ドリリウム

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20年以上経ったBMWの購入を考えている貴方へ

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2020年1月15日 加筆修正

登場から20年以上経過したBMWを検討されている方に、20年落ちBMWの実態を紹介します。

中古車店も手元に置きたがらない20年落ちBMWの実態とはどのようなものなのでしょうか?

 

手を出すべきではないのでしょうか。

あるいは購入する価値があるのでしょうか。

20年落ちBMWとは?

2020年時点で、登場から20年以上経過してなお人気が高いBMWといえば以下の2車種をおいてほかにないでしょう。

3シリーズ(E46)

1車種目は1998年に登場した「E46」の3シリーズです。

BMW E46 front 20080822

まだまだ流通量が多く、特にMTモデルは人気が高く価格がなかなか落ちません。

この1世代後にあたる「E90」はBMWらしさが薄れたことで賛否両論を呼んだ1台です。

対照的にこの「E46」はBMWらしいBMWとして今なおファンの多い1台です。

 

今となってはコンパクトなボディ、素晴らしいシャシー、保守的なスタイリングを持ったコンパクトスポーツセダンの完成形です。

 

▼「E46」に関する詳細な車種解説は以下の記事をご覧ください。

diy-kagu.hatenablog.com

5シリーズ(E39)

2車種目は1996年に登場した「E39」の5シリーズです。

BMWE39gotttobi

日本国内では3シリーズの陰に隠れた存在ですが、世界的にはBMWといえば5シリーズです。

 

この5シリーズは他メーカーから続々登場する新型車を差し置いて、世界的に高い評価を受け、長きにわたって世界最高のセダンの座に君臨し続けた1台です。

その完成度は極めて高く、いまなお世界最高のスポーツセダンとして評価する人が多いほどです。

 

▼「E39」に関する詳細な車種解説は以下の記事をご覧ください。

diy-kagu.hatenablog.com

その他

E46とE39以外にも多くの選択肢があります。

基本的にはすべての車種に共通して述べられることをこの記事では解説しています。

ただし、プレミアのついている非常に古い車種や、希少な車種は対象としていません。

なぜ中古車店は古いBMWを勧めないのか?

20年落ちBMWを検討されている貴方は、車探しに苦労されていると思います。

もしくは中古屋店に相談したものの、新しい車種を勧められた方も居られるでしょう。

「新しい車種を買うのと変わらないくらい維持費がかかる」なんて言われた方も居られるかもしれません。

 

なぜ、中古車店は古いBMWを勧めないのでしょうか?

これには中古車店なりの明確な理由が存在します。

理由1:車両状態の見極めが難しい

20年以上経過しているような古い車は状態の見極めが難しいです。

中古車を買うにあたり、最も重要なことは「状態の良い車を選ぶ」ことです。

▼当サイトでも状態の良い車の選び方を紹介しています。

【中古BMW選び】車選びのコツとチェックポイント

 

しかし、プロであっても状態の良い車を確実に見極めることは出来ません。

なぜなら、目で見て・手で触れて・耳で聞いて判断することが出来ない要素が絶対に存在するからです。エンジン内部の損耗や部品の経年劣化や消耗は、見た目・触感・音など人間が判断可能な形で現れるものとは限りません。

 

特に古い車ともなると、判断は一層難しくなります。

多くのセンサーを始めとした部品の経年劣化も顕著になります。

 

それに加えて、中古車市場に出回る古い車は状態が悪いものが大半です。

その中から、状態の良い車を選ぶためには労力と手間がかかります。

運が悪ければ何度もオークション会場に足を運びながら何カ月も待たないといけません。

状態の良い古い車との出会いは、運頼みなのです。

理由2:保証が出来ない

運良く状態の良い車を見つけたとしましょう。

しかし、状態が良いと言っても20年経過した車です。

 

20年落ちともなれば、信頼性の高い日本車であっても故障が増える時期です。

中古車店としても予期できない想定外の故障が発生する可能性があります。

発生しないかもしれないし、5年後かもしれないし、1週間後かもしれません。

 

その車を買われたお客さんが理解ある人ならともかく、悪質なクレームをつけられないとも限りません。

後から多大な手間や出費、神経をすり減らす可能性があるわけです。

理由3:利益が出ない

古い車は一部のプレミアが付いたものを除けば安価です。

50万円以下で取引されることも珍しくありません。

運良く状態の良い古い車が手に入り販売できたとしても、中古車店が得られる利益は雀の涙ほどです。

答え:リスクばかりで利益にならない

3つの理由をまとめると「リスクばかりで利益にならない」と言うことがわかります。

だからこそ古い中古車を勧めないし、安全マージンを取って新しい車を買った方が良いと言う方向に話が進んでしまうというわけです。

これは古いBMWに限った話ではありません。

日本車であってもそれ以外の輸入車であっても、中古車店の姿勢は似たようなものです。

古いBMWの実態

中古車店の事情はここまで説明した通りです。

それでは、古いBMWの実態とはどのようなものなのでしょうか?

本当に故障ばかりで手に負えないのでしょうか?

