ホームセンターでよく売られている杉や檜(ヒノキ)のAD材やKD材。
更にこれに「P」がついたADP材やKDP材なんていう木材も販売されています。
これらの違いって一体何なんでしょうか?
DIYにおいて気を付けなければならない点とあわせて紹介します。
AD材とは
AD材とは、自然乾燥された木材を指します。
自然乾燥とは、その名の通り屋外に置いて数か月から物によっては1年以上時間をかけて乾燥させた木材です。
KD材と比べると手間がかかる木材であると言えます。
KD材との大きな違いとしては、木の収縮が起こりやすいという点です。
つまり、反りや割れが生じやすいのです。
しかし、一方で反りや割れが生じつつも木材の特性により使えば使うほど、年数が経てば経つほど強度は上がります。
築100年を越えるような古民家や神社などは、AD材で作られているわけです。
その強度は100年どころかそれ以上かけて上がり続け、数百年単位で維持することが出来ると言われています。
KD材とは
KD材とは、主に熱によって強制的に乾燥された木材を指します。
オーブンや窯のようなもので熱せられて乾燥した木材だと考えていただいて構いません。
AD材に比べて短期間で商品化することができます。
また、AD材との大きな違いとして強制的に乾燥されているため反りや割れが生じにくいです。
このためDIYにも建材としても好んで使われることが多い木材です。
ただし、AD材のように年数を経て強度が上がることがなく、強度は常に右肩下がりです。
それでも数十年単位で維持することが可能で、一般的なDIYにおいてはKD材を選択した方が無難と言えるでしょう。
「P」って何?ADPやKDP材とは
ホームセンターなどで木材を眺めているとAD材やKD材に混じって「P」のついたADP材やKDP材の存在に気が付くはずです。
この「P」とは「プレーナー加工済み」であることを表しています。
プレーナー加工済みとは、大きな機械でかんな掛けされていることを意味します。
つまり、表面が平らでツルツルしています。
「ただのAD材やKD材でも表面は平らじゃん」
と思われるかもしれませんが、それは違います。
AD材やKD材など、プレーナー加工されていない木材の表面は凹凸やうねりがあって平らとはとても言えない状態です。
やすり掛けなどの表面仕上げの手間や組立精度など、多くの点からDIYにおいてはプレーナー加工済みの木材を使う方が無難と言えます。
逆に、屋外で使うものや仕上げが荒くても問題ないものは「P」がつかないAD材やKD材を使っても良いということです。
ちなみに2x4や1x4といったSPF材はすべてプレーナー加工済みです。
なお、プレーナー加工済みの木材は「P」が付く以外にもきちんと「プレーナー加工済み」と表記されている場合もあります。
例えば「AD材 プレーナー加工済み」などと表記されている場合もあります。
これは販売店によって表記の方法が異なります。