先日、e-Taxのマイナンバーカード方式で確定申告書を提出しました。
確定申告が済んだと一安心していると、税務署より電話がありました。
「マイナンバーカードの情報に誤りがあり提出に失敗している」とのこと。
その時は私も税務署の方も不測の事態に困惑しきっていました。マイナンバーカードは、住民票を移す際に役所で住所変更済みです。
何も問題ないはずなのに、問題が起きています。
税務署の方も原因がわからないようで、申し訳なさそうに役所に確認するように促してきました。
原因はマイナンバーカードに登録された2つの住所
原因は、マイナンバーカードに登録された住所が片方しか変更されていないことでした。
詳しく解説していきます。
マイナンバーカードには、所有者の住所情報が登録されています。
これとは別に、マイナンバーカードにはICカードに記録された電子証明書が付与されています。
更に、電子証明書内にはいくつかのデータと共に住所が登録されています。
つまり、マイナンバーカードには以下の2つの住所データが含まれるわけです。
- マイナンバーカードの所有者の住所
- 電子証明書内に記録された住所
詳しくは総務省のページで解説されていますので、気になる方はチェックしてみてください。
総務省|マイナンバー制度とマイナンバーカード|公的個人認証サービスによる電子証明書
さて、この2つの住所を変更するにはそれぞれ別の手続きが必要です。
私の場合は、マイナンバーカードの所有者の住所が変更されていたにも関わらず
電子証明書内に記録された住所が変更されていませんでした。
この事実を、税務署の方やe-Taxヘルプデスクの方、更には役所の方までよくわかっていない状況でした。当然私もわかりません。
とにかく度重なる方々とのやり取りを経て、この原因が特定できたわけです。
正確には、電子証明書に記録された住所は変更できません。
一度既存の電子証明書を削除し、新しい住所が記録された新しい電子証明書を付与しなおす作業が必要になるのだそうです。
対策 - 市町村役場で電子証明書の再登録
以上の原因が判明し、電子証明書に記録された住所を変更するため、再度役場へ行くこととなりました。
私の住む田舎町(一応、市です)は、地域の窓口センターと呼ばれるいくつかの分所が存在します。電子証明書の再登録は分所でも行えるようです。
手続きは待ち時間を含めず15分程度で完了しました。
案の定、分所の方も「電子証明書の再登録」という作業がどういったものか把握されていないようで、説明にも苦労されていました。
無事再登録を済ませ、e-Taxで申請を行えば無事に提出ができるはずです。
e-Taxで申告書を提出するも再度エラー!
これで一安心とe-Taxから申告書を提出しました。
申請時に.data形式の申告書データを保存してありましたので、再入力は不要でした。
しかし、こんなエラーが発生しました。
HUBH278E:ログイン時に使用したマイナンバーカードと電子署名付与時に使用したマイナンバーカードが異なります。
エラーメッセージをよく読んでみると、確かにその通りです。
e-Taxを使用する時にマイナンバーカードの登録作業をした記憶があります。
その時のマイナンバーカードと、現在のマイナンバーカードは中身の電子証明書が別物です。
だからこのエラーが出ているのであろうとアタリをつけました。
しかし、念のためe-Taxヘルプデスクへ問い合わせてみると異なる回答がありました。
転居などで電子証明書を更新した場合、翌日になるまでe-Taxによる申告が出来ないそうです。
つまり、住所変更をしてもe-Tax上は特に手続きする必要がないというわけです。
役場でマイナンバーカードの住所変更および電子証明書の更新手続きを行い、1日待てば申告ができるようになるというわけです。
その言葉通り、翌日改めて提出の手続きをしてみると問題なく提出ができました。
e-Taxユーザーが住所変更後にやることまとめ
転居等で住所が変更になった場合には、以下の手続きが必要です。
- マイナンバーカードの住所を変更する
- マイナンバーカードの電子証明書を更新する
- 電子証明書の更新から1日以上待つ
もしかすると、市町村や役場の担当者によっては1と2を必ずセットで行ってくれるのかもしれません。しかし、私の場合には1だけしか行われていませんでした。
e-Taxを利用される方で、住所が変更になった場合にはくれぐれもご注意ください。