爬虫類や鳥類、小動物、植物の飼育のために、ヒーターを使われている方は多いのではないでしょうか?
ヒーターを使用する際、あわせてあると便利なのがサーモスタットです。
特にガラス水槽にヒーターを入れる場合や、生まれたての鳥類・小動物の飼育においてはサーモスタットは必ず必要になります。
そんな時、水中で使う水槽用(アクアリウム用)のサーモスタットやヒーターは使用できるのでしょうか?
元々アクアリウムの趣味があり、水中で使うサーモスタットは持っているけど、これって流用できないの?という質問にお答えします。
ヒーターは使用できません
まず始めに、アクアリウム用のヒーターは空中で使ってはいけません。
アクアリウム用のヒーターは、電気が流れる時に抵抗があると熱が発生する原理に基づいて作られた極めてアナログな機械です。
抵抗に触れる水のお陰で熱交換が行われます。
逆に、水に触れていない空中で使った場合には過熱により損耗したり、溶解したり、最悪の場合発火します。
現在市販されているアクアリウム用ヒーターは安全装置が組み込まれており、溶解・発火する前にヒューズが切れて動作を停止します。
いずれにしても、アクアリウム用ヒーターは使用できません。
サーモスタットは使用できます
一方で、アクアリウム用のサーモスタットは空中で使用可能です。
こちらは私が実際に空中で使用しているサーモスタットです。小鳥の飼育に使用しています。
アクアリウム用としても、手頃なお値段でホームセンターにも並んでいることから使用されている方が多いのではないでしょうか。
サーモスタットの仕組みは単純で、温度センサーで感知した温度をもとに、設定温度を下回れば電源ON(通電)、設定温度を越えれば電源OFFになります。
温度センサーは、周辺の温度(正確にはセンサー部の温度)に応じて電気抵抗が変動する作用を利用しています。
これは水中であっても空中であっても全く同様の仕組み・構造が採用されます。
部品としても水中用・空中用などという区別はありません。
あえていえば防水性の有無でしょう。
そのため、アクアリウム用のサーモスタットを空気中で使用しても全く問題ありません。
温度の誤差が生じると言われることがありますが、水中でも空気中でも同じことが言えます。
センサーの位置が少しでもズレれば温度は異なりますし、市販の温度計であれば当たり前のように誤差があります。
つまり、全く気にする必要はありません。