BMWのロングライフエンジンオイルを信じますか?
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2020年1月15日 加筆修正
BMWでは近年、ロングライフエンジンオイルが採用されており、エンジンオイルの交換サイクルが極めて長く設定されています。規定の距離は設定されておらず、車に搭載されたコンピュータが乗り方やエンジン回転数などをもとに交換時期を知らせてくれるわけです。
一般的には1.5万km~2.5万kmほどとなっています。
BMWを所有するみなさんはこれを信じますか?
ロングライフの実態
BMWは、エンジンの高い精度や強度、気密性、そして優れたオイルによりロングライフ技術を実現しているそうです。しかし、多くのエンジンの中身を見ているととてもそうは思えなくなってくるわけです。
既にロングライフ化が始まってから15年以上の月日が経過しています。
ディーラーに言われるがままにメンテナンスして、10年10万kmともたずにエンジンのオーバーホールが必要になった車を何台も見ています。
私は、このロングライフ化により車の長期維持を難しくし、乗り換えを促しているようにしか感じられません。
2020年現在のBMWの新車保証と、延長保証の合計期間は6年8カ月です。
確かに2万kmに一度のオイル交換であっても7年弱であれば故障することはないでしょう。
しかし、もしあなたが7年以上BMWを所有し続けたいのであれば、より短いスパンによる交換をオススメします。
エンジンオイルは必ず劣化し、そして微細な金属粉を含みます。これはやすりのようにエンジン内を削ります。
BMWには認定中古車制度があります。
車のラインナップを見ると10年10万kmを過ぎた途端に極端に数が減ります。ほとんどないと言っても良いほどです。
残念ながら日本の中古車市場において10年10万kmを過ぎた車に価値がないことが一因です。
しかし、それ以上の年数・距離を重ねた車を維持していくことをビジネスとして切り捨てているという最もわかりやすい根拠になります。
ビジネスとして、合理的な判断として10年10万kmを過ぎた車をメンテナンスで維持させていくより、新しい車を買ってもらった方がディーラーの利益になるという考えは正しいです。
しかし、ロングライフエンジンオイルという考えが同じ根拠をもとに始まったものだとすれば、長く乗るにはより頻繁なオイル交換を必要とすることを示す何よりの根拠になります。
ロングライフエンジンオイルによる被害
一概にロングライフエンジンオイルを批判するわけではありませんが、いくつかの例をお見せすることができます。英語の記事ですが、ロングライフを信じた結果のエンジンたちの写真を見ることができます。
もうちょっと短いサイクルを勧めたい
車のエンジンを快調に保ち、そして長く乗りたいと思うのであれば5000kmに一度のオイル交換はいまだに必要です。
日本国内を走る多くの車は、シビアコンディションによる使用が多かれ少なかれ存在します。
シビアコンディションとは、渋滞の多い道を走ったり、短距離の移動に使うといったことを指します。渋滞路の走行や近所への買い物がこれにあたります。
そうした使用方法はエンジンオイルを急激に劣化させます。
ただし、車にとって理想的な長距離移動ばかりの方であれば、10000kmでも20000kmでも構わないでしょう。
エンジンのフィーリングなんてどうでもよく、3年や5年サイクルで乗り換えるのであればロングライフに従っても良いでしょう。
しかし、エンジンのフィーリングを重視したり、あるいは長く乗りたいと思うのであればロングライフに従ってはいけません。
実際にディーラーに言われるがままにオイル交換をして、10年10万kmと経たずにオイル上がり・オイル下がり・各種オイル漏れを併発して廃車になるような実例も見ています。
オイル交換はエンジン内の保護だけでなく、オイル漏れや各部の不調を未然に防ぐ最良の一手でもあります。
「壊れるまで乗れればいいや」「10年落ちになる前には乗り換える」そんな方はある程度スパンを伸ばしても構わないでしょう。
しかし、長期維持を考えているのであればまめなオイル交換はエンジンを長持ちさせるだけでなく、エンジン周辺の故障も予防してくれるのです。