エンジン

BMWのエンジンは耐久性が高いです。

特に約20年前ともなれば、各種補器類の電動化が進む前の自然吸気エンジンとしては完成形と言えるエンジンを搭載しています。

オイル交換を怠らなければまだまだ走り続けます。

気にしなければいけないのは、以下の2点です。

  • 修復困難な致命的な不具合を抱えていないか
  • オイル漏れがないか

この2点は先ほども紹介した車選びの際のチェックポイントを確認することでほぼ確認することができます。

【中古BMW選び】車選びのコツとチェックポイント

 

なお、オイル漏れはいつか必ず発生します。

これは新車であろうと中古車であろうと変わりません。

特に渋滞の多い道を走ることが多い方や、近距離の移動に使うことが多い方はエンジンへの負荷が大きいためオイル漏れも発生しやすいです。

 

だからオイル漏れ自体は決して悪い要素ではありません。

粛々と直して乗るのみです。

しかし、オイル漏れが放置されていた車両より、オイル漏れが修理されていた車両の方が前のオーナーがしっかりメンテナンスしていたと推察できます。

つまり、状態の良い車の可能性が高いということです。

冷却系

冷却系は基本的に消耗品です。

これは新車でも中古車でも変わりありません。

約20年前のBMWは、今でも愛好家が多くインターネット上でも情報が豊富です。

多くのオーナーは7~10年ごとに冷却系のパーツ(特にゴムや樹脂製の主要なもの)を交換していることがわかります。

購入時にすべてまとめて交換して乗り始めるのが理想的ですが、異常が出次第交換していく形でも良いでしょう。

 

すべて(※)交換しても20~30万円程度で済むことが多いです。

DIYであれば半額以下で済むかもしれません。

※「すべて」と言ってもどの部品まで範囲に含めるかはお店によって異なります。

冷却系はおおよそ以下のようなパーツで構成されています。

上に行けば行くほど優先順位が高いです。

  • ゴム製のホース(交換しやすいもの)
  • 樹脂製のエキスパンションタンク
  • ウォーターポンプ
  • サーモスタット
  • ゴム製のホース(交換しにくいもの)
  • センサー
  • ラジエーター

優先順位が高い=壊れやすいということです。

もし購入時にまとめて交換を依頼するのであれば、上4点はまとめて交換すると良いでしょう。

 

エンジンの項目でも説明した通り、購入時点で冷却水漏れや水温が安定しない車両は避けましょう。

将来的に故障が発生する可能性はあるにしても、購入時点で問題がある場合には、前のオーナーがしっかりとメンテナンスしてこなかった可能性が考えられます。

エアコン

エアコンは20年も経過すると故障が散見されます。

部品はほぼ日本製を使っているのですが、日本車でも20年も経つとエアコンの故障を耳にしますね。

購入時点ではエアコンが効いていることを確認し、将来的には故障を覚悟しながら乗る必要があるでしょう。

トランスミッション

あまり壊れたという実績は多くありませんが、故障すると一番手に負えず高額になるのがトランスミッションです。

残念ながら古い車は試乗できない場合がほとんどです。

 

エンジンをかけて良いのであれば、P、D、Rなどギアを切り替えてショックが大きくない点を確認しましょう。

しかし、これだけでは決して良し悪しを判断できないのがトランスミッションの難しい所です。

 

走行距離が伸びすぎた車両を避け、後は運任せです。

サスペンション・ブレーキ・タイヤ

サスペンションやブレーキ、タイヤはすべて消耗品です。

消耗の度合いに合わせて交換する必要があります。

逆に言えば、消耗品部分さえ交換すれば新車時の性能がほぼ戻ってきます。

 

この3点がきちんとした状態で販売されている場合には、前のオーナーがよほど大事にしていたことがわかります。

タイヤは一流メーカー製で、古すぎず、消耗していないこと。

ブレーキは消耗しすぎていないこと。

サスペンションはダンパーからオイル漏れがなく、減衰力が発生していること。

 

アームやブッシュ類の状態まで見ることが出来ると良いですが、現実的ではありません。

その他

その他、オルタネーターや燃料ポンプ、イグニッションコイル、各種センサー類、パワーウィンドウなどのインテリアの電装品など挙げていけばキリがありません。

いずれも故障するかどうかは運の要素が強く、20年経っても壊れそうにないものもあれば、10年と経たずに壊れるケースもあります。

20年以上経過した車両を選ぶのであれば、これらをあまり気にしても仕方がないと思います。

まとめ

きちんとメンテナンスされてきた車であれば、まだまだ何の問題もなく乗り続けることができます。

実際に、E46やE39の愛好家のブログをインターネット上で多数見つけることができます。

 

多少ずぼらにメンテナンスされてきた車でも、まだ取り返しがつきます。

基本的にエンジンに修復困難な不具合さえなければまだまだ走り続けることができます。

冷却系のメンテナンスは購入時にあわせて実施するか、追々交換することを念頭に置いた方が良いでしょう。

 

それ以外にはぽつぽつと細かな故障は出るかもしれませんが、運悪くトランスミッションやエアコンが故障する場合を除けば突然高額な修理費用がかかるということもありません。

リスクはあるけど魅力たっぷり

ここまで説明してきた通り、リスクがないとは言えません。

中古車店が取り扱いたがらないのにも理由があります。

 

しかし、状態の悪い車に気を付ければまだまだ元気に走り続けることができます。

古い車には新しい車にはない魅力がたくさん詰まっています。

DIYに自信のある方であれば、情報や部品の流通も豊富ですからOEM部品や社外部品を活用することで非常に安価に維持することも可能です。

【参考】BMWの部品の種類と購入方法

 

何の備えもなく乗るにはリスクが大きいですが、きちんと準備をしていればそれほど怖いものではありません。

ブログを書いている人

カタミチ

ご意見・お問い合わせ等:syufukc@gmail.com

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