2019年7月16日 加筆修正
我が家では、リビングに水槽を置いているのですが、水槽の照明が周りに漏れてまぶしいのと、照明や周辺の配線が見苦しいため、水槽上部に設置するタイプの囲い(キャノピー)を作ることにしました。こうした商品があっても良いと思うのですが、うまく見つけることができずに自作することにしましたので作り方を紹介します。
さぼりchさんの水槽のキャノピーを見て、ずっと作りたいと思っていました。
設計
非常にシンプルな設計です。
1.枠組み
まずは水槽と全く同サイズの60cm×30cmの枠を作成します。
これを水槽の縁に載せます。
▼イメージ図
木材は15mm角の角材を使用します。
▼上からの図、正面からの図
2.側板
1で作成した枠組みに前後左右の板を固定して完成です。
▼イメージ図
木材は12mm厚の赤松の集成材を使用します。
▼上からの図、正面からの図
配管類の通り道
なお、以上の設計では配管類の通り道がなくなってしまいます。
ここは水槽やインテリアのデザイン、取り回しのしやすさによっていくつかの対応方法が考えられます。
方法1:穴あけ
一つ目の方法は、側板の左右あるいは後方に穴を空ける方法です。
一番シンプルで綺麗な仕上がりになりますが、実際の配管類は意外と自由度が少なく、外部フィルターを変更したり、新しくフィルターを追加したり、エアレーションやヒーターの配線を通したり・・・。そうしたことを考えるとかなり大きめの穴を数カ所開ける必要が出てしまうのが欠点です。
絶対に今の構成から変わらない!という場合にはおすすめです。
方法2:側板を短くする
2つ目の方法は、側板を短くする方法です。
私も実際に採用した方法です。
キャノピーの左右いずれか、あるいは後ろの板の長さを短くして、大きめの隙間を確保します。このキャノピーは枠組みさえあれば側板がどんな形状・寸法でも問題なく安定します。こうすることで配管の移動や変更への対応がしやすくなります。
材料
今回私が使用した材料は以下の2点です。
材料1:赤松の集成材
材料2:ヒノキの角棒
材料は、オカモクさんで購入しました。
過去に色々なDIYをしてきましたが、通販で一般的な木材を買うのであればオカモクさんがオススメです。ポイントは以下の3点です。
- 価格:同じサイズの木材で比べると比較的安い部類に入る
- 商品点数:一般的な木材、集成材、ツーバイ、ワンバイ材からMDF、特殊なブロックや円柱まで幅広い木材が取り揃えられています
- カット無料:直線カット無料で、曲線カットも有料で対応してくれます
- 送料無料:19,000円以上で送料無料です。送料無料でなくとも他で買うよりは安く済むことが多いです。
木取り図
木取り図は以下の通りです。
先ほど紹介したオカモクさんに注文した場合には、注文後にメールで以下の画像を送ればそのままカットしてもらえます。
なお、配管類のために穴あけをしたい場合には穴あけを依頼することもできますし、後述するホールソーがあれば自分で穴あけすることもできます。
側面の板の長さを短くする場合の木取り図も念のため置いておきます。
ここでは250mmとしていますが、お好みや配管の量に応じて変えると良いでしょう。
ワンバイ材もおすすめ
おすすめの材料は、私が選択したヒノキや赤松のほかに、ワンバイ材が挙げられます。
ワンバイ材は丈夫で安く見た目も綺麗で水にも強い木材です。
▼このように140mm幅のものであれば、長さ方向のカットだけでそのまま使えます。
▼このように塗装済みの商品もあります。
▼届いた木材
その他部材
L字平折金具
枠組みを固定する時にL字平折金具があると便利です。
もちろんねじ止めでも構いませんが、細い棒を四角く正確に強く組むのは意外と難しく、強度もでる金具の使用が手っ取り早いです。
戸当たりテープ・隙間テープなど
木材は変形しやすい性質があります。木の枠組みを水槽の上に置くと、目に見えないレベルでは水槽の縁に不均等に荷重がかかることになります。枠組みの下にこうしたテープを貼り付けることで、荷重を分散させることができます。水槽のしたーに敷くシートと同じ役割です。
道具
必要な道具はDIY好きなら持っているであろうドリルやビット類のみです。
ドリル
始めにドリルが必要です。
もしまだドリルを持っておらず、今後DIYに興味があるのであれば買っておくと良いです。
安いものであれば3000円程度で必要十分な性能のドリルが手に入ります。
もし少し良いものが欲しいということであれば、RYOBI製のドリルが6000円台で購入できます。
また、コードレスが良いということであれば1万円程度から日立やBOSCHなど各メーカーのドリルが入手可能です。
なお、ドリルと言っても「ドリルドライバー」と「インパクトドライバー」があります。木工用にはインパクトドライバーが勧められることが多いのですが、実際にはどちらでも構いません。私はドリルドライバーでダイニングテーブルからドレッサーまで制作しています。「ドリルドライバー」は静かな点がメリットなので、あえて「ドリルドライバー」を選ぶという選択肢もアリでしょう。
ドリルビット
ドリルビットはドリルを使う上で欠かせません。安価なセット品でひとまず十分です。硬く厚い木材に大きな穴を開けようとすると流石に良いビットでないと時間がかかりますが、一般的なDIYではそこまで不便を感じません。(それでもたまに良いビットを使うと、すごくはやくて気持ちよいですが・・・)
木工用ボンド
同じくボンドも必要です。
木ネジ
木ネジも必要になります。細めの30~50mm程度の木ネジがあると良いでしょう。
ホールソー(配管用の穴あけをする場合)
もし配管用の大きな穴を側板に開けたいのであればホールソーが必要になります。
組み立て
組み立てていきます。
1.枠組み
15mm角棒を60cm水槽サイズに組みます。
L字平折金具を使用しました。きちんと直角を出すだけで、簡単です。
2.側板
側板を取り付けます。
枠組みにボンドを使って側板を張り付け、ある程度乾いたら木ネジで固定します。
おまけ.取り外し可能な側板
今回はこの設計に加えて、後ろと横の板を取り外し可能にします。
必要ないとは思いますが、夏場のファンの空気の流れを確保するために、念のために外せるようにしたいと思います。
方法はシンプルで、枠組みに鬼目ナットを埋め込み、木ネジの代わりにボルトで固定するだけです。
追記:結局板の取り外しをしてもファンの冷却効率が変わることもなく、あまり意味がなかった気がします。
3.塗装
ここまでで組立は終わりました。
お好みに合わせて塗装しましょう。私は特にアイディアがなかったため、透明な油性にすを塗って終わりです。
4.仕上げ
水槽と枠組みの接地面には、戸当たりテープを貼り付けます。
木枠と同じ15mm幅を選択すると綺麗に貼り付けることができます。
完成
完成して、設置した様子です。
まとめ
良かったこと
- 照明が漏れない
- 照明が隠れて見た目が良い
- 配線が隠れて見た目が良い
- 水面の境界線が隠れて見た目が良い
悪かったこと
- キャノピーなしに見慣れていると少し見た目が重苦しい
- ごつい蛍光灯はきつきつ