2x4と合板を利用した「安く」「簡単」「丈夫」な水槽台の製作プランをご紹介します。
ターゲットとなる水槽は一般的な60cm水槽で、水槽の設置高さは900mmです。
特にDIY初心者の方にはピッタリで、中級者以上の方であればアレンジを加える際のベースとしてご利用いただけると思います。
私はアレンジを加えながら製作しました。
完成した作品
こちらが実際に制作した水槽台です。
今回はいくつかのアレンジを加えています。
- 扉を縁付き変更
- 側面の柱を3本に変更
- 棚板と柱の接合部を切り欠きに変更
- 棚板をはめ込み式に変更
寸法
水槽が乗る天板は幅650mm・奥行400mmです。
パーツリスト
2x4を柱及び全体の補強を兼ねた棚板の骨組みとして使用します。
前面の収納用の扉として使用します。
もっと薄い板を使用したり、合板以外の素材を使用しても構いません。
また、今回は外部フィルターに丁度良い高さ50cmの広い上段と狭い下段の2段に分けていますが、用途に合わせて変更してください。
側板と背板、収納部の棚板として使用します。
店舗によっては5mmや5.5mmの合板がありますが、そちらを使用しても構いません。
誤差は僅かなので全体の寸法を変えなくても隙間が気になることはないと思います。
天板として24mmの集成材を使用します。
ここは12mmの合板を2枚重ねしたり、厚い合板を使用したり、気に入った材木を使用すると満足度が高まると思います。厚みを変えた際には水槽台全体の高さが変動します。
柱となる876mmの2x4の長さを調整して適当な高さにしてください。他の設計への影響はありません。
木取り
木取りにはホームセンター等で一般的に扱われる寸法の木材を使用しています。
例えば2x4には4F~12Fくらいまでラインナップがありますが、最も流通が多く見かけることも多い6F(1820mm)をベースに計算しています。
また、出来るだけ無駄なく木取りをするようにしていますが、複雑なカットは店舗によって断られる場合があります。
そのため複雑なカットは避けて木取りをしている場合があります。
天板用の板は1枚のみですので省略しています。
組み立て
①棚板の骨組み
574mmの2x4を横に、204mmの2x4を縦に四角い枠組みを計3つ作ります。
固定にはボンドと木ネジを使用します。
最終的にこの枠組みに棚板や天板を貼り付けます。
そのため木ネジを使用した方が強度は増しますが、ボンドだけの接着でも強度的に問題はありません。
②柱と棚板の骨組みの接合
①で作成した骨組みを876mmの2x4と接合します。
ここではボンドだけでなく木ネジを使用してしっかりと固定します。
接合部1カ所に対して、木ネジを3本くらい使うと多すぎず少なすぎずちょうどいいです。
穴あけ位置を決める際には2x4定規(下図)があると非常に便利です。
しっかりとネジ止めすることでかなりガッチリと強固になります。
この後、側板と背板を取り付けることで更に強度がぐんと高まります。
③背板・棚板・側板・天板の取付
背板を取り付けることで全体の強度が飛躍的に向上します。
同様に側板(左右側面の板)も貼り付けます。
背板や側板の貼り付けにはボンドだけでも強度が見込めますが、万が一の地震や大きな負荷がかかった時のことを考えると、背板だけはいくつかネジ止めしておくことをオススメします。
今回の構造では側板の接合部に負荷がかかることはほとんどありません。
同じく棚板も固定します。
こちらも側板同様に負荷がかかることはないためボンドだけでも十分です。
最後に天板を取り付けます。
側板や棚板と同様に接合部に負荷がかかることは少ないのですが、万が一に備えてネジ止めやダボによる前後左右へのズレ防止をしておくと安心です。
④扉の取付前に仕上げ
最後に前面に扉を付ければ完成ですが、この時点で研磨や塗装などを行っておくと良いです。
扉を付けた後ではどうしても扉が邪魔で研磨しづらかったり、塗装が丁番に付着してしまったりと面倒なことが増えてしまいます。
塗料にはいくつか種類があります。
木の風合いをそのままに活かしたい場合には透明なオイル。
木の風合いを活かしつつ色を変化させたい場合にはステイン。
木の見た目を活かしつつ水や汚れに強くしたい場合にはニス。
お好みの色に仕上げたい場合にはペンキを使用します。
いずれも水性にすると臭いも少なく、うすめたりハケを掃除する時にラクチンなのでおススメです。
オイル | ステイン | ニス | ペンキ |
---|---|---|---|
リボス アルドボス | アサヒペン ステイン | ニッペ WOODLOVE | アサヒペン 水性多用途カラー |
⑤扉の取付
最後に前面に扉を取り付けます。
扉の取付には丁番を使用します。
丁番にはいろいろな種類がありますが、特にこだわりがなければスライド丁番(下図)をオススメします。
丁番というと以下のような丁番を思い浮かべる方も多いと思いますが、このタイプの丁番は掘り込みが必要なうえ、位置合わせをバッチリ決めないと見た目が不格好になってしまいます。
一方でスライド丁番はネジで固定した後でも微調整が出来ます。
また、最近では掘り込みのいらないスライド丁番も安価に出回っており、スライド丁番を選ばない理由はあんまりないと思います。
ちなみに左右の扉の継ぎ目をぴったりとくっつけると開閉時に引っかかります。
この場合にはひっかかる面を内側に5度程度カットすると引っかかりがなくなり、見た目もピタリと合います。
さいごに
最近購入したトリマーのお陰でなかなか良い仕上がりになりました。
塗料が屋外用ということもあって、塗装の仕上がりに納得は言っていませんが、一歩引いてみればなかなか綺麗です。
動画内で言及している通り丁番を1個だけ使った部分がガタが大きくなってしまいました。