2019年12月13日
先日、プラグを交換してすっかり調子が良くなったルーテシア3ですが、今回こんなものを購入してみました。OBD2の診断機です。
OBD2とは?
最近の車には自己診断機能が備わっており、各種センサーからの数値を読み取り、異常があればエラーを記録します。この自己診断機能をOBDと呼び、OBD2はOBDの規格のひとつで今最も一般的な規格です。今回購入したのは、この自己診断機能にアクセスするための診断機(スキャナー)です。
こんなもので、4000円程度で購入できました。
この手の製品は似たような見た目の怪しいメーカー製が大半で、どれを買っても大差ないと思います。
BMWでは専用品を使っていましたが、ルノーやフォードはこの汎用的な診断機を使うのが一般的なようです。
何かトラブルがあったときに、車が記録したエラーを確認して原因の特定に役立てたり、あるいは車のセンサーからの取得する値をリアルタイムで確認することもできます。
診断結果:ルーテシアのエンジンチェックランプの本当の原因は??
先日の記事であげたように、僕のルノー・ルーテシアにはこんな問題がありました。
- アイドリングでタコメーターの針が振れてぶるぶると振動が出る
- 加速時に同様に振動が出る
- エンジンチェックランプが点灯する
- ESPのランプとCHECK ESPの表示が出る
- ESPランプが点灯するとたぶん3速固定になっていて、ふけないし振動もひどい
そして対策としてプラグ交換を行い、解決していました。
プラグ交換の際に、車に向かって左側のシリンダーのイグニッションコイルに薄茶色の酷い汚れがありました。おそらく錆か水とオイルが混ざったものだと思います。シリンダー内のプラグには付着していなかったため、おそらくウォッシャー液の補充時など、何らかの理由でエンジンに水がかかり、それがイグニッションコイルまで浸透したものと思われます。
診断機を使って見る
診断機を使って見ましょう。
2010年式のルノー・ルーテシアは、センターコンソールにOBD2の接続ポートがあります。ドリンクホルダーのすぐ上です。早速診断機を接続してみましょう。
▼エンジンをかけて、何かキーを押せと言っています。
▼エンジンをかけて、何かキーを押すと、こんな感じで接続を開始します。
しばらく待つとメニューが表示されました。
上から
- Read Codes
- Erase Codes
- Live Data
- View Freeze Frame
- I/M Readiness
- Vehicle Info.
となっています。
通常、上から3つあるいは4つを使用すると思います。
Read Codesとは?
記録されたエラーコード(DTCとかフォルトコードとも呼ばれる)を一覧で確認することができます。
何か車に異常があったときに、まずチェックする項目です。
Erase Codesとは?
記録されたエラーコードを削除することができます。
エラーコードを削除して、再現性を確認したり、車の異常を対策した後に削除します。再度エラーコードが記録されれば再現していることがわかります。
Live Dataとは?
車の各種センサーから取得できる数値をリアルタイムで表示することができます。
View Freeze Frameとは?
エラーコードが記録されたときの詳細なデータを確認できます。
Read Codeではエラーが概要とともに一覧表示されますが、Freeze Frame Dataを確認することで、エラーが記録されたときの各種センサーの数値などを確認することができます。
▼それではエラーを見てみましょう
▼ P0304 Cylinder 4 Misfire Detected
シリンダー4で失火(ミスファイア)が起きています。
▼今回は解決済み(のはず)ですのでエラーコードを削除します。
▼YESを押すと削除完了です。
エンジンを切り、キーをONの位置にひねる必要がありました。
エンジンがかかってしまっているとコードを削除できないんですね。
▼Live Data
原因判明
と、いうことで診断結果から原因を突き止めることができました。
今回、シリンダー4(向かって一番左)のイグニッションコイルに水が浸入していました。おそらくイグニッションコイルとプラグの接点に不良が起き、失火していたものと思われます。プラグがオイル濡れだった点については良いことではありませんが、必ずしもプラグのオイル濡れにより異常をきたすわけでもありませんから、今回の主原因は水の侵入と思われます。プラグホールパッキンの交換もしておきたいところですが、急ぐ必要はなさそうです。
▼このようにイグニッションコイルの取り付け部がむき出しです
通常、ここにカバーがかぶさると思います。
カバーの取付穴は確認することができます。
飾りの意味合いが強いですが、水をこぼしてしまうようなトラブルを防ぐ意味ではあった方が良いですね。