美味しいコーヒーを淹れるために一番大切なこと
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みなさん、おいしいコーヒー淹れてますか?
僕はようやく飲んで苦痛ではない程度のコーヒーを自分で淹れられるようになってきました。飲みすぎてしまうので薄め薄めを意識しています。そんなコーヒー初心者な僕ですが、もっと早く知っておきたかったというコーヒーを淹れるときのポイントを共有させてください。
このポイントを抑えるだけで、自分で淹れるコーヒーの味が劇的に改善して、飲んで苦痛ではない程度のコーヒーが淹れられるようになりました。ただ、僕はコーヒーの淹れ方について熱心に研究したことはなく、ネットで検索しまくったこともありません。美味しいコーヒー屋さんの淹れ方をカウンターで何度も何度も眺めて、それを真似していただけです。
僕はこの淹れ方ができるようになって、初めて豆の違いや挽き方、煎り方の違いを評価できるようになりました。なぜなら、それまでは豆の味をきちんと出すことができていなかったからです。
美味しいコーヒーの淹れ方
まず最初に断っておきますが、基本的な淹れ方(工程、蒸らし方、湯の注ぎ方など)は紹介しません。そちらはいくらでも紹介してあるサイトや本があるからです。また、僕はペーパードリップしかしていませんので、ほかの淹れ方についてはわかりません。
さて、僕が早く知っておけば良かったと思うそのポイントとは、蒸らしが終わってドリッパーからコーヒーが落ち始めてからのポイントです。
蒸らしが終わって、湯を少しずつ注ぐと、ドリッパーの下からポタポタとコーヒーが落ち始めます。ここで注目したいのはその落ちるコーヒーの色です。
最初は黒いコーヒーが落ちてきます。
徐々に茶色に変化し、薄茶色、そしてかなり薄い茶色(以降は「白」と表記します)へと変化します。
①黒 → ②茶色 → ③薄茶色 → ④白(かなり薄い透明に近い茶色)
このような変化がみられるわけです。
時間の余裕があるのであれば、それぞれの段階のコーヒーを飲み比べてみましょう。
「③薄茶色」以降はほとんど味がありません。ほぼお湯です。しかも、おいしくありません。どうにも③以降では豆の良くない部分の味が出てくるようなのです。
では、「①黒」がおいしいのかと言われると、その通りなのですが問題があります。すごく濃いのです。
よほど濃いコーヒーが好きな人を除いて「①黒」を飲むとその濃さに顔を顰めてしまうでしょう。③~④が加わることで、ちょうど良い濃さになるというわけです。しかし、③~④には豆の良くない味がでていて美味しくありません。③~④がせっかくの豆の良さを台無しにしてしまいます。
ではどうすれば良いかと言うと、①~②をお湯で薄めれば良いのです。
お湯で薄めると聞くと、なんとなくコーヒーの淹れ方として邪道な気がして最初は気が引けたのですが、全くそんなことはなく、正しい方法のようです。
「①~④のミックス」と、「①~②+お湯」では全く味が変わります。
僕がその最たる例ですが、下手くそに入れても豆が良ければ「①~②+お湯」を守ることで美味しく淹れられます。
逆に、「①~②+お湯」にしたらまずくなった!という場合には、
- 豆
- 煎り方
- 挽き方
のいずれかが「悪い」もしくは「好みに合っていない」ものと思われます。
もしかするとコーヒー好きの方たちの中では当たり前なのかもしれません。
しかし、「おいしいコーヒーはお店で飲めれば良い」という考えだった僕のような人間や「これからコーヒーを始めてみよう」という方が、自分で淹れたコーヒーを飲んで、折角の美味しいコーヒーへの道を諦めてしまうのはもったいないことです。
是非、自分で美味しいコーヒーを淹れることを諦める前にこのポイントを試していただきたいです。
豆選びはとっても大事で、豆の原価を考えてもカルディやそれと変わらないような価格帯の豆は避けた方が良いと思います。運良く好みに合えば別ですよ。例として有名どころのカルディを上げただけで、他も変わりません。同じ品種や産地でも、豆はピンキリです。同じ品種のまともな豆の原価を下回る値段で、焙煎済みの豆をお客さんに提供しているということは、一体どれだけ質の低い豆を使っているのか、想像もしたくありませんね。
美味しくないコーヒー屋さんと1杯あたりの豆の量
なお、上記の淹れ方をすると10gの豆で50ccも淹れることができません。
蒸らし方が悪ければ50ccにも満たないでしょう。
そこから薄めることを考えても、これでは小ぶりなコーヒーカップしか満たすことができません。一般的なマグカップを考えると、20gは豆を使いたいところです。僕の知るコーヒー屋さんは、多い場合で1杯のコーヒーに30g近い豆を使っています。
しかし、そんなことをしては利益になりませんね。
価格を上げるか、利益を諦めるしかないでしょう。コーヒー屋さんも商売ですから、なかなか価格を上げることも、利益を諦めることもできず、安い豆を使ったり、豆の量を減らして美味しくないコーヒーを提供することになります。
コーヒー屋さんだけの話ではありません。
例えばケーキ屋さんもパン屋さんでも蕎麦屋さんでも、結局は商売です。毎日たくさん安定的に作る必要があります。利益も取らないといけません。価格も上げすぎてはいけません。ある程度腕があったら、商売っ気がない方が店の方が美味いということは、ある程度グルメな人ならわかっていることと思います。もちろん高級店はここでは例外です。
極端な話、腕のある素人がこだわって作ったものが、一番美味いのです。
コーヒーで言えば豆の量が1番わかりやすいところかと思います。まともなコーヒー屋さんが、一杯500から600円で提供するコーヒーの生豆の仕入れ値は、100グラム200円から300円あたりが多いと思います。それを超えると商売っ気がないでしょう。そこから焙煎しますが、豆は同じ品種と産地でも、ロットによって質が変わりますから、焙煎の時点で試行錯誤があって、いくらかの豆は無駄になります。同じものを仕入れているのにすっかり味が落ちてしまったという話も聞きます。
一杯に使うのは、15グラムから25グラム、そこを超えると商売っ気がないと言えるでしょう。
もし300円で仕入れた豆を、20g使って、500円で提供していてはお店の経営はぎりぎりです。自宅の空いた土地を使っているならまだ救いがありますが、例えば都内の良い場所でまともなコーヒーを出そうとしたら、いくら頑張っても1000円を超えるでしょう。
実際に、都内で1杯1000円を超えるようなコーヒーを出すようなお店はたくさんあります。更に良い豆を使えば、2000円を超えることも容易に想像がつきます。
価格がすべてではありませんが、結局は安かろう悪かろうという要素もあるのです。
商売っ気のないお店を探すのは容易ではありません。
だから、本当に満足いく美味しいコーヒー屋さんを探すことは容易ではありません。僕もコーヒーが好きになって20年近く、美味しいコーヒー屋さんに出会うことはありませんでした。美味しいコーヒーに出会えずに、流行りのお店に行っても美味しく感じない、という人も諦めずに美味しいお店を探してほしいと思います。そうしたお店で豆を買わないと、きっとおいしさの基準がいつまでも定まらずに、本当にコーヒーを楽しむのは難しいと思うからです。