人のネガティブな感情を餌に成長しする「不快サイト」を撲滅させたい。
レタスクラブにコーデスナップ、恋愛jp、マイナビウーマン、ムーンカレンダー、女子力アップCafeGoogirlなど名前を挙げればキリがありません。
過激なタイトルやアイキャッチ画像、ネガティブな感情やコンプレックスを刺激したり、事実より想像に基づいた内容で主語が大きいことが特徴です。事実無根という訳には行きませんから「一個人の経験や感想」という体を取っているケースが大半です。
ニュースアプリからの流入を見込んでインパクトを強めるためにマンガ調のイラストをアイキャッチにする点も似通っています。
善良な人々にとってタイトルやアイキャッチだけで強い不快感を与えるに足る不快サイトと言えるでしょう。
こうしたサイトは能動的に検索したり開かない限りは害がなかったのも今は昔。
「スマートニュース」に代表されるスマートフォン向けニュースアプリが広まるにつれて、こうした不快サイトの記事が嫌でも目に入ってくる機会が増えています。
おそらく国内ではナンバーワンアプリであるスマートニュースを例にとれば、興味がない記事や嫌いな記事はメニューもしくは記事を長押しして「興味がない」をタップすると記事の表示アルゴリズムに反映されるはずです。(操作手順はiPhoneの場合)
これは公式にアナウンスされた手順です。
しかし、実際にはこの手順を何十回も繰り返しても一向に表示の変化は見られません。
(コツコツと作業のように「興味がない」を繰り返すとある程度頻度を減らすことができますが、これをやりすぎると今度は個人ブログのとがった記事や芸能人ブログなどが表示されてしまってこれはこれで厄介です。)
スマートニュースの場合、起動時に「トップ」カテゴリーが開かれ、ここにさまざまなジャンルから独自アルゴリズムで抽出された注目度が高いあるいは良質であろう記事が集まるはずです。
実態としては不快なサイトや「興味がない」と繰り返しレポートした記事が表示され続けます。
ニュースアプリの主要な収入源は広告収入ですが、表示される記事の選出は独自のアルゴリズムにより行われています。一方で、お金を払って表示してもらう広告には「広告」の表示がなされます。
つまり特別な広告に依らず、この手の不快サイトの記事がスマートニュースにより選出され続ける状況が発生しているわけです。
「興味がない」を繰り返すことで一度撲滅できても、また新しいサイトが次から次へと現れてきてキリがありません。ユーザーの性別、年齢は当然のこと、好みまできちんとアルゴリズムに組み込んで欲しいものですが、それができるのはGAFAに代表される大手だけなのかもしれません。
こうした不快サイトを手軽に撲滅できるニュースアプリとしては「Googleニュース」が代表的です。
しかし、「スマートニュース」のようなニュースアプリに馴染んだ多くのユーザーにとっては物足りなさを感じるでしょう。また、結局のところ次から次へと現れる不快サイトを一つ一つブロックしていかなければならない「いたちごっこ」であることに変わりありません。
私自身、スマートニュースを最新のニュースをチェックするために利用したことは一度もありません。
単なる暇つぶしのツールのひとつとして使用しています。
だから経済や政治に関するニュースを見るためにスマートニュースを開くことはなく、単に暇つぶしの読み物を探すために使用しています。
もちろんタブのひとつに経済や政治に関するニュースは追加して「ついでに」ニュースをチェックすることはあります。
多くの人は私と同じように暇つぶしのツールとしてニュースアプリを利用し、本当にニュースを見たいときは別のアプリやツールを使用するのではないでしょうか?
対策
残念ながら、こうした問題に対する具体的な対策は存在しません。
しかし、アイディアとしては平凡で高い技術が求められない「ニュースアプリ」界隈の競争は熾烈です。
不快なサイトばかりが表示されてユーザーが離れることは開発者も望むところではありません。
また、「興味がない」のレポートがたくさん集まれば、アルゴリズムへの反映が見られなくとも開発者が分析のために確認するデータソースに確実に反映されます。
私としては早々に不快サイトをブロック可能で、スマートニュースに変わるような「暇つぶしツール」の登場を望むばかりです。
ただ、今できることとしては効果が見られずともコツコツと「興味がない」をタップし続けたり、レビューにブロック機能の要望を出すしかないでしょう。