スティック型掃除機を改造して自作したサイクロン集塵機を、小型・静音化します。
先日制作したDIY用防音室と合わせて、更なる静音DIYを目指します。
▼自作サイクロン集塵機の制作記はこちら
▼自作DIY用防音室の制作記はこちら
掃除機の小型化
始めに、掃除機の小型化をします。
私も採用している一般的な自作サイクロン集塵機は、3つのパーツで構成されます。
1つ目は掃除機です。
2つ目はゴミをより分けるこんなやつです。サイクロン集塵機の要です。
3つ目はゴミを溜めるタンクです。私の場合には10Lの蓋付きバケツを使っています。
2つ目と3つ目は連結されて、バケツのお陰で自立します。
しかし、掃除機に関しては自立もせず細長いだけにちょっと設置場所に苦労します。サイクロン集塵機に改造した以上は動かすこともありませんからなんとか小型化したいと思っていました。
こちらが掃除機の本体です。
商品の全体像はこんな感じですが、持ち手部分は使わないため既に廃棄しました。タンク部分はどうにも手の付けようがないので本体を小型化します。
本体を開けてみると、吸引力を発生するモーター部は手のひらより小さなサイズです。
配線は極めてシンプルです。スイッチは移設します。
ということで、ばっさりとモーターがない部分を鋸で切り落とします。
続いて先ほど移設すると言ったスイッチを、こちらに置き換えます。ホームセンターで200円で購入しました。
配線を伸ばして、作業台の近くにスイッチを固定する予定です。
掃除機の静音化
小型化した掃除機を静音化します。
方法は至ってシンプルで、箱の中に入れてしまいます。
まずは素材です。
厚さは9mm、幅150mm、長さ910mmです。
何かの集成材で、20枚で3000円ほどでした。
ヤフオクではこういうお得な木材がちょくちょく出品されています。
もちろん仕上がりを重視するものであれば使えませんが、今回の掃除機の静音化のように、見た目はどうでも良い道具作りには非常に重宝します。
防音室内に棚を作った時に使ったものと同じものです。
まずは小型化した掃除機が収まる程度の長さにカットし、箱型にしていきます。
ボンドと防音室作りで活躍したタッカーを使って固定します。
タッカーがあるとこうした作業が非常にスムースに進みます。
B級品の木材で、反りや歪み、欠けもあるため接合部はジョイントコークで隙間を埋めます。
箱に掃除機本体を収めるとこんな感じ。
掃除機をそのまま木箱に置くと、無用な振動や騒音の原因になりそうなので手持ちの高反発ウレタンを底に接着しておきました。
次に電源コードを外に出すための穴を開けます。
更に鋸でカットしてU字につなげます。
掃除機本体を取り出すこともあるだろうと見込んで出し入れは簡単にできるようにします。
底にはホースを取り出す穴をあけます。
このままでは掃除機がグラグラです。
どうやって固定しようか頭を捻っていたのですが、底に敷いた高反発ウレタンの切れ端を隙間に詰めるとかなり良い具合にガッチリ固定されます。振ってもビクともしません。
蓋にはバネ丁番を取り付けました。手持ちが1つしかなく、1つだけです。
次に掃除機本体の吸気・排気穴に合わせて穴を開けますが・・・・。
なんともみっともないです。気を付けずにやればこんなもんでしょうか。
でも大丈夫。
今回は掃除機の静音化が目的ですから、こんな吸排気口を剥き出しにはしません。
木っ端を使って1方向だけが空いたフタを作ります。
これを先ほどの吸排気口に取り付けます。左右それぞれにあります。
続けてもうひと手間加えます。
こちらは以前防音室作りで使用した遮音シートの切れ端です。
これを防音ボックス内に貼り付けていきます。
切れ端なのでどうしても真っすぐではありませんから、微妙な隙間が出来てしまいます。効果は薄そうですが、ないよりは良いでしょう。
続けて底に脚を付けます。
ホースが逃げられるだけの高さがあるので、これまた適当に木っ端で四角を作りまして、貼り付けます。
出来上がり。
さらに脚の下には高反発ウレタンの切れ端でゴム脚のようなものを付けてみました。
防音室の隅っこに設置しました。将来的にこれが隠れるように棚か何かを作る予定です。
効果のほどを検証してみます。
使っている掃除機はツインバードのTC-E123SBKで、安さとパワーが売りですが音はややうるさいです。約1m話した場所で83dbaです。特に耳障りな高音があって、使用時間が長くなると使っていてもしんどいほどです。
これをボックスに入れると、75.2dbaになりました。
掃除機としてはパワーが弱いもののかなり静かな部類に入るアイリスオーヤマのIC-SLDC4と遜色ない音量まで下がりました。
また、耳障りだった高音が抑えられたお陰で体感的にはもっと静かになった印象です。
ここから更に防音室買いまで出ると42dba前後を記録します。
無音状態の室内で37dbaですから、42dbaとなると「ほんのり何か聞こえるな」という程度です。
換気扇の音とか鍋でぐつぐつ煮える音とかより静かです。
まとめ
非常にシンプルな作りですが、かなり効果的な小型化と静音化に成功しました。
元々防音室の中で使えば、防音室外に漏れる音は僅かでした。しかし、今回の静音化でより一層静かになりました。
何より、使っている私自身が掃除機のやかましさに悩まされていたので、それが解決したことが大きいです。
次はジグソーを使って「静音ジグソーテーブル」を製作したいと思います。