事で紹介している弱点だけでも自身でよく点検したり、予防整備を進めた方が良いでしょう。
BMWの部品交換の大きなサイクルとして、7年7万kmという基準があります。
7年もしくは7万km前後から、段々と部品の故障が目立ち始めます。主に水回りやガスケットなどの樹脂・ゴムパーツが中心で、この交換を1度済ませていると、更に7年7万kmを安心して乗ることが出来ます。
※7年7万kmは安全マージンをとった交換サイクルです。10年10万kmでも十分です。
もちろんこうした「弱点」以外の故障もありますが、運が悪いか何か原因がある場合が多いです。基本的には「弱点」以外の故障はそう多くありません。
繰り返しになりますが、基本的にはまだまだ故障知らずの年式です。
9年~12年落ち
6年~8年落ちで述べたような経年劣化による「弱点」を中心とした故障が目立つ時期です。意外かもしれませんが、まだまだ故障知らずの車も珍しくありません。
何度も言うように、渋滞が多い場所や短距離の移動ばかりしていた車や整備を怠っていた車を除けばまだまだ快調です。くれぐれも走行距離で車を選ばないようにしましょう。
今から10年前と考えると、既にグッと信頼性が向上しています。
良い車を選ぶことでまだまだ楽に維持ができるはずです。断言しますが、10年落ち3万kmの車より10年落ち12万kmの車の方が良いです。(ただし、整備不良の過走行車は除く)
経年劣化は確実に進んでいます。
購入にあたっては以下の記事で紹介しているようなチェックを十分に行いましょう。
自身で整備できる方であれば、以下の記事で紹介している弱点だけでも自身でよく点検したり、予防整備を進めた方が良いでしょう。
出来れば信頼できるショップやディーラー、BMWに強いお店に点検してもらえると安心感が高まります。
この年式でよくある故障はオイル漏れとクーラント漏れです。
前者はよほど重傷でなければ後回しにすることも可能です。
BMWのオイル漏れが発覚!修理が必要?緊急度や添加剤、安価な修理方法をご紹介
しかし、後者は不動車になる恐れもあるため漏れが発覚した時点で速やかに修理するべきです。決して高額な整備ではないため、この年式の車を買った場合には漏れがなくても予防整備をすることで安心して乗ることができます。
これくらいの年式までであれば、街中でも割と見かけるはずです。
また、かなり引っ張ったとしてもそろそろ足回りなどの劣化が見られるはずです。予算に余裕があれば、ダンパーを新品に入れ替えるだけでも大きな効果が得られるはずです。
13年~16年落ち
これまで何度もあげてきた「弱点」の故障が目立つころです。
また、運が悪いと「弱点」以外にも主要な部品や電装品など、細かな故障も増え始めます。オルタネーターや燃料ポンプなど、車が動くために欠かせないポイントの大物パーツについても心配がでてくるころです。
ただし、こうした故障は運の要素が強く、壊れる車は速く壊れるし、壊れない車は20年20万km乗っていても壊れないのであまり疑心暗鬼になる必要はありません。
この年代の車を選ぶ場合には、過去の整備記録がない車も多いです。しかし、整備記録がしっかりとした車も見つかるはずですので、しっかりと整備された車を信頼できるお店で購入したいところです。
古いということはそれだけで経年劣化も進んでおり、そもそもの信頼性も下がります。
車の購入時に「弱点」をある程度カバーするために30万円程度の整備予算を用意して購入することをおすすめします。買ったままで、動かなくなるまで乗られれば良いというのであれば構いませんが、気持ちよく乗るためにはしっかりとした整備を行いたいです。良い車を選び、30万円程度の余分な整備費用を用意しておくことで十分に安心して乗ることができるでしょう。一方で悪い車を選んでしまうと修理費用が高額になることや、故障が立て続けに起きる場合もあります。車自体は50万円を切るような車も多いですが、慎重な車選びが求められます。ただし、車選びは非常に難しいもので、経験と知識が求められます。
最低限のポイントはこちらの記事にまとめているものの、経験と知識からくる感覚的な要素も多いです。
可能であれば、信頼できるBMWに強いショップに車選びを依頼したり、そうしたショップが昔から整備してきた車を購入すると安心感が高まります。
また、足回りに関してはダンパー以外の部品についても交換時期を過ぎています。サスペンションアーム(ブッシュ)であったり、マウント類を交換すると、乗り味がぐんと回復するはずです。
アイドリング中の振動が目立つようであれば、エンジンマウント、ミッションマウントなども交換しても良いでしょう。
17年落ち~
定期的な「弱点」の交換、そして気持ちよく乗るための足回りのリフレッシュ、また、それ以外の不足の事態への対応。そうした整備への考えや経験が求められます。
いきなりこの年代のBMWを買った場合、常にお金に余裕があって、近くに良いお店がある場合を除けばあまりお勧めできないです。
購入する場合には、直近での整備履歴があれば、その分を除いて「弱点」+αの整備を念頭に購入すべきです。車体は諸費用込みでせいぜい100万円で購入できるでしょうから、それに加えて少なくとも50万円は整備費として用意し、購入とあわせて整備したいです。